EKKEN♂

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無断リンク禁止ですよ!+

2005-06-22 | WEBにまつわる話
 このブログは無断リンク禁止ではありません、念のため。
 
 以前、ブログにはリンク論がない?という記事を書きました。ブログ以前から、ネット上に公開したものについて、「無断リンク禁止」という宣言は無意味な行為とされてきたのですが、ブログという個別の記事に対して言及しやすいシステムの利用において、「無断リンク禁止」がさらにナンセンスなものになったから、「ブログにはリンクに関する論議が見当たらない」という主旨の記事でした。
 ところが、最近このことにちょっと変化が出てきたな、と感じるようになりました。

 ブログがつまらなくなったワケで触れているのですが、これまで「ホームページ」でサイト運営してきた人の多くがブログ主になった事によって、ブログとホームページに差がなくなりつつあります。「更新が楽」という以外にホームページとブログに特別な差は無い、という意見もあるでしょうが、トラックバックの送受信を利用している限り、「個別のコンテンツのリンクしやすい」というメリットは生かされています。(もちろん、ブログ以前のレンタル日記サービスが消えつつある現在、トラックバック・コメント機能を一切利用しない、というスタイルを否定するつもりはありませんが)

 トラックバックという「言及(リンク)したことを通知するシステム」においてさえ、「勝手にトラックバックするな、コメント欄で報告くらいしろ」という、デンパめいた発言が普通にみられるようになりました。(トラックバックの事前報告は滑稽なものである、という例をぽんすブログ: マナーを語るマナーで分かりやすく解説されているので、是非ご一読を)
 ブログのメリットを全て生かすことが、ブログを利用する上での絶対条件とは言いませんけど、「無断トラックバック禁止」「無断リンク禁止」なんていうのは、単なるローカルルールであって、万人が守るべきものではありません。基本的にトラックバックに遠慮はいらない (絵文録ことのは)  し、リンクは誰にも妨げられない権利 (ただのにっき )です。
 面白いのは、こうしたローカルルールを声高々に謳う人の多くが、あたかもそれを一般常識として扱い、「ウチのローカルルールを守らない人は非常識な人」と決め付ける事です。
 僕もトラックバックやコメントに関するローカルルールを謳っていますが、これは一種の魔除けみたいなもので、必ずしも守られるとは思っていないし、僕自身、他人のブログに書かれた「無断リンク禁止」「無断TB禁止」「同意見の方だけTB下さい」などという「アレなオレルール」を守る必要は無いと考えています。そういうアレなローカルルールを掲げる人のブログを、巡回リストに入れて定期的に訪問する気もないし、ローカルルールを守らなければならない理由というのは、相手と何らかのトラブルを起こさない為、という一点に尽きるからです。無論、そのトラブルから、相手に対して罵声を浴びせるのは論外ですし、相手に無視されたり削除された事を、いつまでも粘着的に追求するのは如何なものか、と思いますけど。

 2005-06-22追記・改変です。
 ※複数の方から、この記事について、結果的にバカ晒しの印象が強いとの指摘がありました。僕としては、「どうせPASS制になっているし、ここで件のブログを知る事ができても、さほど迷惑になる事はない」「引用を行う上で、引用元を曖昧にしたくない」という理由から、間接的にではあるものの引用元を特定できるようにしておりましたが、不快感をあらわにする彼等のご指摘はごもっともな話であり、ここにお詫びをし、内容の一部を変更させて頂いております。申し訳ございません。
 なお、この記事の主旨である、「無断リンクは禁じられない」については、訂正するつもりはなく、今後も必要に応じてたとえ「無断リンク禁止」と主張するサイトに対しても、これを行うものとします。
 無断リンクを禁じるサイトへ無断リンクするのは、マナー違反とは考えないからです。
 以下、「晒しあげ」の印象が強かった部分については、これを改めさせていただきました。
 ご指摘いただいた方々に、感謝致します。



 先日僕がはてなブックマークに登録したブログに、こんな事がかかれていました。
このブログをお気に入りに入れたり、ブックマークするのはやめてください。ブックマーク・リンクはホームページのインデックスにしてください。今後これを守って頂かない場合、PASS制にします。
※この部分、一部改変しています。
 僕は「ネットマナー」とか「トラックバックマナー」などの言葉をブログ検索にかけて得られる結果のRSSを、はてなRSSに登録しているのですが、そこで見つけたこのブログ、僕がはてなブックマークに入れたためでしょうか、複数のブックマークがあり、PASS制にされちゃいました。
 この流れを読んで、越後屋がブックマークしなければ、*****(ブログ名を伏字にさせて頂きます)はPASS制にする事は無かった、越後屋ヒドイ!! コノヤロコノヤロ!! という人もいるかもしれませんが、正直な所、僕はとても良いことをした気分で満々です。*****は、ブログには直接リンクして欲しくない、自分の知らない所で、知らない人に勝手に見られたくない、という考えなのでしょう。しかしウェブの仕組上、普通に公開していて、そんな理屈は通らない。知らない人から見られるのがイヤなら、そうされない手段、つまりはPASS制にするのは、むしろ当然の行為です。
 かなり前ですが、儀礼的無関心という言葉が流行った事があります。
 ネット上の儀礼的無関心については、ホスティング型ブログサービスがぼちぼち始まりつつあったころからのブログユーザーには、今更な話かもしれませんが、何のことだか分からない人は、ARTIFACT ―人工事実― :ネット教習所をシステムとして作る-儀礼的無関心について-絵文禄ことのは:「ネットでの儀礼的無関心」かコミュニケーション優先か絵文禄ことのは:「ウォッチャー」の権利など守る必要はない。儀礼的無関心2をお読みいただければ幸いです。
 アクセスが集中した小規模サイトが焦って記事を削除したり、サイトを閉鎖したりすることがある。そんなことがないように思いやりを持って、あえてリンクしないであげようよ……という趣旨だとてっきり思いこんでいたのだが、何のことはない、最初に言いだした人は「こっそり見る権利(チラ見)を失わせるな、と言ってる」のだった。要は覗き見である。その出歯亀行為を「公共の利益」にすり替えて議論が進められていた。このあたりを完全に見落としていたのは、私の大きなミスだ。
絵文禄ことのは:「ウォッチャー」の権利など守る必要はない。儀礼的無関心2

 要するに「儀礼的無関心」という言葉を使って、安易にリンクしてはいけない、と主張する人の多くは、嘲笑する対象に気づかれにくくしているだけであって、そうした下衆な覗き見趣味を邪魔されたくないから、リンクはいけないという考えですね。
 *****が、恐らくは僕のつけたブックマークから波及し、何人ものアクセスがあったことで、PASS制になった事は、‘リンクされたくないからされない工夫をした’という意味で、本人にとっては都合の良い対処を行ったに過ぎません。
 
 gooブログ スタッフブログにもときどき、「身内だけに公開したいから」「親戚の連絡網に使っているので」という理由でPASS機能を求める声を見かけます。
 その度に思うのは、PASS制のあるサービスが他所にあるんだから、そっちでやれ&連絡網なら非公開メーリングリスト使え、なのです。
 無断リンク禁止は、自分でリンクされない工夫をしない限り、全く何の意味も持たないのです。


 但し、リンクされることに対して、多くの人に嫌悪感をもたれるケースは、少なからず存在します。
 例えば、アダルトサイト(エロブログなど)から、非アダルトサイトへのリンク。単にリンクされるだけなら、それほど気になりませんが、トラックバックを送りつけられるのは、言及行為が行われていても、被トラックバック側にアダルトサイトへの入り口が用意されることになり、歓迎されるものではないでしょう。グロサイト、反社会的内容のサイトからのトラックバックも同じですね。