むらくも

四国の山歩き

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串ヶ峰・上兜山・物住頭・西赤石山・石ヶ山丈尾根…愛媛県

2015-05-14 | 四国の山歩き
串ヶ峰、上兜山、物住頭               くしがみね、かみかぶとやま、ものずみのあたま
西赤石山、石ヶ山丈尾根               にしあかいしやま、いしがさんじょうおね



山行日                       2015年5月5日
標高                        おおよそ1530m、1561m、1634.6m
                          1625.8m
登山口・下山口                   新居浜市種子川山
駐車場                       なし(林道広い路肩)
トイレ                       なし
水場                        なし
メンバ-                      エントツ山さん、アンジ-パパさん、ペ-コさん、佐々連さん、むらくも




かなり前からアンジ-パパさんが行きたいとおっしゃっていた石ヶ山丈や魔戸の滝界隈の山域。
アンジ-パパさんご本人の呼びかけで実現することになった。
心強いことに、そして贅沢なことにシェルパ、エントツ山さんとペ-コさんが全コ-スをガイドしてくれる。
ガイド料はアンジ-パパ王国通貨で、があべらプリンセスバンクで両替が可能な「ガバチョ」という単価でお一人5万ガバチョは要るんじゃないかというちまたの噂でしたが、どういうわけかアンジ-パパ王はロハにしてしまったそうな。
シェルパご両人はアンジ-パパ王になにか弱みを握られていたんじゃないかと邪推したが、どうなんでしょう?
どちらにしてもわたしたち貧乏人は、メンバ-のなかで貧乏なのはわたしだけでしたが、ガイド料が要らないのでノコノコついていくことにした。
なに、遠慮することはない、こういうときは厚顔無恥のなせるわざ、大きな顔しておればなんとかなるわさ。
それより問題なのは、あの健脚のご両人についていくことができるかどうか、アンジ-パパさんと佐々連さんは大丈夫なんですが、これが今回の山行での一番の悩みの種。
チマチマ隊リ-ダ-の坊主隊長はそのへんを敏感に察知して、呼びかけたにもかかわらず、即返で「行ってらっしゃい」とわれ関せず、他人事。
頭痛がして目の前がくらくらした、しかし、みんなにも会いたいし、まだ歩いたことのないこの山域へ踏み込んでみたい。

というわけで、行くことに。
歩くコ-スは「魔戸の滝東尾根-串ヶ峰-上兜山-物住頭-西赤石山-兜岩」で兜岩から先は魔戸の滝コ-スにするかそれとも石ヶ山丈コ-スにするか、当日決定。



林道種子川線の上部にある魔戸の滝は窓の滝とも書くし、単にカタカナでマドの滝とも書かれている。
この滝は国交省四国整備局によって、四国のみずべ八十八カ所に指定されている。
渓谷に形成する滝は全部で三つ、魔戸の滝の奥に奥窓の滝があってさらにその奥に末広の滝がある。
魔戸の滝、なんとも怖そうな名所だ。
戸を開いて覗いてみれば、そこには真っ赤な口から牙を剥きだし目を吊り上げた魔女が…二つに割れた舌をチロチロッ!
その奥にも、さらにその奥にも三人の魔女がカッと目を開いて睨みつけてくる、ドキドキドキッ!

6時半、山根公園、エントツ山さん命名の即席ダイナミック隊5名全員集合。
エントツ山さん愛車ラッシュに全員乗り込んで、林道種子川線をくねくねと走って、バリケ-ド手前の広い路肩に駐車。
通行止めゲ-トには、林道法面崩落のため工事中と記されている。
6:51、スタ-ト。
今回の山行、当初は5月3日の予定でしたが天候の関係で順延し、本日5日は快晴。
前方にはこれから登る尾根が見え、その奥にはエントツ山さん命名の大女の肩である串ヶ峰が5月の眩しい朝日を受けて、少しガスって白く輝いている。




林道右手に崩落した地肌むき出しの斜面が見え、その真下を通過。
林道は整備も終了し、車が出入りできる状態でしたが、この後、崩落斜面の防災工事が施されるようです。
道端ではコンロンソウの白い花が清楚でした。




7:07、魔戸の滝解説板があって、その奥に滝への道が見えた。




樽の淵橋を渡り、林道を上る。
三段に流れ落ちる魔戸の滝が清涼な水を三つの淵(樽)に落とし込んでいるのが遠目に伺えた。
綺麗な滝だ。
滝の淵にはその昔、水飢饉の折に、村に住んでいたお百合という娘さんが鎮められたという。
淵はどんな大日照りの年も涸れることがないらしい。
ほんまか~。




7:25、林道カ-ブのところが尾根になっていて、ちょっとした広場で、ペ-コさんの話しでは崩落通行止めになるまではここまで車で入れたそうな。
林道はまだ東へと続いているが、カヤが茂っている。
広場からは東北東方向に下兜山から北西へ派生する尾根が見え、丁度その尾根の957.6m峰が嫋やかな姿を見せていた。
串ヶ峰への尾根道はここから南東方向へと辿ることになるようだ。
樹木の茂ったところから尾根の中へ入ると、なるほど、歩きよい踏み跡が続いている。
しばらく登ると、今年初めて見る鮮やかなピンクのシャクナゲが目を和ませてくれる。




8:06、ここまで方向をほぼ南に登って来たが、尾根肩に辿り着き、ここから東へと振る。
エントツ山さんが南方向に見える稜線をストックの先で示し、石ヶ山丈の尾根だと説明してくれた。
兜岩と西赤石山は尾根の陰になっているようだった。

それから10分ほど歩いたところからは高津が少し上がったのか、石ヶ山丈尾根上すれすれに西赤石山の頭が見えているようです。




やがて杉植林帯に入り、長くは続かずに再び明るい自然林の尾根に出る。
8:40、小さな岩場を越えておおよその標高1150m、再び景色が開けて撮影したものの、どこの山やらさっぱり判りません。
ログ付きのカメラには写した方角が記録されるようになってますが、バッテリ-消耗が激しいので入れてない。
先行するエントツ山さんとペ-コさんの登るペ-スがあまりにも速くて息切れがして、考える余裕がないし、思考回路がプッツリ切断してしまったようだ。
わたし、みなさんのどん尻からヒコヒコ言いながら、必死こいてます。

そんなわたしに向かって、エントツ山さんは追い打ちをかける。
3分休憩-!
ゲボゲボ、たった3分かよ~、不満たらたらだったが、ジッと我慢の子おしんの子、戦後直ぐに生まれた団塊世代は耐える性格なんです。
えっ!あんただけやて?
そうなんです、わたし、貧乏な家庭で育ったもんで、耐えるしかなかったのよな、辛いよな。
(大袈裟な性格です)




標高1300mを超えただろうか、突然にアケボノツツジが出迎えてくれる。
見上げる空は真っ青、周りの梢は新緑、ピンクの花びらは思いきり空に映える。




綺麗だね~、言うことないよ。
シャクナゲの茂る岩場袂を左に回り込み、上へ抜けて、折り返すようにして右へ行くが、そこは危なっかしい大きな岩場だった。
エントツ山さん、ペ-コさんがひょいひょいと身軽に案内してくれるが…。




付いていくわたしたちはやっぱりひっしこ。
そんなわたしたちに岩場の先端から「絶景よ、こっちへおいで」と声を掛けてくれるが、よういかんでよ。
そこからは、黒森山、沓掛山と笹ヶ峰の吊り尾根をはじめ、石ヶ山丈から西赤石山の峰峰が全部見渡せたことだろう。




岩場を一旦下って、次の岩場へ、そして再びアケボノツツジを愛でながら登り詰めると、そこは大女の肩。
9:57、串ヶ峰山頂に到着。
早速、みんなでシエ-の記念撮影、その後エントツ山さんは山頂標識をせっせとメンテナンス。
これ幸いとばかりにわたしはどっかり腰を据え大休止。
(写真はカラ-スプレ-を吹き付けたばかりで、串ヶ峰の白字がつぶれて見えない標識でした)
13分ほど休憩して物住頭へシュッパ-ツ!




おや、こんなところに以前にはなかった道標が施されている。
左、下兜山、前方、上兜山、後方、串ヶ峰と記されている。
下兜山方向にはくっきりはっきり踏み跡が続いていた。
尾根筋には満開のアケボノツツジが導いてくれる。
途中で振り返り見た大女の肩(串ヶ峰)




10:30、5年ぶりに上兜山山頂に立つ。
山頂標識には懐かしいシャモジが少し朽ちかけてはいたが、括りつけられており健在だった。
上兜山から下兜山を俯瞰した。
下兜のトンギリ頭の向こうには土居の町が見え、燧灘へ流れ込む関川が渓谷を刻んで海裾への平野を形成している。




稜線から切れ落ちた眼下を見下ろした。
そこは新緑と杉の濃い緑の斑模様の間に、ところどころではっきりした赤い岩のカ所が目立つ、エントツ山さんが立川鉱山跡だと説明してくれた。




萌えるような色合いのアケボノツツジに目を奪われる。
ここからはしばらくの間、右には物住頭から西赤石山の山並みが見え、左には東赤石山の山並みが見え、四国を代表する素晴らしい稜線を満喫することになる。




左端から赤星山、イワカガミ岳、エビラ山、権現山、東赤石山。




西赤石山から兜岩へのスキ-のジャンプ台のようにして滑り落ちる尾根と、奥には左から西黒森山、瓶ヶ森、石鎚山、右手前に沓掛山、黒森山。




岩場から眺めた下兜山と瀬戸内海方面。
上兜山と串ヶ峰。




ブナ林と笹原の緩やかな斜面を登り詰めて、11:21、ほぼ一年ぶりの物住頭に到着。
ブヨが纏い付いて五月蠅い。
銘々に持参した虫除けスプレ-を振りまいたり、ネットを頭からすっぽり被ったり。
ブヨ避けスプレ-は主に自家製ハッカ油で、エントツ山さんがハッカ油でない市販のスプレ-、成分にDが表示されていて、これはマダニ避けにも効くそうだ。




西には前赤石山の岩峰が聳えている。




14分ほど小休止して西赤石山へGOの指令がダイナミック隊隊長から4人の隊員に一喝された。
四人のうち一名は首をすくめてしぶしぶ出発。
ニャロメ、腹が減ったが~!

西赤石山への稜線を眺めながら、11:52、昔、鉱山関係で働く方たちが休憩場所とした雲ヶ原に到着。




そこからは先ほど歩いた大女の肩と上兜山、物住頭への緩やかな稜線がよく見渡せた。
カラマツの新緑が綺麗だ。
稜線北側から吹き上げてくる冷たい風の心地いいことったらなかった。

エンレイソウ




タチツボスミレのようでしたが、なんせ、みんなに付いていくのにひっしこ。
スミレのなかにセンボンヤリの花が一輪咲いていて、もう一輪は終わってましたよ。
シロモジの黄色い花もちらほら。
若い単独男性の方がするりと東赤石山へ。
あとにも先にも物住頭~西赤石山間の縦走路ですれ違ったのはこの方だけでしたが、この時期にしては少なく、意外な気がしました。




12:10、やれ嬉しや西赤石山山頂に到着。
兜岩でご飯にするかという声が聞こえたような聞こえなかったような?
ちょっと待ってちょっと待って、メシやメシや、何が何でもここでメシや。
ここは早い者勝ち、サッサとザックを下ろして、パンと牛乳を取りだし、ひと口囓る。
どや、わいの勝ちや!ムフフフ

山頂付近には可愛い子どもさん連れのご家族や若いグル-プで随分と賑やか、しかし、みなさんのお話ではこの日は昨年と比べて登山者は少ないとのこと。
兜岩で休憩されている方、銅山越えから登ってこられる方たちの姿や、東平の駐車場に止められたたくさんの車を眺めながらの-んびり。




銅山越方面。
兜岩方面と新居浜の町。




20分ほど休憩して、山頂を後に兜岩へ下る。
アケボノツツジはツツジのなかでも格別に綺麗で、毎年行く山の先々で出合ったその都度感嘆してしまう花です。




しかし、今年は花が咲いている木は花付きもそれほど悪くはないのですが、咲いてない木がだいぶあって、蕾もついてないのが結構目立ちます。
昨年がよかっただけに今年は裏年でしょうか?
今年の出合はこれで最後でしょうから、来年に期待しましょう。




ピンクの花が目を惹く中でぽちぽちと咲く真っ白なムシカリの花、別名オオカメノキ。
懐かしや、つむじかぜさん作、魔戸の滝への道標を通過して、兜岩へ。
魔戸のマは摩の字が当てられてますが、マドの滝は様々な字で表記されているようです。




12:41、兜岩に到着しましたが、ここも例年より人出が少なくあちこちで三々五々に景色を楽しんでます。




裏年ではあっても、これほどの景色が見ることができれば言うことなし。




ここからも大女の肩と上兜山が見えます。
こうやって眺めてみると、林道からの串ヶ峰への尾根は結構急峻ですよ。
さてここから魔戸の滝コ-スで下山するか、それとも石ヶ山丈コ-スで下山するか、どちらもわたしには初めてのコ-スでみなさんも迷ってます。
思案のしどころでした。

満開のイシヅチザクラ。




石ヶ山丈へと向かいます。

ヒカゲツツジ




おおよそ1510mの兜岩ピ-クをを巻くようにして北西へ下り、おおよそ1420mの肩から方角を西にします。
エントツ山さん、ペ-コさんの話しでは、最近までヤブだった尾根道の笹はどなたかの手によって刈り払われており、刈り払われた笹で滑る以外には非常に歩きよい尾根に変貌していた。




兜岩と西赤石山を振り返る。




1388m峰手前の開けたところから東平を挟んだ渓谷を見下ろし、東平-三の森-西山の稜線とその向こうに沓掛山と笹ヶ峰の吊り尾根、遠くに石鎚山の絶景を眺める。
石ヶ山丈尾根から見る初めての景色、感動です。




突然にエントツ山さんとペ-コさんが1056.2mに埋設されている三角点・別子を確認しに行きたいと言う。
わたしも是非訪れてみたい。
三角点て結構気になる存在なんですよね。
地図を確認しながらまだか、もうちょい、まだだ、もう少し、声を掛け合いながらちょっぴしヤブっぽいところで見つけました。
ダイナミック隊隊長の号令で五人の靴を三角点石柱に寄り添わせ記念写真。
ところがわたし思わず三角点頭を踏んづけてしまった。
隊長の雷が落ちた。
「こら-、神聖な三角点を踏むな!」
「なんじゃい、いつでもかかってこんかい、逃げも隠れもせんわい、やってやるぞ、おら-」…とはよう言いませんでした。
わたしゃ、いたって気が弱いのでありまする、プッシュ-ン。

しかし、エントツ山さんは気が優しい方です。
わたしが飲み物はお茶しか持参してなくて、今日はエネ補充が十分でなくバテ気味と話しをしたら、アミノバイタルの飲料水を分けてくれました。
これには感謝、この後の歩きではたちまちに元気を回復しましたわ。




方向を北へ変え、下って行くと石垣の跡へ。
そこは別子銅山石ヶ山丈停車場跡地。
正確には住友別子鉱山鉄道で、これには上部鉄道と下部鉄道があって、石ヶ山丈駅は角石原駅とを繋ぐ上部鉄道の終着駅だったようです。
別子銅山で採掘された鉱石は角石原(現、銅山峰ヒュッテ付近)で積み込まれ、石ヶ山丈で下ろされ、索道で端出場(現、マイントピア道の駅付近)へ運ばれた歴史がある。
(詳しくはダイナミック隊長のレポ-トをご覧ください、面白いでっせ→エントツ山望郷シリ-ズ「犬でもわかる銅山峰」キャイ-ン




新緑ふりそそぐ鉱山鉄道の跡地の駅ホ-ムと思われるところに座り込み、男5人でしばし歓談&思い出話し。




まるでお城の石垣のような旧停車場を後にして、次に沈砂池=沈澱池へと下る。




煉瓦積みや、歯車の付いた設備が残されてる沈澱池。
いまでは水はなく涸れ沈澱池となっていた。




沈澱池からグッと東へ回り込み荒れた林道石ヶ山丈線を辿る。
だんだんと道はよくなり、やがて魔戸の滝を流れ落ちる爽やかな音が耳に入り、そして朝通過したT字露に出る。




そこからは林道種子川線、左折しちょい下ってバリケ-ドを跨いで駐車地点へ。
下山時刻は16:20でした。
ダイエットしているペ-コさん、一層スラリとした体つきになってましたが、やはり鍛えてます。
見るからに筋肉質で頑健な体質に変身してました。

山根公園へ車でゆるりと下ったのですが、そこからは別子鉱山名残のエントツ山が見えておりましたぞい。




駐車地点6:51-登山口7:25-9:57串ヶ峰10:10-上兜山10:30-11:21物住頭11:35-12:10西赤石山12:29-兜岩12:41-分岐12:55-1388m峰13:32-1056.2m三角点・別子14:26-14:50石ヶ山丈停車場跡15:06-沈澱池15:18-16:20駐車地点


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