Dogma and prejudice

媚中派も媚米派も同じ穴のムジナ
従属主義的思考から脱却すべし
(言っとくけど、「媚米」と「親米」は違うんだよ)

安倍内閣の歴史認識を示す政府答弁書?

2006-10-11 | 歴史認識
 阿比留さんが、「野党議員(社民党の福島みずほ氏と民主党の近藤昭一氏)の質問主意書に対する政府の答弁書に、いくつか歴史認識絡みのものがありました」ということで、その「政府の答弁書」を紹介しています。

 阿比留さんは、「政府の答弁書」を読んで、以下のようにまとめています。

 ときの政府や政治家が歴史をもてあそび、半端な知識で決めつけるべきではないという安倍内閣の考えが表れていますね。それが、結果として「あいまいさ」にも結びついているのでしょうが、私はこれでいいと思います。


 私も読んでみましたが、残念ながら、この答弁書を読んでも「政治家が歴史をもてあそび、半端な知識で決めつけるべきではない」というような明確な主張をそこに見出せませんでした。

 もし、仮に安倍内閣の考えが、そのようなものであったとしても、それは、やはり、国会の場で、主張しなければ意味の無いものです。

 さらに言うなら、「政治家が歴史をもてあそび、半端な知識で決めつけるべきではない」という事を本当に主張したいのであれば、一政治家の歴史認識に過ぎない「村山談話」や「河野談話」に対して、政府として、これを踏襲するつもりはないと言明せざるを得なかったのではないでしょうか。



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(参考)
「安倍内閣の歴史認識を示す政府答弁書」-阿比留瑠比さんの「国を憂い、われとわが身を甘やかすの記:イザ!」より、

 本日はせっかくの新聞休刊日なのに、北朝鮮が核実験実施を表明したため、ただいま首相官邸内の記者クラブにいます。先日、政治部内の配置変更があり、私は約1年間にわたる遊軍勤めを終え、明日から通算5度目の官邸勤務となるはずだったのですが、北のせいで1日早く着任した形です。

 これからは、今までのようにほぼ毎日更新することは難しいと思いますが、どうか今後もよろしくお願いします。官邸は定例会見、記者懇談、ブリーフィングなどが多いうえ、デスクとの打ち合わせ、後輩記者からの夜回り取材報告の聴取、記事出稿とチェックなどに時間をとられるのです。

 さて、ここのところ、何度か安倍首相の歴史認識、国会答弁関連について書いたところ、けっこう反響がありました。安倍氏への失望や、私のエントリの「甘さ」についてのご指摘もありました。で、きょうもしつこく書いてみようかと。

 実は私も大ボケで気づかなかったのですが、先週金曜日に閣議決定した、野党議員(社民党の福島みずほ氏と民主党の近藤昭一氏)の質問主意書に対する政府の答弁書に、いくつか歴史認識絡みのものがありました。それを紹介したいと思います。

 Q 「侵略戦争」と「戦争責任」の定義について、政府の見解を示されたい
 A 「侵略戦争」及び「戦争責任」という概念について、国際法上確立されたものとして定義されているとは承知していない

 Q 第二次世界大戦における日本の戦争責任は誰にあるか。その人は現在においても戦争責任を有するのか。政府の見解を
 A お尋ねの点については、様々な議論があることもあり、政府として、具体的に断定することは適当でないと考える

 Q 1972年の日中国交正常化に際して、周恩来首相(当時)が「日本の中国侵略は一部の軍国主義者によるもので、一般の日本人も戦争の被害者だった」と中国国内に説明し、この考えを前提に日中の国交正常化が実現したとされる。中国のこのような認識について、政府の見解を
 A 政府としては、ご指摘のような中国側の認識については承知しているが、昭和47年の日中国交正常化に当たっては、日中間の交渉の結果日中共同声明に合意し、これを発出したものである

 Q 村山談話の中の「先の大戦」および「あの戦争」には、1937年7月に開始された中華民国との戦争(いわゆる日中戦争)が含まれると考えてよいか
 A お尋ねの「先の大戦」および「あの戦争」については、その時期等をめぐり様々な議論があるところ、政府として、具体的に断定することは適当でないと考える

 ときの政府や政治家が歴史をもてあそび、半端な知識で決めつけるべきではないという安倍内閣の考えが表れていますね。それが、結果として「あいまいさ」にも結びついているのでしょうが、私はこれでいいと思います。

 もちろん、政府でも政治家でもない私たちは、いくらでも事実関係について論じ合うべきだと思いますが。