むらくも

四国の山歩き

八面山(徳島県)…神社まで

2012-05-23 | 四国の山歩き
八面山           やつらさん



登山日           2012年5月19日
標高            1312.3m
取りつき          つるぎ町大佐古
駐車場           なし(438号線沿い路肩、もしくは林道路肩)
トイレ           なし
水場            なし

メンバー          坊主さん、むらくも





5月13日、大峰山から帰って来た日、車に積み込んでいた山の荷物を降ろしていると、見知らぬ靴がタイヤの傍へコロンと転げ落ちる。
同行した坊主さんの靴だ、クックックッ。
持って行くにしても、取りに来てもらうにしても彼の家は遠い。
山に行くことにして、メールをした。
二つ返事であっという間に八面山に決定。

目的は、靴を返すこと以外に
    ①八面山の西にある標高1217.6mテーブルの崖の様子を探りに行くこと
    ②ここには三角点(点名・大佐古峰)が設置されているが、国土地理院によると、現況状況「亡失」とある、その確認
    
ルート取りを二人であれやこれやと4つほど検討。
伊良原を起点に周回する案が二つ、河内を起点として送電線巡視路を使う案が一つ、もう一点は大佐古を起点として八の字周回。
八の字は大佐古峰台地を八面山へととおり抜け、奥大野方面から送電線巡視路を使って、崖を下から仰ぎ見るという計画だ。
坊主さんから示されたこの四つ目の上から下からというロマンコースに一も二もなく乗った。
果たして、絶景なのか、それとも地獄の修羅場を見るか、それとも…。

行ってみよう~。



山へ行くのに、前日までなんとなくバタバタしていつも段取り悪く何かを忘れるが、坊主さんの靴だけは忘れまい。
車の床底に温和しく乗ってるかどうか確認して、朝5時、貞光へ向けて自宅を出発。

道の駅ゆうゆう館6時着。
おっはよー。
彼はトイレから出てきた。
服装は先週とまったく同じ物、分かりよい。
わたしも同じだが、ズボンは違った、ヤブ歩き用のヤブレかけたトレーナー。
大山の砂利斜面でのシリセードで、お尻の皮が剝けたときに履いてたやつだ。
内が透けて見えるので、同じ色のパンツで誤魔化している。

ジジイ化すると、こんなもんでしょう。

貞光川沿い、438号線を走り、河内を過ぎたところで広い路肩に駐車。
誰も住んでいない廃舎になった交番の三叉路から左に上がっていく。

近グソ(早回りのこと、ズルともいう)をしようと思って、神社への細い参道に入ったが行き止まり、神妙にお参りして再び林道を歩く。




朝の空気はシンとして爽やか、胸いっぱいに吸い込みながら手入れされた畑を眺め、目前の尾根を見上げる。
貞光川へと緩やかに落ち込む尾根には送電線鉄塔が建ち並んでいた。
帰路に歩く予定の尾根のようだ。




大佐古集落の畑が広がっていて、すでにこの時刻に茶摘みする女性の姿が新緑の茶畑に垣間見えていた。
楽しそうな会話が離れて歩いている車道まで届く。




林道から逸れた山の斜面に山道が見えた。
またまた近グソをこくが、これもハズレ、民家への行き止まり道、元へ帰り、結局、クネクネの車道を歩いて、上部奥地へ。
そこには最終民家があって、犬追谷川の砂防堰堤近くだった。




畑と沢の間から適当に取り付く。
後方(西)に形のいい山が見えている。
坊主さんが阿波の待った-(マッタ-)ホルンでないかという。
彼がしゃべるとどうもそういう風に聞こえる。
大峰山での坊主ワールドの所為だ。

(帰宅してカシバードで調べてみた、右奥が津志嶽、真ん中とんがりが黒笠山でした)

麓から本日の山での害獣駆逐実施のアナウンスが聞こえてきた。
道のない山の中を歩くわたしたちはヤバイのではないか。




畑の横をほんの少し上ると杉林、落ち葉と枝で作業道はほとんど塞がれている。
東向きからやや北向きへと振る。
適当に上っていくと、目印に使った赤い小さな杭の傍には鉄塔の跡のコンクリー基礎台が残っていて、覗き込むとアングルの跡が赤く錆び付いていた。




崖の真下に出ないように、意識的に左へ振りながら歩くが、足元は相変わらず杉の落ち枝で歩きにくい。
汗が噴きだし、着ていたヤッケを脱ぎザックに括り付ける。

国土地理院の地図表記の送電線に沿って、巡視路があるのではないかと推測していたが、その杭が見つかった。
右144番鉄塔、左145番鉄塔への巡視路がくっきり。
左に行けば尾根上に立つ鉄塔に出ることができるので左折。
巡視路に沿ってそのまま尾根に登るものと思ってたが、坊主さんの指示で道を外して直登。

どうやらあくまでも計画通りのルートファインディングを楽しみたいようだ。
やがて前方には急峻な岩ゴロの崖が見えたが、樹木が茂って薄暗い。
思い切って左へ回り込む。
斜面は急峻だ。

このとき、送電線はまだ越えていないものと思い込んでいたが、越えてかなり北に過ぎていたようだ。
ロープを使わずになんとか上れそうなところに出てきたので、北へ向きを変え直登。
岩と木を摑みながら、急斜面を喘ぐ。




前方に青空が見えた。
尾根に出たようだ。
ホッと一息ついたところはややなだらかな尾根下で、そこには石で組んだ炭焼き窯の跡があった。




自然林の明るい尾根に上がると、赤いテープが木の幹に括り付けられているのが目に飛び込む。
う~ん、こんなところを歩く登山者がいるんだ。
唸った。

尾根はまたもや急峻になった。
どうやら1217.6mの台地状の山頂に近づいたようで、ここは右に振ろうが左に振ろうが急斜面は避けられない。
ジグザグに切りながら直進。




緩くなったところでバナナ休憩。
木には二段巻きの赤テープ。
樹木の下で見上げる空はイタヤカエデなどの葉で覆い隠れている。
わずかな隙間から初夏の温もりのある明るい光線が林の中に降りそそいでいた。




腰を上げて、山頂の際に近づいたところで、繁った樹木はまばらになり空から燦々と陽が注ぎ落ちる。
どうやら、辺りは伐採されているようだ。

そこには三基のお墓様のお地蔵さん。
見たところ三基で一対のようで、古いながら立派なものでした。
手を合わせて、石を確かめてみたが、掘られた字は長い年月で消えたものか、それとも当初からなかったものか、ちょっと見には判別できなかった。

どなた様のものだろうか?

※左写真は坊主さん提供、右写真はそのときに撮った写真。




伐採されているお陰で展望がいい。

左に剣山、真ん中手前に丸笹山、右奥にちょこんとジロウギュウ。




剣山スキー場跡と塔ノ丸。
右奥に三嶺の頂もちょこっと覗いている。




国土地理院の三角点現状が「亡失」となっている大佐古峰三角点を隈無く探してみた。
やはりない。
石柱がないのは分かるが、その傍に必ずある標識もなく、痕跡すらない。

ザックを降ろして、パンを牛乳で流し込む。




台地状の尾根をときおり覗き込むようにして東に歩く。
しかし、樹木が茂り、崖は見えない。

やっと、一個所みっけ。
赤帽帽山~丸笹山への稜線




右下には貞光川が流れる渓谷。
足元直ぐの崖下をさらに覗き込む。
クレヨンしんちゃんにならないようにしないといけない。




民家の屋根が白っぽく光っている。

台地の東のコブを越えて、さらに東へ。




急斜面を滑ってコロンで鞍部に到着。
カメラを落とした。
転んだときに落としたようで、探すと落ち葉に潜り込んだカメラが直ぐに見つかった。

九藤中分岐を過ぎたところで、なぜか四つん這いの坊主さん。
ブヒブヒ!
青い腰巻きをして、黄色い頭をしたイノシシなんて珍しい。




11:28、八面神社に着く。
わずかに土俵の痕跡が認められる広場には誰もいない。
静かだ。




神妙にお参りして、わずか200m先の山頂にも行かず、かたわらで1時間たっぷりと休憩。
山頂は以前に来たときに、展望がなかったように記憶していたのだが、どうやら思い違いで、八面との名がつくとおりに展望が好い山だったのです。
わたしの脳みそ、ネズミかニワトリの如し、過去の記憶なんてこんなものです。

八面山への崖を眺めながら、奥大野方面へ下山。




やがて139番鉄塔、その直ぐ下から右折し巡視路へ入っていく。




岩の下をとおり、尾根を下って、やがて林道に降り立つ。




ところが、巡視路標識には、140番で終わりになっていて、次の141番が表示されていない。
林道を登り返すようにして歩くと、141番への四国電力の標識がありました。




141番、142番、143番、標識どおりに順調に歩く。
しかし、楽しみにしていた下から仰ぎ見るテーブル崖はさっぱり見えず、トホホ。




144番がなかなか見えない。
作業小屋があって…。




またまた潰れかけの作業小屋があって…石垣も。
麓から時折聞こえるパ-ンという音。

すわっ!
害獣狩りか!
坊主さん、先に歩け!

落ち着け、あれは単発音、連続音でないぞ、多分、イノシシなどを追っ払う音だろうよ。

そうなの?
落ち着きを取り戻した、なんともちゃっかりなむらくもでした。
こういうのちゃっかりって言うのかしゃん?
讃岐弁ではずるがしこくへらこいっていう。




144番を上に見て、朝辿った見覚えのある場所に合流しました。
ここから予定の八の字周回は予想外の展望のなさにすっかり諦め、朝歩いた取り付き地点へと下山。

14:41、モノレールを辿って民家の横に降り立った。

(追記)降り立ったところの沢縁でバイクに乗った男性にお会いした。
   「あんたたちろう石の採掘場跡へ行ってたのか」と尋ねられた。
    この近くで、昔、ろう石が採れたらしい。
    調べたところ一宇にある中野のろう石採掘場跡のことだった。
    ときたま、ここを訪れる方がいるとのこと。
    
     ※詳しくはこちら 「文化遺産オンライン」
     




歩く大佐古集落の道からは綺麗なお茶畑。
朝出合った昔3人娘、違う畑でまだお茶摘みをしていた。
元気によく働く人たちです。
わたしたちも見倣わなきゃね。

うっし!
頑張るぞ~っ!
あ~、面白かった、楽しかった。




駐車地点7:01-大佐古取付7:47-送電線巡視路8:37-9:56三角点・大佐古峰10:08-九藤中分岐11:23-11:28八面神社12:28-九藤中分岐12:34-139番鉄塔12:58-林道13:20-144番鉄塔付近13:59-大佐古取付14:41-15:18駐車地点


※地図上左クリック→グーグルマップへ移動
(お詫び)その① 438線沿いの飛び跳ねたログはGPSの不調による乱れです。
     その② 地図上三角点・大佐古の記載は誤り、大佐古峰が正解です。
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