Dogma and prejudice

媚中派も媚米派も同じ穴のムジナ
従属主義的思考から脱却すべし
(言っとくけど、「媚米」と「親米」は違うんだよ)

【安倍政権考】「不可欠な保守層の支持.」について

2007-01-26 | 自民党
 安倍内閣応援団の阿比留瑠比記者の記事。安倍内閣の支持率低下傾向が続いているが、内閣支持率が低下する原因は何なのかという事についてまとめています。

ただ、無党派層はそのときの風次第でどう動くか分からず、再び安倍内閣を支持することも考えられる。より深刻なのは、首相就任前から安倍氏を支持してきたコアな保守層が、戦略上、タカ派の爪をすっかり隠しているように見える安倍氏の言動に、疑念を抱いていることかもしれない。

 「戦略上、タカ派の爪をすっかり隠しているように見える」というような表現は、実際は違うんだよというニュアンスを感じますが、どこがどう違うのでしょうか。

 どんな戦略上の必要性が有ったのか知りませんが、(単に、中国に媚びただけじゃない?)以前の政権の自虐史観をそのまま踏襲するというような、「保守」の存在意義にかかわる妥協をあっさりと行うような人を「真性保守」だなどとは、おこがましい。

 政権発足と同時にそのような利敵行為を行うとは、試合開始と同時に、オウンゴールしたのも同然じゃないですか。「せいぜい、左派に愛される政権を目指してください、さようなら・・・」というような冷めた眼で見てますよ。(まあ、この形勢を逆転してくれる事も多少は期待してますが・・・)

 マンセー族たちは何やかやと詭弁を用いて、「保守派」のご機嫌取りに励んでいますが、目に見えない事、実証出来ない事を論拠にした言い訳は止めるべきです。

 前政権に対する論評で言えば、「見落とせぬ小泉外交のしたたかさ」などはその典型です。

「今回、小泉総理は、一見相手を油断させ、翻弄されているように見せかけながら、金正日独裁体制を崩壊に導くその外交に挑んで見せた。」

・・・これなんか、翻弄されているように見せかけたのではなく、「実際に翻弄されていただけ」のことです。そして、ご存知のように前首相は、「金正日独裁体制の崩壊」など望んではいませんでした。いい加減な事を言うのも大概にしろと言いたいです。

 阿比留記者のこの記事にある「戦略上、タカ派の爪をすっかり隠しているように見える」というような表現も、「見落とせぬ小泉外交のしたたかさ」と同じようなニュアンスを感じます。

 国民は、「これは戦略上の事で、実態は違う」とか、、「翻弄されているように見せかけながら、じつはしたたか」というようないい加減な声に惑わされずに、目に見えることだけで評価した方が、判断ミスを減らすことが出来るように思います。

 また、構造改革路線について、この記事は何も語ってはいませんが、「保守」であるなら、日本を闇雲にアメリカ化する現在の構造改革路線は否定すべきです。WCEなど、論外です。

 安倍内閣に対しては、現在、「拉致問題」に対する態度しか評価していません。これまで、ぐらついてしまったら、もはや何のとりえも無いダメ内閣としか言えなくなってしまいます。



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(参考)
【安倍政権考】不可欠な保守層の支持

 安倍内閣の支持率低下傾向が続いている。報道各社の直近の世論調査では、読売新聞48・4パーセント、朝日新聞39パーセントとばらつきはあるものの、昨年9月の内閣発足時から約4カ月の間に20ポイント以上も下がったことになる。安倍晋三首相自身は「支持率は気にしていない」と周囲に語るが、夏には参院選が控えていることもあり、支持率低下が望ましくないことは確かだ。

 それでは、約60年ぶりに教育基本法改正を成し遂げ、防衛庁を防衛省へと昇格させるなど、歴代政権が宿題として先送りしてきた課題を着実にこなしてきたにもかかわらず、内閣支持率が低下する原因は何なのか。

 第一には、郵政造反組の復党に始まり、タウンミーティングのやらせ問題の発覚、公務員宿舎入居問題による本間正明・政府税制調査会長の辞任、不透明な政治資金処理による佐田玄一郎行政改革担当相の辞任と、政権のイメージダウンにつながる問題が相次いだことが大きい。失点の連続に、無党派層が愛想を尽かしたという構図だ。

 ただ、無党派層はそのときの風次第でどう動くか分からず、再び安倍内閣を支持することも考えられる。より深刻なのは、首相就任前から安倍氏を支持してきたコアな保守層が、戦略上、タカ派の爪をすっかり隠しているように見える安倍氏の言動に、疑念を抱いていることかもしれない。

 ≪保守派との対話≫

 保守の立場から安全保障問題などで論陣を張ってきた田久保忠衛・杏林大客員教授は今月6日付の産経新聞正論欄で、「安倍さんはついに『向こうの側』にからめとられたかの印象が強いのです」「浮雲のような支持率は気になさらずに、『こちら側』で蛮勇を振るっていただきたい」と忠言した。

 左派勢力からの攻撃は「柳に風」で受け流す安倍氏としても、同志からの批判はこたえるようだ。22日夜には、首相公邸に田久保氏や政治評論家の屋山太郎氏、ジャーナリストの桜井よしこ氏、台湾総統府国策顧問の金美齢氏、渡部昇一・上智大名誉教授ら保守系言論人を招き、懇談会を開いた。

 台湾人である金氏を公邸に招くことには中国の反発も予想されたが、安倍氏は気にもかけなかった。出席者によると、その金氏はこう語ったという。

 「台湾の陳水扁政権がだめになったのは、支持を広げようと中道に寄ったからだ。その結果、新しい支持者を掘り起こすどころか、元の支持者まで離れた。安倍首相は、支持者を離さない対応が必要だ」

 また、渡部氏が「決心と決断とは違う。安倍首相は心に決めた決心を、時期を選んで実行に移す決断をすればいい」という趣旨のことを話したところ、安倍氏は「わが意を得たり」とばかりにうなずいた。会合後、安倍氏は「厳しい意見もあったが、話ができてよかった」と周囲に漏らした。

 ≪応援団からの反撃≫

 安倍政権の2代前の森政権は、森喜朗元首相の「神の国」発言がメディアの総攻撃を受けたこともあって、支持率低迷に苦しんだ。その森氏は自派の議員にこう語ったとされる。

 「マスコミは、私が教育基本法を本気で改正しようしていると知ると、一斉に攻撃を強めた。それは凄(すさ)まじかった」

 森氏の政策が、メディアの大部分を占める左派・リベラル勢力の逆鱗(げきりん)に触れ、ネガティブキャンペーンを展開されたというわけだ。この言葉の当否は検証できないが、教育基本法改正や防衛省を実現させた安倍政権に対し、新聞、雑誌、テレビなどの多くがバッシングを続けていることと符合する。

 こうした現状に対し、安倍氏に近い民間のシンクタンク「日本政策研究センター」は16日、安倍氏の憲法改正や歴史認識問題、教育論などに関する発言を集めた小冊子「安倍首相発言録(2007年1月版)」を作成し、保守系言論人や団体への配布を始めた。冊子に添えられた手紙には、こう書かれている。

 「安倍晋三首相に対し、連日、左翼マスコミからの執拗(しつよう)な攻撃が繰り返されています。閣僚のスキャンダル探し、『顔の見えない首相』『無力な内閣』等々のマイナスイメージ戦略」

 「一方、保守陣営の中にも安倍首相への批判がくすぶっています。期待していたのに失望させられた、といった類の批判です。しかし、本当に安倍首相はぐらついているのでしょうか。あるいは無力なのでしょうか」

 冊子の目的は、メディアの仕掛ける保守分断策に惑わされず、その偏向レンズを通さずに、安倍氏の発言を直接読んで判断してもらいたいというものだ。地味ながら、メディアへの反撃も始まっている。(阿比留瑠比)