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イエス・キリスト (紀元前4?~後30?年)パレスチナ 自身に訪れる死と復活を予言した「神の子」

2017-07-13 05:41:20 | Weblog

キリスト教の開祖であるイエス・キリスト。
ユダヤの民族神だったヤハウェを、人類共通の「父」なる神にまで押し上げた人物だ。
現在、世界中のキリスト教徒は20億人にのぼると謂う。21世紀の今でも、イエスは最も人類に影響を与える存在であり続けているのだ。
聖書に基づいてイエスの人生を辿ると、以下の様になる。
イエスは、紀元1世紀にベツレヘムと云う土地で生まれ、ナザレで育った。父は大工ヨセフ、母はマリア。
母マリアは、ヨセフとの結婚前、処女のままでイエスを受胎していた。これこそ神の奇跡であり、イエスが救世主たる証なのだ。
そんなイエスの生涯は、数々の奇跡で彩られている。
マリアはヨセフの故郷へ向かう旅の途中で俄かに産気づき、馬小屋で出産した。嬰児イエスがこの世に姿を現したその時、空に突如として明星が輝き始めたと謂う。そして、星に導かれてやって来たのは、東方の三賢者だった。彼らは、飼い葉桶に眠る赤ん坊を見て救世主(メシア)と悟り、礼拝を捧げて帰って行った。
また、天使が天の大軍を率いて、羊飼いたちに救世主の誕生を告げたとも謂う。
だが、イエスが「神の子」としての本領を発揮し始めるのは、彼が30歳になってからのことだ。
洗礼者ヨハネから、ヨルダン川で洗礼の儀式を受けたイエスの下に、神が白鳩の姿で現れ、「これは私の愛する子、私の心に適う者」との言葉を授けた。この瞬間、イエスは預言者となったのだ。
だが、救世主たる資格を受ける為には、もう一つの関門があった。サタンによる誘惑だ。
聖霊の導きにより荒れ野に向かったイエスは、40日に渡る断食の末、サタンから3度、信仰心を試す為の誘惑を受ける。
そのすべてに打ち勝った瞬間、救世主イエスが誕生したのである。
やがて布教を始めたイエスは、各地を渡り歩きながら、行く先々で奇跡を起こした。病や悪霊つきに苦しむ者を癒し、死者を甦らせ、神の言葉を伝えた。そして、自らの未来をも予言している。遠くない将来、彼を憎む者たちによって捕らえられ、磔刑に処せられること、しかしその3日後には復活を果たすだろうと云うことをーーー。

実はこの「復活」こそ、イエスが真実の救世主となる為に必要なポイントだったのだ。
神の子たるイエスが、何故人の手で殺されてしまったのか。どうして神は愛し子を助けなかったのか。
これらは、一つ間違えればイエスの正当性を崩しかねない疑問だ。
しかし、イエスは肉体を備えた完全な復活を果たしたことで、自らの受難が全人類の罪を贖う為だったこと、そして神の手による復活が真実行なわれることを示したのである。(ユダヤ教の神は、最後の審判の後に死者の復活を約束する神でもあった)
こうしたイエスの奇跡と言行は、彼の直弟子たちによって書き留められた。それを一つにまとめたのが『新約聖書』だ。
ただし『新約聖書』が現在の形になったのは2世紀の頃であり、現在の文献学的な見地から見ると、書き手をイエスの直弟子と見なして良いものは極一部だとされている。しかし、キリスト教を信仰する人々にとって、そこに書かれているのは、確かに救世主イエスの言葉と、彼が行った奇跡であり、すべての救いなのである。




(画像・ルーベンス「キリスト昇架」)

       

                                           世界と日本の怪人物FILE
                                                  神の言葉を取り次ぎ未来を見透した予言者たち






ルーベンス「聖母被昇天」
「フランダースの犬」で、ネロとパトラッシュを天国へ導いたとされています。


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