国際空手道 修徳会 北海道本部 札幌道場稽古日記

北広島市輪厚地区で空手の稽古をしています。練習の内容や、イベント、雑多な情報などを画像で紹介します。

本の紹介

2012-03-05 09:18:35 | Weblog
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かなり長い引用になるが、あとがきにこのように書かれている。
「国策を優先し、当初の想定を超える大津波が襲う可能性があるという報告があったにもかかわらず、自らが作り上げた『原発の安全神話』を過信し、何ら対処をしなかった政府や東京電力の姿勢は、当時の軍の指導者たちが、戦争を継続し本土決戦にかけるという大方針のもと、それにそぐわない情報を抹殺してしまったことに通じる…常に被害の実態を過少に見積り、炉心溶融もすぐに認めようとしなかった東京電力や原子力安全・保安院と、広島に原爆が投下された後も、それが原爆であると認めようとしなかった軍の指導者たち。政府が原子力災害対策本部の議事録を全く残さなかったことと、敗戦が決まった後、ほとんどの諜報記録が焼却され、責任の所在も分からなくなってしまったこと。そして繰り返された『想定外』の言葉。両者に共通して感じることは、いったい、国家が守ろうとしたものは何だったのだろうか、ということである。それは、当時の軍部にとっては、多くの国民の命を犠牲にして戦争を続けてきたメンツであり、今の政府や東京電力にとっては、原発は絶対安全であるとし、政官学が一体になって守ってきたいわゆる”原子力村の論理”そのものではなかったろうか…そこに国民の存在はなかった」
そして書くことができなかったもう一文、小生が加筆しよう。
「福島第一が危機的な状況であることを伝えたNHKにも圧力をかける。水野解説委員の番組降板がそれだった。国民の知る権利を侵害するばかりか、住民を危険に晒してまで組織防衛に徹した行動は、言論と真実を封殺しメンツを保った戦中の軍部の姿勢と酷似する。NHKも同様。壊滅的な戦況に目を瞑り、大本営発表を流し続けた戦中。この反省をもとに策定された放送倫理基本綱領にはこう謳われている『報道は、事実を客観的かつ正確、公平に伝え、真実に迫るために最善の努力を傾けなければならない。放送人は、放送に対する視聴者・国民の信頼を得るために、何者にも侵されない自主的・自律的な姿勢を堅持し、取材・制作の過程を適正に保つことにつとめる』。はたしてNHK経営陣は胸を張って堅持したといえるのだろうか」
溜飲を下げていただけたか。