『資本論』学習資料室

泉州で開催された「『資本論』を読む会」の4年余りの記録です。『資本論』の学習に役立たせてください。

第47回「『資本論』を読む会」の案内

2012-06-14 15:31:42 | 『資本論』

『 資 本 論 』  を  読  ん  で  み  ま  せ  ん  か 

                                    

                                      
 野田政権は消費税増税のためには、社会保障改革で同党が公約したものをことごとく捨て、自民・公明案を丸飲することも辞さない構えのようである。

 与野党の協議では、すでに消費税を14年に8%、15年に10%と二段階で引き上げるとした民主党案を自民・公明が受け入れ、基本合意に達したとされている。

 あとは社会保障改革であるが、自民・公明は民主党が掲げる最低保障年金制度や後期高齢者医療制度廃止の撤回を求め、自民党の社会保障基本法案の丸飲みを要求しているという。そして野田首相は、13日、自民党案へ歩み寄る姿勢を示した。

 もはや「税と社会保障の一体改革」は有名無実化し、民主党が選挙で掲げた社会保障改革は置いてきぼりをくらい、ただ消費税増税論議だけが突っ走っていると言ってよい。しかし、これでは本末転倒も甚だしい。そもそも消費増税が必要なのは、少子高齢化社会の到来によって、現行の年金制度等がこのままでは立ち行かなくなる、だから社会保障制度全体を見直し、改革する必要がある。しかし、そのための財源が必要、だから消費増税だ、というのが同党の説明ではなかったのか。もっとも、同党の選挙向けのマニフェストでは、当面は消費増税は不要で、行政の無駄を徹底的に省けば、改革に必要な財源などはいとも簡単にひねり出せるなどとも主張してきたのではあったが。

 しかし、いまでは、その肝心要の社会保障制度の抜本的な見直しが棚上げされ、ただ消費増税だけが先走りしている。これでは国民に対する二重三重の裏切りではないか。そもそも消費増税は当面はやらないというのが民主党の約束だった筈である。にも関わらず、それを持ち出してきたことがまず一つの裏切りであり、その増税の根拠としてきた社会保障制度の改革さえ棚上げするとなれば、さらなる裏切りだからである。

 少子高齢化社会の到来とともに、社会保障費が増大していることは一つの事実である。しかし、それらはすでに何度も述べてきたように、現在の社会が資本主義の社会であるが故である。例えば年金にしても、資本が一定の年齢に達した労働者を機械的に退職に追いやる制度から不可避に必要となっているものである。高齢者の大半は、それぞれの年齢に応じた仕事を与えられるなら、幾らでも働く能力も意志も持っている。本当に社会から保障されなければならないほどの高齢に達しているような人は、決して多くはないのである。

 マルクスは一定の年齢以上のすべての子供たちや高齢者にも、それぞれの年齢に相応しい適切な労働が必要であること、例えば子供たちの場合は、教室に缶詰になって一方的に知育を押しつけられるより、教育と生産的労働とを結合した方が、教育への子供たちの意欲を引き出し、全面的に発達した個性を作り出すことができることや、さまざまな年齢層の労働者が職場で共同して働く方が、生産力を高めうるだけでなく、人間的発展の源泉になりうることを次のように指摘している。

 〈ロバート・オーエンをくわしく研究すればわかるように、工場制度から未来の教育の萌芽が芽ばえたのであり、この未来の教育は、社会的生産を増大させるための一方法としてだけでなく、全面的に発達した人間をつくるための唯一の方法として、一定の年齢以上のすべての児童に対して、生産的労働を知育および体育と結びつけるであろう。〉(『資本論』第1巻、全集23a629-30頁)

 〈結合労働人員の構成が、両性のきわめてさまざまな年齢層の諸個人からなっていることは、労働者が生産過程のために存在し生産過程が労働者のために存在するのではないという自然成長的で野蛮な資本主義的形態においては、退廃と奴隷状態との害毒の源泉であるけれども、適当な諸関係のもとでは、逆に人間的発展の源泉に急変するに違いない。〉(同上、全集23a637-638頁)

 いずれにせよ、社会保障の抜本的改革は民主党の公約である。消費増税なしでそれが可能としたのが同党の約束であったが、いまではそれは公然と反故にされ、そればかりか社会保障制度の改革まで棚上げされて、消費増税一本槍では、国民は納得できない。民主党は国民との約束を守れないなら、さっさと政権から身を引くべきではないか。

 「税と社会保障の一体改革」の欺瞞を暴くためにも、貴方も共に『資本論』を読んでみませんか。

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第47回「『資本論』を読む会」・案内


■日   時    6月17日(日) 午後2時~

■会  場   堺市立南図書館
      (泉北高速・泉ヶ丘駅南西300m、駐車場はありません。)

■テキスト  『資本論』第一巻第一分冊(どの版でも結構です)

■主  催  『資本論』を読む会(参加を希望される方はご連絡くださいsihonron@mail.goo.ne.jp)

 

 

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