Sightsong

自縄自縛日記

松風鉱一トリオ+大徳俊幸『Earth Mother』

2018-05-21 10:43:29 | アヴァンギャルド・ジャズ

松風鉱一トリオ+大徳俊幸『Earth Mother』(コジマ、1978年)を聴く。

Koichi Matsukaze 松風鉱一 (fl, as, ts)
Toshiyuki Daitoku 大徳俊幸 (p)
Tamio Kawabata 川端民生 (b)
Ryojiro Furusawa 古澤良治郎 (ds)

ジャケット写真はdiscogsより

ウルトラレア盤である。わたしも10年以上前にヤフオクで数万円で眺めたことがあるのみで、最近ではなぜかジャイルス・ピーターソンが選んだ日本ジャズのコンピにタイトル曲だけが収録されている。

そんなわけで長いこと興味だけはあったのだが、最近、松風さんに同時期に師事していたことがあるきょうだい弟子のSさんが貸してくれた。なんでも知り合いが地方都市のレコ屋で数千円で見つけたそうである。(この時代にそんなことが。)

1曲目のお馴染み「Images Alone」はフルートであり、いまの松風さんの演奏よりもストレートに聴こえる。大徳俊幸さんはエレピを弾いており、そのマッチングが良い。

2曲目のタイトル曲、3曲目の「Zekatsuma Selbst」(このときからヘンな名前を使っていたのか!)、4曲目の「Round Midnight」までアルト(これだけピアノ抜き)。特に「Round...」でアルトがささくれていて、孤独な道を歩いている感覚が、既に松風鉱一である。それに加えて何が素晴らしいかというと、すべてにあの川端民生さんのベースの音が響き渡っている。古澤良治郎さんのドラムスもどたばたと人間くさい。全員で意外にもハードに攻めている。

最後の「Don't Worry About Tenor Saxophone」のみテナーであり、この濃淡もまた良い。

掛け値なしの名盤じゃないか!

●松風鉱一
松風鉱一カルテット+石田幹雄@新宿ピットイン(2018年)
今村祐司グループ@新宿ピットイン(2017年)
松風M.A.S.H. その2@なってるハウス(2017年)
松風M.A.S.H.@なってるハウス(2017年)
渋谷毅オーケストラ@新宿ピットイン(2017年)
渋谷毅オーケストラ@新宿ピットイン(2016年その3)
松風鉱一カルテット+石田幹雄@新宿ピットイン(2016年)
渋谷毅オーケストラ@新宿ピットイン(2016年その2)
松風鉱一@十条カフェスペース101(2016年)
渋谷毅オーケストラ@新宿ピットイン(2016年その1)
渋谷毅エッセンシャル・エリントン@新宿ピットイン(2015年)
松風鉱一カルテット+石田幹雄@新宿ピットイン(2015年)
渋谷毅オーケストラ@新宿ピットイン(2014年)
5年ぶりの松風鉱一トリオ@Lindenbaum(2013年)
松風鉱一カルテット@新宿ピットイン(2012年)
渋谷毅オーケストラ@新宿ピットイン(2011年)
松風鉱一トリオ@Lindenbaum(2008年)
松風鉱一カルテット、ズミクロン50mm/f2(2007年)
原みどりとワンダー5『恋☆さざなみ慕情』(2006年)
松風鉱一『Good Nature』(1981年)
『生活向上委員会ライブ・イン・益田』(1976年)
カーラ・ブレイ+スティーヴ・スワロウ『DUETS』、渋谷毅オーケストラ
森山威男『SMILE』、『Live at LOVELY』 
反対側の新宿ピットイン
くにおんジャズ、鳥飼否宇『密林』


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。