3週間ぶりの読書会。
……の帰りに、久しぶりに本屋に立ち寄る。
先日読んだ
「なぜ人は病気になるのか」という本の中に
「この様な思想は、日本の古神道にも云々……」という記述があり
それが、なんとなく心にひっかかったので
古神道についての入門書を読んでみたくなったからです。
新書程度の入門書なら、田舎の(地元の)本屋にもあるだろうと
気楽に考えていたら、これが意外とない。
それでも未練たらしく、宗教のコーナーをつらつら眺めていたら
こんな本が目に留まりました。
[天の叡智] 日月神示 中矢 伸一・著
本の帯には「古神道のエッセンス、『日月神示』」とある。
新書のような入門書ではないけれど、エッセンス(精髄)に触れられるなら
さて、読んでみようかな?
ところで、「日月神示」とは?
昭和初期、画家・岡本天明に自動書記を通じて
降ろされたという神示で
神道系ライター
中矢伸一氏が、1990年代から紹介し始めたそうです。
本は、著者が「日月神示」との出会いを語るところから始まり
「日月神示」とはなにか、を分かり易く解き明かしています。
「自動書記で降ろされた神示」という素性の怪しさと
本の書き出しの、揺動的な文句に、ちょっと引きましたが
内容を読んでみると、「人として、如何に生くべき」「なぜこの世に悪はあるか」など
シンプル故に見失いがちで、根源的であるが故に容易に答えの見いだせない問いに
筋道立ったひとつの方向を示しており
ある意味、大変常識的なことが述べられているとも言えそう。
終末的な気分の蔓延する時代には、得てしてこうした本が流行るものですが
「(日月神示の)信者ふやすなよ」「宗教とは方便」
という辺りの神示からするに、ただいたずらに不安を煽って信者を獲得しようということでもないようです。
むしろ「古神道のエッセンス」といううたい文句の通り
それは、外来思想の洗礼を受ける以前の日本人にとって、ごく当たり前の心構えに過ぎず
それを見失った今だからこそ、私たちの心をとらえる何かを含んでいるのかもしれません。
人生訓、スピリチュアル、オカルト……
人によって、様々な読み方の出来る本かと思います。