「来年」を失わないために。

……来年があるってことは、ものすごく幸せなことやねんで。

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合併は「成功」してしまった(一部追記あり)

2006年01月12日 | ノーモア2004年
ご挨拶が遅れましたがあけましておめでとうございます。
無事2006年を迎え「来年」を「今年」に出来たプロ野球ファンの皆さま、本年もなにとぞ宜しくお願い申し上げます。
更新頻度は遅いですが、これからも気になることには目を注いでいきたいと思います。


さて、年明け一発目からブルーになるような記事ですが……
普段、一般の新聞のサイトまで見て回っていないので知らなかったのですが、巡回先のマリンブルーの風さまで、讀賣新聞のこんな記事が紹介されていました。

これぞ統合効果 赤字が大幅減
 近鉄と統合したプロ野球オリックスの初年度の赤字が、当初試算した34億5000万円より大幅に少ない19億円台に収まったことが、29日明らかになった。清原和博選手、中村紀洋選手という“大砲”獲得に動いた背景には、こうした収支改善もあったようだ。

 一昨年に約37億円の赤字に苦しんだオリックスは昨年9月、統合初年度は34億5000万円の赤字という試算を公表していた。ところが、年間観客動員はリーグ3位の約135万6000人で、入場料収入が昨年の2・8倍となった。

 その理由について、ある球団幹部は、スカイマーク球場と大阪ドームのダブルフランチャイズ制を挙げ、「それぞれの球場の年間試合数が半減し、ファンの飢餓感が生まれて、1試合あたりの有料入場者が増えたのでは」と説明する。また、交流戦導入による巨人、阪神戦のテレビの放映権料も大きかった。

 支出では、岩隈久志投手ら近鉄に在籍していた高額年俸選手の何人かが楽天に移り、日本人選手の年俸総額は約1億円減少。大阪ドームの使用料も、近鉄時代の年間6億円から半分以下の3億円弱に抑えることができた。

 オリックスは日本一になった1996年に赤字幅が10億円を切ったが、最近は年間30億円を超えていた。大幅な赤字減らしで、47年ぶりの球団統合は一定の成果を上げたといえる。


不思議とこの記事そのものには腹が立ったりはしません。
あくまでも、人の心というものを考慮に入れなければ(ここに登場する数字が正しいものなのか特に検証はしていませんが)ごく客観的に見て確かに「合併は成功」したのです。
もっとも、合併に伴う効果のほかに交流戦やマリーンズの躍進によるビジター客の増加、巨人戦の放送権料なども含まれているのですから、赤字改善を即「球団合併の成功」と結びつけるのもおかしな話です。
けれど、この記事を読んだり記事を読んでいなくても単純にオリックスの赤字が大幅に改善と聞けば、するりと「合併は成功」したのだと判断するでしょう。
【追記】
非常に言葉足らずになっていて申し訳ありません。
最初にこれを書いた昨日の時点で、この記事の内容についてあまり詳しく検証したり讀賣新聞でわざわざこんな記事を書いていることの意味についてはむしろ深く考えることを避けていたような気がします。
もともと球団が自分で言ってる「赤字額」がどうせいい加減なものだという前提が頭の中ではできていたのですが…
そのあたりについてはなにわっちさんのエントリをご覧下さい。
この記事の主題はここから下に書いていることです。
【追記ここまで】


ただそれは、あくまでも経営上の話です。
それ以上に私の気持ちを重く重くさせていること。

あの合併球団は2年目を迎えます。
関西マスコミは記憶にないほど紙面を割いて清原や中村紀や谷の記事を掲載するようになりました。
また、仰木彬監督の死が球団のイメージアップに繋がったことは言うまでもありません。
(この表現は「良くない」かもしれませんが、実際にそうなのだから仕方ありません)
仰木さんの死を免罪符や美しい宣伝文句にしてるのは球団やマスコミや能天気なタレントOBだけではないのです。

「仰木さんのために優勝して欲しい」
「オリックスが強くなれば関西も盛り上がる」(本当か?)
「今年のオリックスは楽しみだ」
そんな言葉が浮かれたマスコミだけでなく一般の野球ファンの間からも聞かれるようになりました。
着実に「オリックス・バファローズ」は市民権を得始めているのです。



これが「合併成功」でなくて何でしょう?

どんなにファンが泣き叫んでも、とにかく押し切って実行してしまえばファン心理というのは結局選手を応援せざるを得ない。
そんな「合併成功例」にとうとうなってしまった。

歯痒い。もどかしい。腹立たしい。そして哀しい。

私のメインブログ「day by day」の記事で「合併が風化していくのが悔しい」ということを何度か書いたのですが、最近はこれは「風化」とは言わないと考えるようになりました。

風化とは忘れ去られること。

そうじゃない。
「合併したのは良い結果をもたらした」と考える人が増え始めているのです。
結局、合併して強くなって赤字も減ったなら良かったじゃない、と。

「風化」より全然悪いじゃないか。

※念のため言っておきたいのは、昨シーズン迷いながらBsを応援することを選択した人にはその人なりの葛藤があり、親会社を許したわけではないということは承知しております。でも、経営者たちは応援しているファンの心の葛藤などまるで見ようとしないで、ただ応援しているファンがいれば「許してもらえた」と判断するというのも確かだと思います。



私は先日、野球とは関係なしに大阪ドームで開催されていたとあるイベントを見に足を運びました。
ベンチの奥やブルペンにも入れたのですがその時は私の頭は完全に2004以前に戻っていたようで、ただブルペンに入れたのが嬉しくてはしゃいでいました。
けれど。
内野の通路の、2004年まではバフィの顔が描かれ近鉄の選手の顔写真が並んでいたコーナーが、オリックスのスローガンとBsの選手の顔写真に変わっているのを私は初めて見て───2005年の観戦時にはそこを通らなかったので───

これを私は直視できなくて、目を逸らして足早に通り過ぎました。
無理。絶対無理。

いまだにです。
イーグルスファンだと胸を張って言えるようになった現在ですら。



通路なので何度かこの前を通ったのですが、帰り際にやっと気付いてとにかく仰木監督のユニフォームの写真だけは撮影してきました。
尊敬する大好きな監督だからこそ、文句を言わせてください。

なんであんなにうまくやっちゃったんですか。
それでいなくなってしまうなんて、ずるいよ…。

なお、土曜日ですがスカイマークで催されるという追悼セレモニーには私は行きません。
福岡の方になら行きたいけど、そこまでも出来ません。
ところで同じ1/21にやるのは何か意味のある日なんでしょうか?
意味のある日なのだったら家で静かにご冥福を祈っていたいと思います。



さて、合併成功例が出来てしまいましたので………

今後、また経営不振などの問題が起こった時に「合併」という手法を使ってもなんとかなると経営者たちは学習してしまいました。

あなたの愛する球団は、大丈夫ですか?
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26 コメント

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Unknown (makoto0172)
2006-01-12 18:12:03
はじめまして。マリーンズファンの者です。

確かに上手く行き過ぎだと思います。

(この上手く行き過ぎ、というニュアンスは非常に誤解され易いのですが、誤解しないで頂けると嬉しいです。)



ただ上手く行き過ぎたからこそ、その反動はむしろ今年表面化すると思います。あくまで私の予想ですが今年楽天は檻を順位的に上回るのではないかと(そして補強は失敗だったとか言われそう)・・・
Unknown (なにわっち)
2006-01-13 00:52:50
私も、読売のその記事、年末に知ってたんですけどね…。



スルーしたというわけじゃないんですが、あまりに「嘘」が多すぎて、扱わないままにしてました。



ベースとしている昨年度までの収支が嘘で塗りたくられてますから、実際のところ経営体質はほとんど改善してません。経営の見せ方が変わっただけです。



と、ややこしいことになりますが、明日にでも自分のところで書き殴ってトラバ打ちます。
まだ早いッスよ。 (佐々木大悟)
2006-01-13 02:24:47
件の記事なんて「一定の成果を上げた」と読売がアピールしたかっただけ。1年で成否の評価なんてできるわけがないですよ。



フリューゲルスを合併したマリノスだって、

合併翌年の1999年は平均入場者数は微増でした。

しかし、さらに翌年の2000年は激減しています。

1stステージ優勝、2ndも3位という好成績にもかかわらず、です。



makoto0172の仰る通り、合併の反動は2年目に来るもの。だからこそ合併球団は清原・中村紀の獲得に力を入れているのでしょう。



ただ、こういう形で仰木さんの件が作用している(利用されている?)のには忸怩たる思いがあります。
球団の収支うんぬん以前に (めたか)
2006-01-13 07:29:04
合併球団が「錦の御旗」を得てしまった、というのは

あると思います。

そう言う意味で「成功」してしまった、と。

そこで大きな役割を果たしてしまったのが仰木さん、という訳で・・・

(今年の成績うんぬんについても、同様の事。

 私も「戦力のバランス」って点から、今年の檻はマズいと思う。)
makoto0172さん (さいん)
2006-01-13 11:16:18
はじめまして。コメントありがとうございます。

私も「うまく行き過ぎ」というのは感じています。

チームとしては確かに反動といいますか仰木監督を失ったことが大きく響くのではとやはり思いますね。

ただ今季のチーム成績がそれこそイーグルスよりずっと下みたいなことにさえならなければ「合併して前より強くなったから良かったよね」という風潮は残りそうな気がします。野球ファンでも「合併」は所詮人ごと、という人の多い関西ですから…。
なにわっちさん (さいん)
2006-01-13 11:27:55
トラックバックもありがとうございます。

少し追記しましたが…

球団が「うちは赤字○億」というのはでたらめ、という前提は頭の中にはあったのですけどね(笑)

ただ、やはりこの記事を読んだ一般の人は普通に「あ~そうか、やっぱり合併して正解だったんだな」と考えてしまうな、と。

なにより、「どんなに反対と言ってもファンは結局ついてくる」と言われても仕方ない状況に近づいてる気がしてそれがもどかしいです。
佐々木大悟さん (さいん)
2006-01-13 11:46:58
確かに本当の意味で「成功」というには継続的に成果が無ければなりませんね。

観客増については無料券のばらまきやビジターファンの増加という要因がありますので、別に合併の成果でもなんでもないと思っています。仰る通り、ノリキヨ獲得はとりあえず観客動員を狙ったものでしょうし。(ただ選手バブルは長く持ちませんが。松坂バブルもはじけたしイチローバブルですら長くは続かなかったわけですから)

私が憂鬱に思っているのは、一般ファンの意識。

ネット上ではまだ「許せん」と言っている人は多く感じますが私が日常出会う人は虎ファンどころかオールド近鉄ファンの人ですら「(檻が)強くなりそうやなあ、楽しみやわ」と言っているもので…。たった一年でこうなるのか、と非常に残念に思っているところです。

仰木さんに過酷な一年を課した上に亡くなったら美談として利用する。この憤りをどこへ持っていけばと(苦笑)
めたかさん (さいん)
2006-01-13 12:00:26
そう、球団の収支はさておいても、なのですよね。

遠からずそんな日は来るだろうと覚悟はしていたつもりなのですがまさかわずか1年でそんな空気になるとは思っていませんでした。

これでは、経営者たちに「反対だ署名だと騒いでもやってしまえばファンは忘れる」と笑われても仕方ないです…。



マスコミや球団の扱いを見ていると今オフの補強は戦力としてだけでなく色んな意味でバランスが非常に悪くなった気がしますね。目先の集客のことしか考えてないのかなという。
帳簿上では (naruko)
2006-01-13 17:46:13
記事を読みましたが、ただ純粋に「そんなの当たり前じゃないの?」と思いました。

賃料の高い大阪ドームの試合を減らして出費を押さえ、

チームが合併し関西での試合数が半分に減ったことから、

合併前には2チームに分散していたバファローズファン及び対戦相手の関西ファンを一箇所に集める。

タダ券をばらまいて、入場料は無料でも、たいていの客は球場で飲食しますから、その分の収入もある。



それで、赤字削減。



それだけのこと。



野球ビジネスを帳簿上の損得だけの視点で見れば、合併効果はあったでしょう。

でも、ファンがあってのプロ野球であるなら、失ったものは計り知れないと思いますけどね。
何とも (O@西田辺)
2006-01-13 20:04:25
こんな報道によって合併が成功だったと思う人が世間に増えると思うと…、一方で苦しみ傷ついた人が沢山いるというのに…。合併を美化することだけは絶対許さん!

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