当主

「当主」

今、我が家の当主は私です。

両親が亡くなるまでは当然父か母が当主で
あった訳ですが、私がそのまま引き継いだ
形になっています。

普段は当主等という概念は全くなく、我が家での
位置づけとか、役割等というものも考えた事すら
ありません。

最近当主という重みを感じるようになったのは
仏壇に手を合わせるときです。

当然ご先祖に対する畏敬の念と、両親に対する
感謝の気持ちを伝える事を忘れないように
心を込めてお祈りをしています。

そんな折、お位牌を眺め両親の写真を見ていると
私の両親も、今の私のように仏壇の前に座り
よく手を合わせていました。

父はこの仏壇の前で何を思い、何を考えていた
のかと思うと、なにか愛おしい気持でいっぱいに
なってしまいました。

父は先代として、その役割を充分果たしそのバトンを
私に渡したのです。

今私は誰に言われる事も無く、その重圧を背に感じて
います。

仕事や日常の生活に忙殺されていると、こんな当たり
前のことすら忘れてしまうのでしょうか。

それとも年齢がそのように感じさせるのでしょうか。

いずれにしても当主としての自覚と立場をわきまえ、
行動をしなくてはなりません。（S.N.)


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