気が向いて、ミシェル・ンデゲオチェロの新作『Comet, Come to Me』(P-Vine Records、2014年)を聴いている。
Meshell Ndegeocello (vo, b)
Chris Bruce (g)
Jebin Bruni (key)
Earl Harvin (ds, perc) etc.
これまで、1996年頃のミシェルの姿しか知らなかった。『Peace Beyond Passion』を発表した頃である。ジョシュア・レッドマンのサックスをフィーチャーしており、その後もジャズに近づいたと評された作品や、ニーナ・シモンへのオマージュ作品が発表され、ずっと気になってはいた。
18年前に比べると、随分とシンプルでしっとりとした印象が強い。確かに、曲の作り込みにもリズムにもさまざまな要素が詰め込まれている。それでも目立つのは、ミシェルのベースと、何よりも滑らかなヴォイスだ。素直にクールだと言うことができる。正直言って、ここまで構えずに聴ける作品とは予想していなかった。来日公演にも駆け付けるべきだった。