タイ映画 & アジアな毎日  Thai Movie & Asia Entertainment Diary

主に最新・最速タイ映画情報の掲載とアジア全般のポップカルチャーを楽しむ日々をのんびりと語る日記です。原稿依頼歓迎!

タイ映画「インビジブル・ウェーブ」3度目の鑑賞の正直な感想

2007-06-01 23:59:15 | Weblog
 インビジブル・ウェーブを初めて観たのは、去年のバンコク国際映画祭のオープニングの日でした。その時、不覚にも、寝てしまい....。ロードムービーなのですが、浅野忠信演じる主人公が、船に乗っているのを観て、なんか一緒に船の揺れを感じたのか、気持ちよくスヤスヤと....いってしまいました。これじゃいかん、と同日夕方2回目にチャレンジしたら、2回目も同じシーンで...

 ペンエーグ監督の映画は、前作地球で最後のふたりもそうですが、結構その言いたい意味を考えさせられる。でも、そうやって考えるのは嫌いじゃない、ので3度目の正直、日本で試写を観ました。これは、3度目の鑑賞の感想です。

 ペンエーグ監督の作品の場合、○ヵ国共同制作!監督タイ人、撮影オーストラリア人、主演日本人の浅野忠信!とか、ベルリン映画祭招待作品!、スタイリッシュな映像、などなど、大きな枠を見ると、すごく豪華だけど、映画で言いたい事は、人間のある、ささやかな感情なんだと思います。それは、「地球で最後のふたり」でも、同じ。

 映画と全く関係のないニュースを見て、これ、関係あるなあと最近思いました。それは、アメリカと日本、両方で発生した、銃を使った事件。この人たちは、もう後には戻れない場所に行ってしまったんだなあ、自分がしたいという意思というよりは、大きな運命に飲み込まれてしまった、と。そこが、浅野忠信演じるキョウジに通じるものがあると思いました。

 浅野の演じるキョウジと全く反対のキャラに思えたのが、韓国の人気女優、カン・ヘジョン演じるノイのキャラクター。最初の鑑賞の時、この役だったら、別に韓国の女優じゃなくて、タイの女優でもいいんじゃ?いや、誰でもいいのでは?と思ったぐらい力が抜けました。韓国映画「オールドボーイ」で演じたのとも全く反対のキャラを演じさせた、ペンエーグ監督の意図もよく分かりませんでした。

 でも、幸せに向かって真っ直ぐに向かっていくキャラクターのイメージは、私が考えるに「真っ白」。白という色を出すのが、いちばん難しいのではないかと思うと、カン・ヘジョンの起用も納得です。だからこそ、キョウジが、その、幸せを一直線に求めるまぶしさに、身を引こうと思うんでしょうけど、ラストで。

 浅野忠信は、内面的な演技を淡々と続けていました。最後の方で、ボスと向き合う真剣なシーンなのに、ついつい職業病が出てしまう演技なんて、秀逸。でも、浅野さんは演技が器用すぎて、今回の作品では私の心にはひっかかりませんでした。むしろ引っ掛かるのは、光石研の方で、ふたりの微妙な男の友情の方にばかり気をとられてしまいました。

 前作「地球で最後のふたり」に登場した名前、ノイ、ニット、リザード(やもり)と同じ名前が使われていて、キャラクターこそ違えども、違う映画の中に生きているのを確認できたのは、密やかな楽しみになりました。

 映画ではプーケットの空が曇っていたけれど、本当はカンカン照りな場所も、主人公の心のフィルターを通すと、あんな色に見えるんだ、なと。
 
 散漫な感想になりましたが、私はいちおうこの映画に対する答えは自分なりに見つけたので、今はスッキリとした気分です。

写真:公式サイトから壁紙をダウンロード
ジャンル:
ウェブログ
コメント   トラックバック (9)   この記事についてブログを書く
« シネマート六本木の物販コー... | トップ | レベル・サーティーン ~ハ... »
最近の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

Weblog」カテゴリの最新記事

関連するみんなの記事

9 トラックバック

インビジブル・ウェーブ (なんちゃかんちゃ)
浅野忠信と『トンマッコルへようこそ』のカン・ヘジョン共演のロード・ムービー。監督にタイのペンエーグ・ラッタナルアーン、撮影にクリストファー・ドイルと国際色豊かな作品
インビジブル・ウェーブ/浅野忠信 (カノンな日々)
「地球で最後のふたり」の浅野忠信とペンエーグ・ラッタナルアーン監督が再びタッグを組んだ作品。ある男の贖罪の旅を描くアジアンロードムービー。ペンエーグ・ラッタナルアーン監督の「わすれな歌」は素朴なタイの青春映画で気に入っているんだけど「地球で最後のふたり...
本当に生きるべきなのは・・・ (CINECHANの映画感想)
136「インビジブル・ウェーブ」(タイ・オランダ・香港・韓国)  香港のレストランで料理人として働くハマムラ・キョウジは、店主であるボスの妻セイコとの情事に溺れていた。しかし、ボスからの命令で彼女を殺害する。任務を果たしたキョウジは全てを捨ててタイのプ...
『インビジブル・ウェーブ』を観る (ココナツ・カフェ)
やっと観に行けました、ペンエーク・ラッタナルアーン監督、プラープダー・ユン脚本
真・映画日記『インビジブル・ウェーブ』 (          )
5月27日(日)◆454日目◆ ケータイを機種変した。 今回は富士通からソニーの機種に。 今、そのおニューのケータイでこれを書いている。 多少のぎこちなさはあるねぇ。 昼間、シネマート新宿(シネアートかな?)でタイの映画『インビジブル・ウェーブ』を見た。 ...
浅野忠信さん『インビジブル・ウェーブ』をちょっぴり語る (ココナツ・カフェ)
昨夜の記事でお知らせした、『英語でしゃべらナイト』、浅野忠信さんのコーナーは5分
『インビジブル・ウェーブ』を観て (トモトモの韓流侃々諤々)
 2006年、タイ・オランダ・香港・韓国合作。監督はペンエーグ・ラッタナルアーン
インビジブル・ウェーブ (にじばぶの映画)
『インビジブル・ウェーブ』(2006) 上映時間: 115分 製作国: タイ/オランダ/香港/韓国 初公開年月: 2007/05/26 ジャンル: ドラマ/犯罪 監督: ペンエーグ・ラッタナルアーン 脚本: プラープダー・ユン 撮影: クリストファー・ドイル 美術...
『インビジブル・ウェーブ』 (分太郎の映画日記)
 浅野忠信主演のタイ映画。共演は、韓国のカン・ヘジョン(『トンマッコルへようこそ』など)、日本の名バイプレイヤー・光石研、香港のエリック・ツァン(『インファナル・アフェア』でのマフィアのボス役など)、タイのトゥーン・ヒランヤサップ等という国際色豊かなメ...