国際空手道 修徳会 北海道本部 札幌道場稽古日記

北広島市輪厚地区で空手の稽古をしています。練習の内容や、イベント、雑多な情報などを画像で紹介します。

元少年

2015-06-26 09:11:25 | Weblog
もしこれが全く同じ内容で第三者の手によって書かれ出版された物であれば、これほどの非難はないはずだ。事実この手の本は掃いて捨てるほどある。実母の他若い女性2人を筆舌に尽くしがたい方法で殺害しすでに死刑執行された山地悠紀夫の犯罪を克明に綴った「われ思うゆえに我あり死刑囚山地悠紀夫の二度の殺人」では、殺害された女性の親族からあるいは社会からも著者の小川善照氏はバッシングを受けたことは聞いていない。同じく少年犯罪を題材にした「心にナイフをしのばせて」「謝るならいつでもおいで」また「宅間守精神鑑定書」も同様だと思う。だが「われ思うゆえに我あり…」中の殺害シーンでは小生も活字から目を背けたくなる描写があった。家族感情を考慮するなら不適切と言わざるを得ないだろう。コメンテーターの辛抱氏は「私は誓います。この本を出版した会社が、今後いかに優れた書籍を販売することがあっても、絶対に買いません。私は今、そのくらい怒っています」と行間から憎悪さえも感じる。尾木直樹氏は「サカキバラの残忍な殺人行為を認めてしまうことにつながる怖さ感じる。読みたくないです」など、出版に否定的意見が大勢を占めている。
批判的意見の論旨はこの三点に集約される。①遺族は出版に反対している、遺族感情へ配慮していない②印税は元少年の手に渡る③出版社の見識。至極当然な意見だと思う。事件からわずか十数年、遺族の心の傷が癒えぬ間に、さらに出版反対の中での強硬は批判されても致し方ない。印税は全て償いのために使われるものとも限らない。出版社も道義的な面からも問題がありそうだ。だがあえて言うが、これだけ世間を震撼させた事件を起こしておきながら口を噤んだまま死なせてはならないということだ。事件の背景に何があり、なぜ強行に走ったのか。たとえサイコパスといえども。出版肯定論を説くつもりはない。だが嗜虐的正義論に屈服して、事件の真相を埋没させてしまうことはあってはならない。この騒動を見て皆さんはどうお思いか。

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