庭の花壇をふと見ると、黒地にオレンジ色の模様と突起のある体長5cmほどの幼虫がいる。
しかも10~15匹くらいが、うじゃうじゃとスミレの株に集(たか)っている。
一体何処から湧いたのか?
ウチには、自然繁殖したスミレが庭のあちこちに生えているのだが、
気付いたら、それらがすべて、こいつらに食い尽くされてしまっていた。
どうやら、1カ所で食べ終わると、集団して移動していたらしい。スミレはどの株も惨めに葉軸だけになっている。
毒々しい外見に似合わず、スミレ以外の葉には口をつけていない。
だがその食いっぷりは見事だ。凄まじい食欲。そして繁殖力。
株の下には、緑色をした、小豆粒大の糞が散らばる。
毛虫かとも思ったが、体を覆っているのは毛ではなくただの突起に見える。
刺される心配はなさそうだが、一応調べておかなくては。
第一、一体何の幼虫か気になるではないか。
早速インターネットで調べてみると、ツマグロヒョウモンという蝶の幼虫であることが分かった。
鮮やかなコントラストを持つ幼虫に比べ、成虫は意外に地味だ。