千葉県市川市のコミュニティバス、2005年から「社会実験」として運行している。100円である。
今日、バスの中でアンケート結果をもらって読んだ。
今年度(2006年度)は、運行経費1億円に対して、運賃収入4,000万円、赤字6,000万円だそうである。
もともと民間が採算性を考えて入っていない結果不便なエリアだったわけで、そこに社会的な事業として行政が関与しているのであり、赤字はまあ当然である。
いろいろ考えはあるだろうが、私はその不便エリアに住み、またバス導入を微力ながらプッシュした経緯もあり、何とか続けて欲しいと願っている。
さて、そのアンケートの中で一番ひっかかった点。
コミュニティバスの今後の運営体制として、「行政主体」よりも「地元住民、行政、バス会社の協働による運営」を望ましいとする回答が相当多い。何を目的として、このような曖昧な設問をしたのだろうか。一見、一番前向きな選択肢であるように思えるではないか。
「地元住民も協力=受益者負担として100円以上の運賃を払う」という解釈で、WTP(Willing to Pay)的に、最適な運賃(160円、200円など)を導き出すのならまだ良いが、まさか第三セクターによるバス経営を考えているのだとしたらゾッとする。赤字前提の甘えた経営、無責任体制の挙句、破綻するという事例はたくさんある。
必要だから乗るのであって、値上げによる価格弾力性は高くないはずだ(場合によっては、アンケート結果よりも)。せめて150~200円あたりにして回数券を売るなどの方法を採って欲しいと思う。
アンケート結果は → ここ