むらくも

四国の山歩き

谷崎山・笹ヶ峰・寒風山周回(西尾根)…愛媛県

2015-05-27 | 四国の山歩き
谷崎山、笹ヶ峰、寒風山           たにさきやま、ささがみね、かんぷうざん



山行日                   2015年5月25日
標高                    おおよそ1490m、1859.6m、1763m
取り付き地点                西条市藤之石(旧194号線沿い、標高おおよそ760m)
下山地点                       同上        (標高おおよそ970m)
駐車場                   なし
トイレ                   なし
水場                    なし
メンバ-                  単独




この時期にしては夏日を通り越してときおり真夏日という暑すぎる日々が続いている。
5月に入って昨日までの24日間、25度未満の日はわずかに9日間、あとは全部夏日で、気象庁によるとその後はさらに暑くなるという。
あまりにも暑すぎて、庭木の枝からめまいを起こした毛虫がポトリポトリと落ちてきて、喜んでいるのは小鳥たち。
朝夕の食事には困らない。
苦労して探さなくても、地面で待ち構えていればご馳走が目の前に落ちてくる。
棚ボタならぬ枝ケム。

家のあちこちに雀が巣を作ってて、朝夕にはチュンチュン騒いでる。
午後2時頃にもなると、鳴き声はさっぱり聞こえなくなる。
真冬も真夏も年がら年中羽毛で体を包んで、暑いだろうに、雀は毛がわりしてるんだろうか?
気温が上がる時刻には、どこか涼しいところで昼寝をこいているにちがいない。

紫外線量もグングン上昇、お肌によくない。
活性酸素も体内で蓄積されるし、健康にもよくない。
若い方たちは、それを跳ね返すエネルギッシュさに溢れているが、歳が往くとまずい、跳ね返せない。
それを少しでもおぎなうには、ビタミンCとEは欠かせない。

今日もビタミンC入りドリンクと、果物をタッパに入れて、お山へ。
行先は愛媛、高知県境に聳える笹ヶ峰・寒風山。



加茂川の上流の谷川を遡るようにして走る194号線、川来須の少し南にある主谷と大保子谷とが合流する地点から左折し、旧194号線へ入る。
新寒風山トンネルが出来てからは、この道を走る車はめっきり少なくなり静か。
ヘヤピンカ-ブを五つほど曲がったその先の緩いカ-ブのところが今日の取り付き地点。
そのカ-ブには広い路肩があって3~4台ほどの駐車スペ-スがあるが、下山地点がもっと上にあることを考慮して、さらに先の3台ほど止められそうな広い路肩にUタ-ンして駐車。

お天気はまずまず、雲の様子が少し気になる程度で夕方までは雨は降らないだろうと思った。
車を置いた位置からは南西方向に西黒森の頂があって、その向こうには瓶ヶ森から菖蒲峠へと北に派生する尾根が見えている、




後ろを振り返り東方向を見上げる。
丁度、今日歩く尾根筋が朝日を受けて眩しく輝いていた。




GPSの電源を入れ、衛生を捕捉する間に、マダニ避けのための防虫スプレ-を吹き付ける。
7:13、ストックを使うかどうか逡巡したが、使わないことにしてザックを背負い取り付き地点の緩いカ-ブへ向けてスタ-ト。
途中、コンクリ-トの壁面に階段が施されているところが一カ所。
ここから取り付こうと、頭ではそう考えたが、思いとは裏腹に足は前へ向いて歩き続ける。
階段横を通り過ぎても顔は階段方向を向き、足と体は前方を向く、カニの横歩きでもなくネジリン棒歩き状態で、体と頭は喧嘩してた。

そうこうするうちに緩いカ-ブ手前のところで壁面を斜め上にがるところがあって、上のフェンスに隙間が施されているのが見えた。
足の向きと頭の向きが揃った。
フェンスの間をすり抜けると、杉の林床斜面には踏み跡こそ無かったが、小さく「火の用心」と書かれた赤い杭があって、尾根方向へと導いている。
フタリシズカがちらほら。

7:33、標高850m地点で尾根を跨ぐようにして作業道が南北に付いていた。
足の調子はいい、押さえ加減で歩くが足は勝手にぐんぐん前へ前へ進む。

白いユキモチソウの花がまだ残っている。




標高900m地点で石積みの道に出合った。
見覚えがあって、それは以前に歩いたことのある炭の馬道でした。
別子銅山時代の名残の道で、鉱石を溶かすための原料として馬で炭を運んだ道。
天ヶ峠を越えて、笹ヶ峰北面下にある「宿」というところへ集積され、そこからさらに西山越-ちち山北中腹-大阪屋敷越-別子銅山へ至るが、いまは崩落しているところ多く、通して歩くのは困難。
それでも粋な方は過去に歩いているが、最近に至ってはよほどの暇人でもない限り歩こうと思う人は稀少、動植物で例えるなら、絶滅危惧種以上。
口悪く罵るとアホ同然ですわ。

杭やイノシシのベッドなどがある尾根を直進する。
シカの巣でもあってそこには子ジカがいるのでしょうか、母シカと思われる警戒の鳴き声が尾根の先々で15分ほど続いた。




標高おおよそ980m、ここにも尾根を横切る踏み跡があった。
なんとなく石が施されたような跡があって、林業関係の作業道ではないと感じた。
石ゴロの尾根になった。

標高おおよそ1050m、大きな岩に突き当たった。
幹には古い赤テ-プが右方向に施されていたのでそれに従って巻いた。




岩を巻いて登り詰めたところはほんの少し南方面に景色が開けており、そこには桧があって、やはり古い赤テ-プが傍の幹にぐるぐる巻きされている。
巻かれたテ-プは年数が経つとともに樹が太った分、やや幹に食い込んでいるように見えたのですが気のせいだろうか。




石の頭に赤ペンキが塗られた界石が現れる。
幹にも「市」の赤ペンキ。
やがてスズタケが茂りだすが、密度は濃くなく、薄い踏み跡が尾根に沿って続いている。




標高1230mくらいで、展望の好い痩せ尾根の上に出た。
寒風山と右端に伊予富士。




左から東黒森、自念子ノ頭、真ん中に西黒森、その右に瓶ヶ森。




尾根はますます痩せてきて、シャクナゲが茂ってくる。
前方には随分と尖ったピ-クが迫ってきたのですが、これが1284mPのようです。




界第932号?の界石。
次には界第928号?の界石があって、その傍らには黄色い杭。
杭には「市・住友・国有林」の字が読みとれたが、この辺りは三者の境界ということだろうか。

ギザギザ頭で富士と名のつく伊予富士。




8:50、1284mP付近で尾根を横切る明瞭な道に出合う。
おそらく、炭の馬道から派生する延線ではないかと思った。
帰宅して古い地図で確かめたところ、間違いなく天ヶ峠へ通じる馬の道でしたが、右(谷崎山の南中腹を巻くように東へ延びた道)へは地図上では途中で消えている。

道を越えた尾根方向はスズタケが茂っていて、踏み跡は俄然薄くなるが、構わず突入。




10分も経たずして、笹は薄くなり、容易に座れる場所が確保できたので、一休み。
汗でずぶ濡れになったシャツを脱ぎ木の枝に広げ、バナナを頬張る。
ヤブ専用のシャツはどぶねずみ色で小さな穴もいくつか開いてるし、なんだか汚らしい。
かといって新しいのを買う気もしない。

5分ほど休んで再び出発。
再び界石や黄色い杭が現れ、ほどなく大岩に突き当たる。
右に回り込み、急斜面をよじ登るが、なおも岩場が続き、右へ右へ迂回。




さらに岩場が続く。
どうやらここが地図に載っている1284mP上の岩場のようでした。
お~、シャクナゲがわずかに咲いてましたよ。
ここを乗り越えると谷崎山はもうすぐのところにある。




おそるおそる足をブルブルふるわせながら岩の上に立ってみた。
隣の北方向の尾根を眺めた。
天ヶ峠の先に昨年の秋に坊主さんと登った又兵衛岳が、尖り頭を背伸びをするようにして精一杯空へ突き出している。
ち-とは背が伸びたかい?




こちらは寒風山と、下る予定の西尾根。




北方向には左端から峰野峰、傾吹山、黒森山、沓掛山。
手前の急峻な尾根は、エントツ山さんとマ-シ-さんたちが這い上がった天ヶ峠から谷崎山への斜面です。




岩をおそるおそる降りて、歩き出しますが、岩はなおも続きやがて急斜面に差し掛かる。




眼下には垣間見える194号線と、遠くに石鎚山。




笹をつかんで登って、木の根っこだらけの痩せたシャクナゲ尾根を乗り越えて降りてマ-シ-さんが飛び込んで泳いだというヌタ場に。




痩せ尾根をやっと乗り越えると、ヤブが待ち構えており。




しかし、それもほんの束の間、ブナが現れ、背丈の低い笹原になる。
なんとなく稜線が近いなという雰囲気になってきました。




ツツジが咲き、辺りは開けてくる。




右手には寒風山への稜線が間近に見える位置に。
標高がグッと上がった証拠となるダケカンバの林も出てきました。




見えました、稜線です。
きついけどもう一踏ん張り。
100歩進んでは一呼吸しながら、後ろを振り返るといままで歩いてきた谷崎山と1577mPの尾根筋が谷から沸き上がってきたガスに煙っています。




ひょ-、出ました。
時刻は11:31、取り付き地点から4時間13分、ウガ-、しんどかった-。




縦走路はやはり歩きよい。
足は重たいのですが、いままでと比べたらダントツに楽ちんです。




11:57、小さな黄色い花の咲く笹ヶ峰到着。
権現さんの写真を撮ってると、祠の後ろからひょっこり男性が現れた。
誰もいないと思い込んでいたので、突然の出現にびっくり。
おむすびを食べながらしばらくお話をさせて頂いたが、エントツ山さんのHPを見ている方で、気さくな方でした。
今年は花は不作で、この笹ヶ峰一面に咲く見事なツツジも今年はダメだったそうです。




このあと、冠山方面へ行って、一ノ谷へ降りるとのこと。
今日は午後から雨が降るかもとのお話だったので急ぐことにした。
お別れして、12:23、寒風山へ向けて出発。
おや、可哀想に道端でモグラが死んでました。
マイヅルソウやオトギリソウたちもこれからのようですね。




笹ヶ峰を振り返る。




這い上がってきた尾根を眺めた。
ガスっぽくなってきました。
空気はやや湿っぽいですが、北斜面から吹き上げてくる風の冷たくて気持ちのいいこと。
登りの尾根筋では標高1500mあたりからブヨが真っ黒になってわんさかもくれついてきてたのですが、涼しい稜線ではいなくなりました。
ネットを被ってたのですが、耳の後ろを一カ所噛まれたようで、痒い。




ほんに申し訳程度のシャクナゲ。
一組のご夫婦とすれ違った。
今日は後にも先にも三人だけでした。
平日ということもありますが、アケボノツツジも終わり、縦走する方は少ないようでした。




13:31、誰もいない寒風山に到着。
一呼吸してすぐに下山。
葉の裏が紫色の小さなスミレ、なんたらシハイスミレ。
なんたらはフモト?




途中から展望所へ上がって、桑瀬峠を見下ろす。
久しぶりに眺める風景です。
肩から右に折れて、ロ-プのある急斜面を下りますが、その下が分岐になっていて、ちょっこしややこしい。
左への踏み跡濃い道を辿ると旧寒風山トンネル愛媛側に降りてしまうので、ここは慎重に尾根を外れるようにして右へのやや薄い踏み跡のある斜面を下る。




あとは尾根を外さないように目の隅で尾根を確認しながら、踏み跡を辿り辿り歩けば迷うことはない。




時々鳴くコマドリの綺麗な声を聞きながら、どんどん下ります。
いままで聞いたことのない中型の鳥がバサバサ目の前を横切りますが、鳴き声がサルみたいな鳴き方でした。




1203mP、三等三角点・谷崎山に到着。
登りの尾根で在った谷崎山と同じですが、この三角点点名はその山から名付けたものかもわかりませんが、紛らわしいですね。
シロモジの葉。




幹に白ペンキが施された植林帯に来ると、もう下山地点は近い。
林床のところどころで咲くウツギの白い花が印象的でした。

15:04、標高おおよそ970mの旧194号線へ降り立つ。
(右の写真右コンクリ-トの切れ目のところが下山地点でした)
道正面が緩いカ-ブで、ミラ-があって、ここも路肩が広くて駐車ができます。

わたし、家を出しなに自転車を積み込むのをうっかり忘れてしまって、ここから取り付き地点までこやこやと歩かねばなりません。




朝、登った尾根を眺めながら55分掛けて、駐車地点へ辿り着いた。
尾根越しにちょっこり頭を出しているのは又兵衛岳。
時刻は15:59。
やれやれ、自転車ですと下り坂ですし、12~3分も走ればお釣りがきたのにね。
失敗失敗!

今日も頑張りました。
達成感でいっぱいですが、帰宅後、太もも筋肉痛、二日後の今日もまだ痛いし、ブヨに噛まれた耳が痒い。
もしも痛みを明日もひこずってたらこれはあきませんよ。
もうええ歳こいて、そろそろ山へ行くのを、引退せないかんわ。
しかし、性懲りもなく痛みが治まったらまた行くんでしょうね。
他人様のことをアホやとゆうとれんわな。





駐車地点7:13-取り付き地点(旧194号線沿い標高おおよそ760m)7:18-炭の馬道7:37-1284mP8:50-谷崎山9:47-1577mP10:42-笹ヶ峰・寒風山縦走路11:31-11:57笹ヶ峰12:23-寒風山13:31-1203mP三角点・谷崎山14:42-下山地点(旧194号線沿い標高おおよそ970m)15:04-15:59駐車地点


(注)青線、炭の馬道は概念図ですので正確ではありません。
グ-グルマップ→こちら(登山口等の位置が判る地図)
ル-トラボ→こちら(距離・時間等が判る地図)
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