むらくも

四国の山歩き

奥工石山…高知県

2012-10-29 | 四国の山歩き
奥工石山               おくくいしやま



登山日                2012年10月27日
標高                 1515.9m
登山口                本山町林道竜王線沿い
下山口                大豊町・本山町境竜王峠
駐車場                登山口広場
トイレ                なし(工石山荘・白石神社側の登山口に有り)
水場                 なし

メンバー               ピオーネ、むらくも




紅葉前線は日増しに高度を下げている。
10月上旬に石鎚山や剣山で始まったが、ところにもよるがいまはおおよそ標高1100m辺りまで綺麗に色づいている。
乱暴な話だが、10月1日を標高2000mでの紅葉の始まりだとしたら、今年の場合は1日おおよそ36mのスピードで紅葉前線は標高を下げていることになる。

一日の標高を下げるスピードについては、当然に気温との相関関係が考えられるわけで、いやまてよ、これって因果関係なのかな?
相関関係と因果関係の定義は分かりやすいのですが、実際のところは男女の関係や金銭関係、財産相続などなど以上にあれやこれやと非常にややこしいこと、常に入り組んでくんずほぐれつもつれてます。
人間ていやですね~、だからこそときには感動的で刺激的なドラマが生まれるんでしょうけど、その多くは醜い争いで終始する。
どうしたこっちゃ。

また、健康面でもよく取りざたされている、たばことか酒、喫煙する人はしない人の病気になる確率はドン、心筋梗塞、胃潰瘍、癌など、ん~倍、お酒はたしなむ程度に、でないと膵炎、糖尿病、肝炎、肝硬変、認知症など、確率はドン、んん~倍、これって相関関係それとも因果関係?

太った人は高血圧、糖尿病、高脂血症、動脈硬化などなど、では太ってない人は長生きするの???
ちょい太った人のほうがやせ型より7年長寿という統計がある。
病院で健康診断を受けると、大概は太るのはいけませんとまるで病気の原因みたいな、因果関係のように言われるが、相関関係からいうとどうなのか分からないことが多い。
なんだこりゃ。

話が逸れた。
気候と紅葉だ。
もしもこのスピードが今後も維持されるなら、標高2~300mの里山では11月の20日辺りで紅葉のピークを迎えることになるが、どうだろう。
今後の気温と雨などお天気次第でしょうか。

というわけで、今日の山は標高1300~500m程度、岩場があるところ。
夕方にはチョイ用事、早めの帰宅もあり、高知県大豊町と本山町の町境に聳える奥工石山。




このお山、頂上の直ぐ手前にゆるぎ岩という大岩があって、そこでは春にアケボノツツジが咲く。
そこから眺める景色は絶景。
また、この山は山名がいくつもある。
国土地理院地図には「工石山」と記されているが、高知県には他にも同じ名の山があり、区別するために「奥工石山」もしくは「立川工石山」そして「竜王山」とも呼ばれている。
近くに竜王峠がありますが、この峠は南に聳える白髪山との間に位置する。
健脚な登山者はこの白髪山と奥工石山をブナや桧、シャクナゲの茂る尾根を繋いで縦走するむきもある。

今日は自宅をゆっくり目の6時半に出発し、三島・川之江ICから法皇トンネルを越えて金砂湖-白髪トンネル-林道竜王線-竜王峠登山口へ。

ダートな林道をゴトゴト走っていると、カーブの所に広場があって、大きな看板が見えた。
竜王峠はもう少し先のはずだが、なんだろうと思って車を止め、看板を眺めた。

「竜王山郷土の森」…本山町・汗見川自然を守る会
竜王山(奥工石山)までの遊歩道が描かれ、シャクナゲや天然の樹木、紅れん石の位置を記している。

ここは遊歩道への入口らしい。
ここから登ってみることにしよう。
(大きなピカピカの新しい看板をみてこのときはそう思った)




車を止めて、8:54、登山口を出発。
やあやあ、ラッキーだわ、全く知らない予定外のルートから工石山へ登れるなんて、気持ちいいね~などと妻とやりとりしながら登山道を歩く。
しかし、すぐに登山道は踏み跡が薄くなり、なんだこりゃってな感じになった。

ダイジョーブかあ~!
妻は返事もせずにイケイケドンドン。
稜線が見え、ゆるぎ岩らしいものも見えているし、ダイジョーブだろう。




小さな枝尾根に乗ったところで、看板に書かれていたミズメ(アズサ)という木に出合った。
別名がヨグソミネバリ、枝を折ると夜糞(ヨグソ)の臭いがするらしい。
夜の糞と昼の糞の臭いは違うのか?
なぜ朝糞ではいけないのか。




見上げた。
枝を折ろうにも、高すぎて届かない。

朝と昼と夜と朝の間の糞は…。
もういいから。

ヨグソの傍に小さな掲示板があって、「登山など国有林を利用される方に」…これより先は落石や枯木があります。事故防止・安全管理上立ち入り遠慮願う。苓北森林管理薯TEL0887-76-2110。

えっ!
何これ?
登山口にあったあの新しい綺麗な看板はなに?
遊歩道への案内の看板と思ったけど…。

この注意書きとはまるで矛盾してるな~。
それとも遊歩道を歩く限りは大丈夫、外れたら危険、そこには立ち入るなみたいなことなの?
登山口看板が最近のもので、注意書きの板は古そうだったので、単なる行き違いみたい。
そう解釈して登ることにした。




道はほとんど消えていてない。
しかし、トラロープが張られ、テープはきっちりと煩くもなく適切な間隔でつけられている。




やがて平らなところに着いた。
そこにはヌタ場が二つ有って、木に括り付けられた解説板には「本山・工石の大ヌタ」…この二つのヌタはイノシシ・シカ共用で使っている大変珍しい大型ヌタです…云々と書かれていた。




9:39、幹に三段まきの赤テープ、案内板には「左、本山工石西の森歩道 右、工石八反奈路経由ゆるぎ石・
工石頂上と書かれている。
分岐だ。

左へと折れた。
そこには素晴らしい苔の庭園が待ち構えていた。




美事だ。
前を歩く妻の足が止まったまま動かない。




ひょっとして、この苔蒸した岩が落石のことなんだろうか?
相当な過去に台風かなにかで崩れた跡なんだろうか。




辺りは落ち着いたいい雰囲気で、静寂な空気に包まれている。

道はまったくないが、相変わらずロープとテープが適切に導いてくれるので、地図もコンパスも無用だった。
ただ、地形と方向だけは頭の中で一応把握しておくように努めた。




西にある尾根に向かっているようだった。
斜面はじわりっと急になり、斜めになった木もある。
しかし、落石や倒木の危険は感じられず、山は落ち着いているように見えた。

黄色の四段まきテープの幹が目に着いた。
尾根に乗ったのだろう、ここから方向は北、1498mピークに向けて登るようになる。




急斜面だ。
妻がときどき立ち止まり、息を整える。




わたしもここのところ、荷物をやや膨らませており、息が切れ勝ち。
突然、シカが上から駆け下りてくるのが見えた。
まさか、このまま正面衝突か!
オーイ!
声をシカに向けて大声で張り上げると、ハッと驚いたように方向を変えてくれた。

大岩を右に巻いて登るが、倒木が目立つ。
現在は危険と言うほどのこともなく、落ち着いてはいるが、過去には荒れていて気をつけないといけない地点だったようだ。




白髪山が見えた。
小さな肩の鞍部に着いたようだ。
そこには古い小さな一枚の道標。
字がかすれてほとんど読めない。
「左、本山工石山の西の森??? 右、花回廊コマドリ??? 下、ツ??????ロープ????」
道標の向きさえ怪しいと考えたほうがよさそうだ。




景色が一気に開けた。
風がある。
1498mピークの手前で堪らずに一休みして、ジャケットを着た。
空は曇り、高知方面の山並みはややカスミ気味、山間には雲が棚引いている。




甘いバームクーヘンを口に放り込み、コーヒーで流し込む。
一休みした後、1498mピークを右に巻き、工石山山頂を目指した。

左手に三つ足山の尾根筋が見えている。
なんと北側は晴れているのか、日が当たっている。
妻がお陽さん、早くこっちも照らしてと懇願しているが、無視されているようだ。

折角の紅葉も赤茶けて見える。




先ほどの逃げていったシカだろうか、谷の下からピーッと鳴き声が聞こえてきた。




南には復路に使う竜王峠方面の尾根。

北西には大森山の頂。




ブナの稜線歩き。




ブナ以外にも大きな木があるが、なにか分からない。
樹高18mのテツカエデとか、20mのサワグルミとかが、登山口の看板に描かれていたが、どれがどれだかさっぱりです。




山頂に着いた。
素通りして、お昼ご飯は、展望の好いゆるぎ岩でゆっくり食べることにしよう。




山頂からほんの7分で小さな祠のあるゆるぎ岩に到着。

三つ足山からカガマシ山への稜線。




南西方面、晴れていれば稲叢山が見えているはずだが、生憎の曇り空でよく見通せない。

白山神社にお参りして、その横で失礼をばして足を伸ばさせていただく。
失礼ついでにザックから取り出した麦のジュース。
本日はプレミアム・星一つです~~~。

しばらく、渓の紅葉を眺め、飽きることがない。




景色を楽しんだあと、竜王峠へ向かって、下山。
今日は日が当たってなく寒いのかアサマリンドウも蕾のまま。




白石神社へは降りずに尾根を直進。
もうすっかり冬の準備中、岩の苔の上にも落ち葉が重なる。




シカの角研ぎ跡。
日が当たってればと思う、素晴らしい楓の大木。
樹高と葉の形からもミネカエデのようなのですが、こういうのはよく分からない。




やがて背丈を超える笹藪に入りますが、足元はしっかりと道がついている。
仁尾ヶ内林道へ降りると思われる鞍部に出たが、そのまま尾根を突き進む。




ブナが多い。




急な斜面のところで、足元に黄色い道標が転がっていた。
字は消えており、読めない。
ただ、右???、左???の文字だけは読めたが、回り込めと言うことか。
どっちがどっちだ?
どっちともとれずにそのままピークまで直進。
すると目の前には天然の大きな桧があって、先へは降りられそうにない。




引き返して急斜面を下って先ほどの転がっていた道標から、緩斜面と思われる右に振った。
適当なところから上へとよじ登る。




そこから眺めた景色は、西南西方向で、尾根筋の先には林道竜王線が走っており、派生する尾根の向こうには大己屋山とその右手に大登岐山が見えている。
先行する妻は、一旦下って竜王峠への尾根を外れて、朝登った登山口に近いと思われた右への尾根を追った。
踏み跡はない。

尾根の先端に着いた。
下に林道が見えている。
ガガガ~ン!
降りられない、高さ10mほどの崖だ。
右に振れば降りられるかなとも思ったが、ヤブを伝わないといけないし、何よりも木や草の茂みで先が見えない。

諦めて再び尾根を登り返す。




竜王峠への尾根に戻り、明瞭な道を南に追うと、やがて峠の林道へ降り立った。
登山口の看板があり、そこは林道竜王線、仁尾ヶ内線、白髪線が交差するところだった。




竜王線を歩き登山口へと向かう。

シロモジの黄葉。




近道と思い伝ってきた尾根先端に来た。
こんな崖でしたが、覗いて見おろした場所が一番高いところ、これが悪かった。
ほんのちょっと、北に振れば緩やかなところがあって、安全に降りられたのに。
あ~、悔し~。




林道から見えたトンガリ頭の大登岐山と右に兵庫山




真ん中奥に二ッ岳とエビラ山の頭がちょっこり、その右手前が玉取山。




標高1100mほどの林道沿いも紅葉が真っ盛り。
今日は思わぬ登山口から登ることができ、ちょいと得した気分になれました。
しかし、森林管理薯のあの「入山は遠慮しなさい」という注意書きと、登山口にある観光案内のような新しい看板、いかにも不釣り合いで疑問だらけ。
しかも最近には誰も歩いてないような道なきコースに、親切丁寧なトラロープとテープ、入山してよいものか、それともいけなかったのか、どちらかというと危険な個所はなく最後まで歩き通しましたが、いったいはったいどっちなの~という不可解で不思議な体験をした一日でした。




登山口8:54-分岐9:39-稜線10:12-奥工石山10:56-11:03ゆるぎ岩11:50-白石神社口分岐12:10-1292.1mp12:55-林道崖13:34-竜王峠への尾根道14:03-竜王峠下山口14:13-14:52登山口


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