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ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女 (2009/スウェーデン)(ニールス・A・オプレヴ) 80点

2010-02-13 09:43:19 | 映画遍歴
完全ミステリー映画。いわゆる本格ものであります。スウェーデンの彼方。橋一本でつながった孤島のような屋敷。登場人物のごった煮。現代を象徴するトラウマ女性に補助探偵役をしつらえる憎い構成。派生する連続殺人事件の謎。近年きってのミステリー力作だ。

この映画の面白いところはアナログとデジタルをうまくキャッチしていることだ。40年前のアナログ写真から動的な人間の感情を捉えるシーンの秀逸さ。ハッカーという作業で瞬時に人間行動が明らかになる明快さ。(でも、これは都合が良すぎる懸念も無きにしも非ず。こんなに知りたいことが即分かれば刑事の足は不要だ。)

探偵二人が徐々にくっつきあう設定、それぞれの探偵も苦悩を持っており、ドラマ性も十分である構成。これは大したものだわい、とミステリーファンの僕はほくそ笑む。

意外な犯人を期待していた僕は意外やありきたりなのに少々肩すかしを食らうが、謎の女性が実は○○していたということがこの作品ではミステリーの意外性の常道なのだろうから、それはそれで認めたい。

見ているときは気づかなかったが、後でベルイマン映画常連の【グンネル・リンドブロム】(『処女の泉』、『沈黙』)が出演していたことを知る。相変わらず壮絶な演技でした。

でもエンドクレジットの後、最後まで残っていたのに出てきた映像がただの予告編なんて、、。ミステリーファンを愚弄してません?いやあ、でも長時間の映画なのにまったく退屈しませんでした。でも館内は5人しかいないんですよね。アバターの何分の一なんでしょうか、、。映画界どうなっていくのか。

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