うまい棒争奪戦

はい、ということで。


もうしむさん その18の続きでございまーす。


お昼に『玉川ポルタ』さんにて美味しいランチを食べた後、近くにボーリング場があったので、２人でボーリングをすることにしたのです。


因みに、私達は（全面には出しませんが）どちらも非常に負けず嫌いなタイプです。結構きつめなやつです。


なので、ボーリングをする時はいつでも真剣勝負。毎回スポーツマンシップに則り正々堂々と戦っております。


『やだ～…ガーターになっちゃったわ～…うふふふw』


なんてあまっちょろい雰囲気はそこには無い。とりあえず、どっちも勝ちたくて仕方ない。


ボーリング場へと入りまして、受付で手続き。そして、レーンへ移動。


移動しながら他のレーンを見ていると、心なしか子どもが多いような気が。よく見ると、どうやらその日は近所の子ども会のボーリング大会が開催されていたようでして。


自分達のレーンへと入り、改めて周りを見渡してみると…私達以外のレーンを子ども会が利用していました。


…やってしまったな。


子ども達に紛れてボーリングすることに。修学旅行生に囲まれて観光名所を回るような、そんな気持ち。ちょっと恥ずかしい。


そんな状況の中で、ゲームがスタート。


しばらくゲームを楽しんでいる（いや楽しむというより本気）と途中で、私達のいるフロア内にアナウンスが流れてきたんですね。


『今から皆の知っている曲が流れるよ。この曲が流れている間にストライク、スペアを取れたお友達にはうまい棒をあげるから、手を上げて教えてね～！』


ということでした。


ちょっとざわつく会場内。なるほどなるほど、子ども会のボーリング大会のボーナス的なやつか。うまい棒、いいよね。


そして、そのアナウンスの終了と同時に流れ出したのは『妖怪ウォッチ』のテーマ。


何故だか完全に子ども会のイベントに巻き込まれる我々。何となく投げるタイミングを意識してしまう。こちら側にうまい棒は全く関係ないんですけどね、何となく意識しちゃいます。


等々考えながらふと、もうしむさんを見たんです。そしたらね、もうしむさんが下を向きながらおもむろに手を上げた状態で座ってたんですよ。


『ん？何故この人、手を上げているんだろう？』と不思議に思いながら、スコアボードに目をやると…


ストライク。


ま、まさかとは思うがこの人、うまい棒をもらおうとしているんじゃ…


私＊『◯◯さん（もうしむさんのお名前）、さっきの放送は子ども達に向けられたものなので、私達は関係ないんですよ。手を上げてもうまい棒はもらえないと思いますよ。』



も＊『え、あぁ…。そうなんですね…（照）』



やっぱり。


静かに手を上げているから何してるのかと思ったら、まさか子ども達と張り合ってるとは。さすがだ。


等々、やり取りをしつつゲーム続行。（その間も流れる『妖怪ウォッチ』）


いやしかし、この曲が流れ出してから私の調子がすこぶる悪くなってしまった。妖怪のせいか…


そんな私と比べ、もうしむさんは急に調子が良くなった。こちらも妖怪のせいか。


ふと気が付くとまた、無言で手を上げて座っているもうしむさん。


まさかとは思うがこの人、また…と思いながらスコアボードに目をやると…


スペア。


おかしいな。さっき『うまい棒はもらえない』と、注意したばかりなのに…


もしかしてうまい棒目当てではなく、ただ単にストライク（スペア）を取ったことを皆に自慢しているのか。


どうだすごいだろう、と言いたいのか。





結局、その後調子を崩した私は、もうしむさんに負けてしまったのでした。


悔しい。次こそは勝ちたい。