ソーシャルワークの TOMORROW LAND ・・・白澤政和のブログ

ソーシャルワーカーや社会福祉士の今後を、期待をもって綴っていきます。夢のあるソーシャルワークの未来を考えましょう。

温泉に浸り思う「ケアマネジメント」の将来

2008年06月25日 | ケアや介護
 最近は、(社)日本社会福祉士養成校協会や日本学術会議の裏方仕事が多く、多忙な毎日を過ごしていたが、一段落した感がある。

 社養協の方は、各地方厚生局の新カリキュラムについての説明会が始まり、またスクールソーシャルワークの認定についての方向も見えてきたような気がする。

 また、学術会議の方は、先日まで点検してきた対外提言「近未来の社会福祉教育」の原案が出来上がり、成文まで後一歩のところまでこぎ着けることができた。また、ここでの社会福祉分科会や高齢者の健康分科会が行ったシンポジウムの報告書の校正も出来上がりつつあり、委員長としての責務を果たしつつある。

そうした中で、先日大分県の別府で講演があり、久しぶりに温泉でのんびりする時間が持てた。別府湾の夜景が見渡せる棚湯で、何もかも忘れて、暗闇の中で、ただただ頭をからっぽにすることにした。

 そこで浮かんできたのは、私が『ケースマネージメントの理論と実際』というケアマネジメントの単著を出して、初めて講演に来たのが、19年前の大分県であったことを思い出した。朝日新聞厚生文化事業団の主催で、飛行場行きホーバー乗り場近くにある県社会福祉協議会の古い講堂でその講演会は行われた。それは、在宅介護支援センターが全国で立ち上がろうとしていた時期であった。

 あれから、19年、日本のケアマネジメントは、確かに驚くほど広がっていった。このことは、私の予測をはるかに超えるものであった。ケアマネジメントの発展とともに、私も成長してきた。その意味では、うれしい限りである。

 ただ、暗闇の中で、私のケアマネジメントについての当初からの思いと、現状のケアマネジメントとの間で、どこにギャプがあるのか、自問してみた。私の思いは、もっと自由裁量をもって、いきいきして仕事をしている理想の姿との間でのギャップであると思った。このいきいきして仕事することが、自らの専門性を高め、利用者に献身するケアマネジャーである。そこから、現実は遠いところにいる(いってしまった)との自問であった。

 温泉に浸りながら、英気を養うことで、私の思うケアマネジャーの理想に向かって再度、現場のケアマネジャーと一緒に一頑張りしようと決意した。

 そして、翌日の朝、約300名のケアマネジャーを対象に講演を行ったが、いつもになく、さわやかな気分であった。 

最新の画像もっと見る