EKKEN♂

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赤い足跡

2004-05-24 | 小説のようなもの
「なんだ、オマエも話考えられなかったのかよ!?」
僕が「ここの世界」へ来るなり、そばにいた同年代のヒゲ男は話しかけてきた。
「ここ」がどこなのか、僕にはよく分からなかったが、どうやらヒゲ男を始めとして、周りにいる者たちは、「赤い足跡」という言葉を聞いたものの、それにまつわる話を作ることが出来なかったらしい。僕もまた、例外ではなかった。
「赤い足跡」の話を聞いて、その話を作れなかった者は赤い足跡を残して消えてしまう…
若い者たちの間では、恐怖の都市伝説として知られているようだけども、そういう都市伝説があることを知っている若者は、はたして本当に「赤い足跡」まつわる話を作り上げたのだろうか?
しかしながら、僕が引っ張られた「ここの世界」の様子を見ると、「赤い足跡」にまつわる話を作り上げられなかった、ということだから、少なくとも都市伝説を知っていて、「ここの世界」に来ていない人は何らかの話を作り上げたに違いない。
「赤い足跡」の都市伝説は、僕は「恐怖の伝説」として知った物だけども、口裂け女のような他愛もない話としか思っていなかったし、そもそもどこに消えるんだくらいにしか思っていなかったものだから、最初からそんな物を作る気もなかった。
そして3日たった。
気がつくと、僕は「ここの世界」に来ていた。
別段、前にいた世界と変わらないような気がする。
違う事といえば、こちらの世界の人は、全員が「赤い足跡」にまつわる話を作れなかったことを自覚していることくらい。
まだこちらに来て間もないせいか、特に不自由は感じていないし、せいぜい明日からどうやって生計を立てようかが気になるくらいだ。
周りの連中は、取り立てて定職に就いているようにも見えないし、生活に困って見えるわけでもない。
もしかしたら、今までいた世界よりも生きていきやすいのかもしれない、と楽観的に考えてみた。

すると、さっきのヒゲ男が、また話しかけてくる。
「実はよ、夕べオレ、緑の足跡の話を聞いちゃってよ…」


TB:砂蜥蜴と空鴉:赤い足跡
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4 Comments

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緑の足跡?? (わど)
2004-05-25 00:21:37
ぬははははっ。これ、ちょっと傑作かも。

なかなかやりますね、えっけんさんも。
ループする話 (砂蜥蜴)
2004-05-25 00:40:22
ホラーっていうより神隠しみたいなお話ですねぇ。

えっけんさんが参加してくれるとはちょっと意外でした。

感謝感激雨嵐です。

おもろい (にゅきみ)
2004-05-25 08:45:48
ウルトラQな雰囲気がステキ
うーん (えっけん)
2004-05-25 12:29:43
もうちょっと練ってから書けばよかった。

「これから消える」ひとよりも「消えた人」がどうなったのかと思いついて、5分くらいで書きました。

最後の部分はあと5行くらいあったのだけど、説明的に過ぎると思って、、ばっさり切りすてました。



改めて読み返すと、もうちょっとくふうできたかな?



基本的に僕の話はほとんど「ループする」ものばかりです。

今回約15年ぶりに創作書きました。

書き方自体忘れてました。

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2 Trackbacks

赤い足跡の女 (高円寺の女)
高円寺ぱる商店街 十字路の 左曲がりにある PEEP小屋の穴から 白い小指が 垂れているのを 見かけたら、 赤いリボンを結って 恋の生まれる祈願をする… そんな嘘を吐いて 消えかけの恋ごと あのひとと いなくなるという算段を 独り固めるも ふと立ち寄った 七つ森のゴ
赤い足跡 一覧 (砂蜥蜴と空鴉)
「赤い足跡」という都市伝説がある その言葉を聞いたものはそれにまつわる話を作らなければいけないという話 掟を破った者は例外なく3日後に赤い足跡を残して消えてしまう そんな物語 さて・・・・貴方はどうする? 暇人工房編 可もナシズム、不可もナシズム編