カメラを片手に

水蒸気昇る春日山で万葉集と合歓の木

昨夕から降り始めた雨、サムライブルーの歴史的勝利、うれし涙?
北大阪では地震後の雨は大いに困り者だが・・・
今朝、7時過ぎから、BSが映らなくなるほどの本降りで
”半分青い”が映らず、残念!
でも八時前には雨は小降りから一休み。若草山の麓が見えたが、
昼過ぎから大雨の予想、夕方までに150mmの雨量だとか。
9時

御蓋山の山端に沿い、春日奥山に水蒸気が立ち昇りだした。
400㎜×1.3

この麓に、春日野や飛火野があり、以前の写真だが呈示する。
春日野から若草山と御蓋山を仰ぎ見る。
2017.12.3

飛火野から御蓋山を仰ぎ見る
2016.6.3

飛火野から若草山を仰ぎ見る
 2016.6.3

先日古典文学講座(坂口由佳先生)の奈良の地名を詠んだお話から
宮廷歌人の「山部宿祢赤人」が私的な歌を詠んでいる。

万葉集 巻三・三七二 山部宿祢赤人 
 春日野に登りて作れる歌一首(長歌)
春日(はるひ)を 春日(かすが)の山の 高座(たかくら)の
 三笠の山に 朝去らず 雲居たなびき かほ鳥の 間なくしばし鳴く
 雲居なす 心いさよひ その鳥の 片恋のみに 昼はも
 日のことごと 夜はも 夜のことごと 立ちて居て
 思ひそ我(あ)がする 逢はぬ児(こ)故(ゆゑ)に

       *かほ鶏;カッコウのこと
  ・・・・・・・・・・・・・・
訳)(春日を)春日の山の三笠の山に朝ごとに雲がたなびき、
  貌鶏(かおとり)が絶え間なくしきりに鳴いている。
  その雲のように私の心はためらい、その貌鶏の鳴き声のように
  私は片恋ばかりして、昼は一日中、夜は夜通し、
  立ったり座ったり思い漕がれている。逢わないあの子のために。
      
この歌で思いだしたある花を詠った歌を思いだした。
奈良ではこの雨のなか、『合歓の木』が咲きだしはじめた。
紀女郎(きのいらつめ)が大伴家持に贈った歌
昼は咲き 夜は恋ひ寝(ぬ)る 合歓木(ねぶ)の花
  君のみ見めや 戯奴(わけ)さへに見よ

           万葉集巻八・一四六〇 
訳)昼は咲いて夜は恋いつつ眠る合歓木の花を
  あるじだけが見てよいものだろうか。お前も見なさいな


合歓の木(ネムノキ)のネム(合歓)とは喜びを共にする、
つまり男女の伴寝の意味を表すが・・・、
ネムノキの葉は、触わるだけでは閉じないが、夜になれば、
葉は垂れ下がり対生する小葉がゆっくりと自分で閉じる。
花はといえば、昼の間は閉じ、夕方から咲きだすと
どう思われますか・・・。

次回の講座で先生にお聞きしたいもの。

ランキングに参加中。クリックして応援お願いします!

名前:
コメント:

※文字化け等の原因になりますので顔文字の投稿はお控えください。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

 

  • Xでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

最新の画像もっと見る

最近の「日記」カテゴリーもっと見る

最近の記事
バックナンバー
人気記事