東京里山農業日誌

東京郊外で仕事のかたわら稲作畑作などをしていましたが、2012年4月に故郷の山口県に拠点を移して同活動をしています。

国際雑穀食シンポジウム

2000年08月27日 | 田舎暮らし
 午前中に御茶ノ水で開催された「国際雑穀食シンポジウム2000」に参加しました。肉中心の食生活を改善して、伝統食であった雑穀アワやキビなどを見直して現代の食生活に生かし改善しよう、というのが大体のテーマです。海外の雑穀生産や料理の実情も発表されました。英語のため少々分かりにくかったです。

                  発表者と主催者が演壇に


 私が興味を持ったのは、岩手県の雑穀生産者の発表です。これは日本語で発表。特に、「環境保全型農業生産物 生産・加工・流通認証」です。「オーガニック認定」と言った方が分かりやすいかもしれませんね。3年間完全無農薬・有機で栽培すると初めて認定されるそうで。・計画書の提出・栽培記録を取ることと・使う農機具を登録すること・認定を取る田畑で作業する前には、必ずトラクタなどの農機具を水で洗浄すること・証拠の写真を取っておくことなどが、認定を取るために必要とのことでした。・・・大変そう。
 近くに住む酪農家の作った堆肥を使っているそうですが、牛には農薬を使わないえさを与えているようでした。また、隣の畑が少しでも農薬を使うと認定から外れます。このため、周りの田畑に影響されないように、周りが山で囲まれたような田畑で生産しているようでした。草取りも近所のおばあさんが総出でやるそうで、とにかく大変だとの事ですが、岩手大学が雑穀の品種改良に取り組んだり、行政も「雑穀の岩手」を全面的に応援しています。農機具メーカーも雑穀用機械の開発に協力しているとのことでした・・・・東京都や八王子市と取り組みがずいぶんと違いますね。
 特に岩手県では雑穀県を自称しており、全国で唯一米のように雑穀に等級を付けているそうです。農林省とも関係があるようでした。生産した雑穀は、どこの畑で誰がいつ生産した事を、またどの流通を通ったかも保証するため、袋ごとにロット番号を入れているそうです。その生産者の方と少しお話をしましたが、いつでも見学に来てくださいとのことでした。名刺ももらってきました。
 午後は、雑穀をメインした料理実演・雑穀やそのドライフラワーの販売・雑穀を使ったお菓子や料理の試食などがありました。私は全体を見回って雑穀パンを買って帰りました。

                  雑穀を使ったお菓子などの販売


 今、スーパーなどでいろんなブレンド米などが売られていますが、それらはほとんどか混ぜ物であることは、皆さんも承知だと思います。袋にちゃんと生産者や認定番号がないものは怪しいと思った方がよいようです。消費者がだまされないためにも、また生産者を守るためにも認定番号は必要なのでしょう。しかし、そのことで価格が上がるのは困りますが。なお、雑穀などの大消費地は東京です。
コメント
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