国際空手道 修徳会 北海道本部 札幌道場稽古日記

北広島市輪厚地区で空手の稽古をしています。練習の内容や、イベント、雑多な情報などを画像で紹介します。

在宅死

2013-04-24 09:07:20 | Weblog
21日日曜日夜9時から放送されたNスぺは、終末医療のあり方と自宅で家族に看取られて死を迎える在宅死に焦点を当てたものだった。病院で死ぬことがごく当たり前になった当世だが、本人がそれを希望していることは稀で、むしろ自宅で最期の時を迎えたいというのが多数を占める。だがそれには看取る側の覚悟という大きな壁がある。日々衰えていく父母を直視しなければならないのはもちろんだが、病院であれば、臨終の際も医者や看護師にすべてを委ねることができるが、在宅死では呼吸や心停止時の蘇生も行わないという決断と”行動”を強いられることになる。つまり死の瞬間をただただ見続けなければならないということ。番組は、家族の生死観や死に逝く家族への愛情と葛藤の交錯するさまを描いたかなり重厚な作りだった。
さてこの対極にある直葬。もともと経済的、宗教的理由などから葬儀などを行わない直葬は、その後転じて病院から自宅を介さずに火葬されるものに変化しつつある。首都圏では5件に1件がこの直葬だというから驚きだ。前者は個人の意思を最大限尊重することで、血族を巻き込んだ”儀式”になるのに対して、後者は家族の介在を最小限にする”非イベント化”と言えよう。言い換えるなら在宅死は日常的な死をもとの姿に、直葬は死を非日常にする。どちらが本当の在り様かーなどいうつもりもないが、避けられない家族の死をどのようにするべきなのか考えさせられる番組だった。