むらくも

四国の山歩き

東赤石山<コマドリ尾根撤退の記>(愛媛県)…10/19

2010-10-22 | 四国の山歩き
東赤石山・八巻山・駒鳥山       ひがしあかいしやま・はちまきやま・こまどりやま



標高                 1706m、1698m、1660m(?)
登山口                新居浜市瀬場
駐車場                トイレ前および路肩
トイレ                あり
水場                 瀬場谷沢、赤石山荘

同行者                つむじかぜさん&HANAちゃん




先週に北アルプス方面へ出かけていたつむじかぜさんから、久しぶりに誘いのメールが届いた。
羨ましい話だが、彼は穂高および御嶽山辺りの紅葉をずんやりたっぷり楽しんできたらしい。
お土産話を聞かねばなるまい&こちとらもまだ紅葉狩りはしていないので、誘いに乗らない手はない。

というわけで、東赤石山へ出かけることになったが、なんせ、前夜に急に決まった話なので、慌てて準備をして、風呂に飛び込んでカラスの行水よろしくサッサと寝たのはいいが、早く寝すぎてしまったのか、2時過ぎに目が覚めてしまう。
あとはうとうとと、寝たのか寝てないのかはっきりしない状態で朝を迎えてしまった。



7時前、瀬場登山口では彼はすでに到着して準備中、傍ではHANAちゃんが準備体操も終わって、走り舞い、エネルギー全開だ。
HANAちゃんとはおおよそ一ヶ月半ぶり、頭を抱えてくしゃくしゃに撫でてやったら、大喜び、うれしいな~。

紅葉はどうだろう?1700m余りの山なので、もう始まってるだろう。
ツツジの樹木が多い山は真っ赤になるのだが、東赤石山は五葉の松とクロベが比較的多く、濃い緑色と紅葉黄葉が混在しており、見方によっては結構綺麗に見える。

今年初めての紅葉を目的にしての山登りだけに、ちょっぴしわくわくしながら、7:12、登山口を出発。




HANAちゃんは元気がいい、先へ先へと走って、姿が見えない。
彼女はつむじかぜさんが歩く道を心得ていて、ヤブ道でない限りいつも先行し案内してくれる。
そして分岐の所では、必ず待ち構えてくれていて、どっちの道へ行くか確かめたうえで走る。

筏津ルートとの合流地点、振り返ると東光森山。




深い渓谷の瀬場谷はうっすらと紅葉し始めており、八間滝が蕩々と流れ落ちている。

7:42、右の送電線保線路へと下り、権現越方向へ。




電力会社が設置したと思われる小さな鉄橋をいくつも渡り、7:55、踏み跡のない尾根先に取りつく。




8:49、1232mの三角点に到着。
腕にはめているプロトレックの高度計は1215m、少し休みながら誤差を修正。
周りの木はいい感じで色づいている。




かなり高度が上がったところで独特の赤い錆び付いた色合いの橄欖岩が目につきだす。
岩場には小さな菊科の白い花とオトメシャジンの咲き残りが一輪。




リンドウもちらほら姿を表し、橄欖岩に付着するミヤマハナゴケも独特な模様を見せている。




だいぶ高度が上がった、南西方向には平家平~笹ヶ峰の稜線。
おや、こんなところにマンリョウの赤い実…だろうか。




展望の好い崖っぽい岩場をルートを選びながら上っていく。やがて中腹道に飛び出るが、それを乗り越えるようにして稜線を目指す。




前方には見覚えのある白骨樹群。山頂が目の前に見えだした。




暑くもなく寒くもなく、お天気のいい日にこの風景に巡り会えて、なんともいえない幸せな気持ちにさせられる。
権現山~えびら山方面。




白骨樹の景色を楽しみながら、足取りも軽く、岩場をスキップ。




もう一度えびら山をズーム、HANAちゃんも岩の上を身軽に跳ねていく。




おーい!山頂はすぐそこぞい、早く来なよ。
どうや、ここが三角点ぞい。




新居浜や土居の町、その向こうには瀬戸内の青い海。西には瀬戸へ落ち込むように尾根が続く上兜山~下兜山。

つむじかぜさんが空を見上げて「あっ!鷹や」と叫ぶ。指差す方向を見ると、なるほど、トンビではない、身体が白い、しかも大型だ。
先日にえびら山で見たあの鷹か?双眼鏡を出して覗くがやがて姿が消えた。
今日も鷹の種類を確認できなかった。




石鎚山方面遠望。

北アルプス、わたし行ったことがないので、この度35年ぶりに穂高へ登ったつむじかぜさんに様子を聞いてみた。
生憎の小雨とガスの中、7人のパーティで登ったが、そのうち二人が途中リタイアし、あと五名は登ったものの二人が膝痛、一人は体調を崩したらしい。
どうやら、ケーブルカーなどを使ったりしたので、高山病にかかったようで、いきなり高度を上げてしまうと身体が順応しなくて、危険らしい。
富士山ではよく聞く話ですが、3000mくらいでも気をつけないといけないようです。
山そのものは、四国の山も素晴らしいところたくさんあるけれど、やっぱり北アルプスは一言で「いい、感動だよ、行かないと駄目」だって、う~ん、羨ましい~。





一人の爽やかな青年が静かに景色を楽しんでいる。
昨日に登り、権現越でテント泊をして、眼下の夜景を楽しんでいたそうだ。
いずれ二ツ岳~権現越を縦走してみたいとのこと。
若くてエネルギッシュだ、いいね~、30年ほど若返りしないと彼の年齢に戻れないよ。




コンビニ弁当とミニカップラーメンでお腹を起こし、コーヒーを飲む。
HANAちゃんもお腹が一杯になったのかぽかぽか陽気のなか、しばし目を細めている。
西の山頂に移動。




八巻山、物住ノ頭方面。西赤石山の三角頭がちょこんと頭を覗かせている。
権現越のお花畑辺りを振り返ると、先ほどの青年の張ったテントが白く小さく見えていた。




斜面には緑と真紅の見事なコントラスト。タカネマツムシソウの咲き残り。




八巻蔵王大権現さんのステンレス製の祠が輝いている。
おかめ岩(原爆岩)の横をすり抜けるようにして、なおも岩場の稜線を石室越へと辿る。




赤石山荘辺りも紅葉していて綺麗だ。HANAちゃんは岩場も苦にならない、力強く敏捷に乗り越えていく。




剣先のように尖った岩場、HANAちゃんもときどき景色を眺めながら、岩場を伝う。
それにしてもHANAちゃんの岩場での身のこなしは見事すぎて、ところどころにある岩斜面を斜めに、しかもカーブを描いて突っ切ってしまうのには驚かされてしまう。




HANAちゃんはとにかく記憶力が素晴らしくいい。一度歩いた山道はほとんど覚えているそうだ。
もちろん嗅覚もすばらしくて、ピストンであれば、復路は間違いなく同じ道を歩いてくれる。
たんまの傷は、間違って歩いたルートをもそのまま復路に使ってくれるそうです。





石室越分岐に到着。ほんの少し縦走路を西に歩き、南の尾根に乗る。踏み跡はない。わずかに尾根道にある獣道を辿る。しばらくのところで、ここが駒鳥山であることをつむじかぜさんが教えてくれたが、山頂標識はない。




やがて背丈ほどのスズタケになり、HANAちゃんがときどきキャインと鳴く。
スズタケが足や身体に絡まるので大の苦手なのです。




いつもなら、キャンとか言いながらも着いてきてくれるのですが、今日はどうしたことかやけに飛び跳ねていたと思ってたら、そのうちいなくなってしまった。




お~い、HANAや~い!二人で懸命に呼ぶが帰ってこない。つむじかぜさん堪らずに犬笛を吹くがそれでも帰ってこない。

古い木に巻き付けられたワイヤーが見つかった。昔の索道跡だろうか。

そんなことはどうでもいい、HANAやーい!
こんなときの犬の習性は、歩いてきた道の山頂方向へ引き返すということを聞いたことがあるので、引き返すことにした。
すると元の歩いてきたところの少し開けた場所でHANAちゃんはジッと待っていた。
仕方なくリードをつけて、前進を試みたが、HANAちゃんは頑として動かない。

つむじかぜさんと相談し、ここでコマドリ尾根を下ることを断念。
石室越へ引き返し、赤石山荘へ出て通常道を下ることにした。

テッターイ!




赤石山荘前の天狗の庭は見事な紅葉黄葉の彩り。




時刻はすでに4時前、ヘッドランプが必要かな?
急いで下る。

一本橋を過ぎたところではジンジソウがたくさん咲いていたが、すでに薄暗く、カメラはフラッシュを焚く。




ヘッドランプ着けることなくぎりぎりセーフで登山口にたどり着く。
いや~、お疲れさんでした。
思いもかけないロング歩きになってしまいましたが、東赤石山の岩場はいつ歩いても素晴らしい。
今日も楽しい一日でした。
HANAちゃん、これに懲りずにまた一緒に行こうな。

真っ暗になった銅山川を金砂湖へと走らせていると、ヘッドライトに狸の影が…、ササッと走るでもなく、まるで手を挙げて道をゆっくり渡ってるような姿。
思わず目をコスッた。




瀬場登山口7:12-送電線保線路分岐7:42-尾根取付7:55-1232m三角点8:49-中腹道10:30-稜線10:53-11:10東赤石三角点12:10-東赤石山頂12:14-八巻山12:33-石室越13:18-駒鳥山13:43-撤退地点14:35-石室越15:15-15:27赤石山荘15:55-一本橋17:00-17:32瀬場登山口



(参考)駒鳥山は石室越の南、「赤石山系…」の活字の山のところ。コマドリ尾根は駒鳥山から南東に派生する尾根で、先には1398.7mの三角点がある。なお、瀬場谷の東の尾根ルートおよびコマドリ尾根ルートには踏み跡はありません。     
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