太平洋のまんなかで

南の島ハワイの、のほほんな日々

カレー

2013-01-10 17:41:42 | 日記
ありがたいことに私は大変健康に生まれついているのであるが、

それでもたまには人並みに調子が崩れたり、どこかが痛くなったりはするのである。

若い頃・・・・といっても今でもじゅうぶん若いつもりでいるけど、

ほんとうに若い頃・・・というと今は嘘で固めた若さのように聞こえるけど、

まあその、一般的に若い頃には、すべての不調や痛みにはそれなりに理由があった。


腕が上がらなくなれば、筋肉の炎症だとか、神経がどうとか、

だるさが長引けば、何か病気が隠れていないか検査をしましょうだとか。




それがいつ頃からか、お年頃のせいにされてしまうことが多くなったのはどうしたことだろう。




日本に住んでいた時、右足の踵が痛くなったことがある。

朝起きて、ベッドから降りたとたんに、踵が「ズキ!」と来る。ひっきりなしに痛いのではなく、時折痛みが走る。

これは何か普通じゃないことが起きているのだと思い、病院に行った。

医者はレントゲンを眺めて、さらっとこう言った。

「コレはカレーから来るものだから、心配はないですよ、治りませんけど」

カレー?

カレーって加齢?  加齢 って言いました? 華麗じゃなくて?(しつこい)


カレーと言われたショックで、私の頭はグラグラしていたが、気力を振り絞って聞いてみた。


「何か原因とかあるんじゃないですか?突然痛み出すなんて。」

「だから原因はカレーですってば」



そんなに何度もカレー、カレー言うことないだろう、よく調べもしないで。

でもここは一つ我慢をして、丁寧に食い下がってみた。



「じゃあ、私はどうしたらいいですか」

「そうですねぇ、まずそういう靴を履くのをやめてみるというのはいいかもしれませんね」

医者はそう言って、私が履いていたバックベルトのパンプスに目をやった。

「いったいどんな靴を履けと?」

「踵をしっかり包んで、安定したデザインの履きやすい靴があるでしょう」

「・・あの、おばあさん達が好んで履くヤツですか」

「ああそうそう、あれはいいですよ」



ホトケの私もついにキレた。



「アレを履くぐらいなら、気力で治してみせますッ!」

と言って席を立ち、大股で病院を後にした。

そして実際、それは治ってしまったのである。

気力で治したか、時とともに治ったかは不明だが、気がついたら痛みはすっかり消えていた。藪医者め!



ハワイに住む同じ年の友人が先日、腕から指にかけて痺れるようになり、医者に行ったところ、同じように言われたといっていた。

「なんでもカレーにせいにして頭くるよね」

と怒りつつも、二人ともなんだか自信がなくなってしまい、めまいがするような気がするとか、目が疲れやすいというようなとき

「これもカレーなのか」

という思いがよぎる。


英語にも更年期障害という言葉はあって、a menopausal disorder という。



「カレーは病気ではないし、じょうずにつきあっていけばいいんだからよかったじゃない」


と言う人もいるけど、手放しで喜べないのである。







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