定年後は旅に出よう/シルクロード雑学大学(シルクロードを楽しむ会)長澤法隆

定年後もライフワークのある人生を楽しみたい。シルクロード等の「歴史の道」を調べて学び、旅して記録する楽しみ方を伝えます。

シベリアに抑留された日本人の手記や記録 中央アジアカザフスタン

2018-02-06 15:05:11 | 中央アジアのシベリア抑留
  

辺見じゅんという作家には「収容所から来た手紙」と言うノンフィクションの作品がある。この作品は、大宅壮一ノンフィクション賞、講談社ノンフィクション賞を受賞している。図書館の文庫本の棚に並んでいると思う。出版社は文芸春秋だ。Amazonで1円からある。

帰還できなかった抑留者の遺書を、同じ収容所に置かれた仲間たちが、それぞれの況の中で、遺書を遺族に届ける。書かれたものを日本へ持ち帰ることは禁じられていたので、記憶に頼ったりして、復員後の貧しい日本の中で生きる道をみつけながら届けた経緯を記録している。
この本に先立って書かれたものが「戦場から届いた手紙」と言う作品だった。この作品は、シベリア抑留に限らず、戦争に駆り出されて様々な地域で亡くなった人の遺書に基づいて書かれている。Amazonで150円くらいより。
最近出版された本に「シベリア抑留 最後の帰還者」という毎日新聞の栗原俊雄氏が書いたものがあり、これもシベリアに抑留された人から家族に届いた手紙を主として書き進められている。Amazonで10円位の代金で購入できる。
第2次世界大戦の時に徴兵で戦争に駆り出された人は、生きていてもかなりの高齢だ。一番若い人で90歳、平均年齢では95歳前後かと思う。元気な方からは今でも証言を聞くことができるだろう。しかしその数は少なくなっている。戦争の一部を知り、それをつなぎ合わせて大枠をつかむことが困難になっているように思う。手紙や記録に関する前述のノンフィクションで、思いを強くした。
また、「シベリアの生と死」は、満州で育った体験を持つ著者が、戦後に再びソビエトに渡り、各地で抑留の様子を取材した記録だ。著者は、帰国後に新聞記者となっている。Amazonで1円より。

 

先日もらった手紙。中央アジアのカザフスタンに抑留されて現地で亡くなった父親のことを知りたいという87歳の女性からの手紙だ。
すぐに返事を書いたが、カザフスタンのどこに抑留されていたのかはわからない。

そんな時に読んでいたのが抑留者の手記「凍土の詩」だった。著者は西尾康人氏、早稲田出版、1995年6月30日の発行だ。著者の西尾氏は1920年生まれだからご存命としたら97歳。話を聞きたいものだ。Amazonでは、500円くらいよりある。日本の古本屋というサイトでも販売していた。

この著者の西尾氏が抑留されていたのが、カザフスタンのアルマトイ。先日、シベリア抑留研究会で淡徳三郎氏の娘さんに話をしてもらった。この本には、淡徳三郎のことも書いてあった。手紙をくれた87歳の方の父親のに関する記述を求めて、再度ページを確かめている。

中央アジアに限って資料をもう一度読み返したいと思っている。
63歳の私にも生きている時間、動ける時間、気力や体力には限界がある。人にも限りがあることを肝に銘じて、これからをシベリア抑留に関する資料を読みながら中央アジアを巡りたい。

中央アジアに抑留された日本人の手記などに関しては、「中央アジア抑留」をクリックしてください。
シベリアに抑留された日本人の手記に関しては、「シベリア抑留」をクリックしてください。
シルクロードを旅した体験記などは、「シルクロード紀行文・体験記」をクリックしてください。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿