Sightsong

自縄自縛日記

サムスクリュー『Ours』、『Theirs』

2018-08-08 22:14:20 | アヴァンギャルド・ジャズ

サムスクリュー(Thumbscrew)の3、4作目となる『Ours』『Theirs』(Cuneiform Records、2017年)。

Michael Formanek (b)
Tomas Fujiwara (ds)
Mary Halvorson (g)

タイトルの通り、メンバーのオリジナル曲集と、他の音楽家の曲集。録音は同じときになされている。

どちらにおいてもメアリー・ハルヴァーソンのギターは歪んでいて目眩がさせられるものだが、元の曲を知っていることもあってより過激さに驚かされるのは『Theirs』のほうである。いきなりベニー・ゴルソンの「Stablemates」におけるエフェクトで幻惑されて何が何やら、またスタンリー・カウエルの「Effi」は意外にもケニー・バレルをも彷彿とさせるノリ疾走のジャズギタートリオ的。何しろシンプルなトリオなのに振れ幅が大きい。

いままでメアリーにばかり耳と心を奪われていたけれど、マイケル・フォルマネクの時間軸方向に柔軟なベース、トマ・フジワラのシンバル音を抽出して洗って鮮やかに提示したようなドラムスも、また、個性的で面白いことに気付かされた。

●メアリー・ハルヴァーソン
トム・レイニー・トリオ@The Jazz Gallery(2017年)
メアリー・ハルヴァーソン『Paimon: Book Of Angels Volume 32』(2017年)
トマ・フジワラ『Triple Double』(2017年)
メアリー・ハルヴァーソン『Code Girl』(2016年)
メアリー・ハルヴァーソン『Away With You』(2015年)
イングリッド・ラウブロック、メアリー・ハルヴァーソン、クリス・デイヴィス、マット・マネリ @The Stone(2014年)
『Illegal Crowns』(2014年)
トマ・フジワラ+ベン・ゴールドバーグ+メアリー・ハルヴァーソン『The Out Louds』(2014年)
メアリー・ハルヴァーソン『Meltframe』(2014年)
アンソニー・ブラクストン『Ao Vivo Jazz Na Fabrica』(2014年)
イングリッド・ラウブロック(Anti-House)『Roulette of the Cradle』(2014年)
『Plymouth』(2014年)
PEOPLEの3枚(-2005、-07、-14年)
トム・レイニー『Hotel Grief』(2013年)
チェス・スミス『International Hoohah』(2012年)
イングリッド・ラウブロック(Anti-House)『Strong Place』(2012年)
イングリッド・ラウブロック『Zurich Concert』(2011年)
メアリー・ハルヴァーソン『Thumbscrew』(2013年)
ウィーゼル・ウォルター+メアリー・ハルヴァーソン+ピーター・エヴァンス『Mechanical Malfunction』(2012年)
ステファン・クランプ+メアリー・ハルヴァーソン『Super Eight』(2011年)
ウィーゼル・ウォルター+メアリー・ハルヴァーソン+ピーター・エヴァンス『Electric Fruit』(2009年)
アンソニー・ブラクストン『Trio (Victoriaville) 2007』、『Quartet (Mestre) 2008』(2007、08年)

●マイケル・フォルマネク
メアリー・ハルヴァーソン『Code Girl』(2016年)
メアリー・ハルヴァーソン『Thumbscrew』(2013年)

●トマ・フジワラ
メアリー・ハルヴァーソン『Paimon: Book Of Angels Volume 32』(2017年)
トマ・フジワラ『Triple Double』(2017年)
メアリー・ハルヴァーソン『Code Girl』(2016年)
『Illegal Crowns』(2014年)
「JazzTokyo」のNY特集(2016/8/1)
トマ・フジワラ+ベン・ゴールドバーグ+メアリー・ハルヴァーソン『The Out Louds』(2014年)
トマ・フジワラ『Variable Bets』(2014年)
Ideal Bread『Beating the Teens / Songs of Steve Lacy』(2014年)


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