心動くままに、好奇心( ..)φメモメモ

人生折り返し、家族の自立、自分をみつめる

パレード

2017-06-10 10:30:24 | 舞台(ミュージカル ...
重い題材だとは・・

実際の冤罪事件をミュージカルに

ほぼ実名だったとは、それも驚き!

実直誠実、人付き合いは苦手な主人公が

恐ろしい事件の犯人に仕立て上げられ追い詰められていく

無実を訴える声は届かず

偏見と差別の基盤の上に嘘が塗り固められていく

世論の高まりに

真実がかき消されてしまう

煽られ流される民衆は「正義」の名のもとに酔いしれる

自分たちがいかに残酷なことをしているかと知らず

それが怖い、恐ろしい

南北戦争後の話だが現代にもすっぽりあてはまり

寒気がする

無数の冤罪事件はいまでも起こっている

政治運動家のワトソンは民衆を扇動する

今でいうネットの住人だろうか

真犯人を探すのではなく都合のいい犯人を作るのに躍起になる

1幕の戦没者追悼パレードは紙ふぶき舞う華やかな場面

冒頭で舞台上が紙ふぶきで埋め尽くされこれってどうするの?って

不安になった私

心配無用でした

ずーっと舞台上で紙ふぶきのじゅうたんが活躍

照明によって落ち葉になったり、草原になったり、荒地になったり

観客の想像力を掻き立てます

セットもシンプルだが、立体的でさまざまな場面に対応している

舞台上の大木だけが事件の真相をじっと見ているようで

主人公と最期まで関わります

弱く可憐だった妻は夫の無実を信じ戦う強い妻に変わる

ラストシーンの妻の表情、見逃さないで



石丸さん&堀内さんの歌の掛け合いは心ふるえました

溢れる愛情を感じ涙 

黒人ジム・コンリーの坂元さんのソウルなナンバーはあまりの迫力に口あんぐりだったのでは?いや~すばらしかった。

岡本健一さんや武田真治さん、下衆かと思いきや正義に疑問を持つ役どころ

この人たちがいなかったら救われないな

新納慎也さんのワトソン 墓場の子守歌は何だかエロティックで本当はこの人がやったのでは?と思うほど  新納さん色っぽかった

演者のみなさんのパフォーマンスに飲み込まれました

重い題材に素晴らしい歌曲 ほんと観てよかった



でも・・・・


終演後は

アンコールの拍手をしながらやるせない心地になってしまいます

3回目はスタンディングで拍手喝采 演者のみなさんへの感謝の拍手でしょう



帰りの電車の中でも引きずりながら いろいろ考えてしまった


日本初演だそうで

ぜひとも観てほしい舞台  再演を希望したい


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