以前地下鉄の乗客といえば、熟睡するお疲れ派、新聞、雑誌、本を読んでいる活字派、IPOTがうるさい騒音派、そしてボーッと吊り下げ広告を見ている無気力派。この4パターンしかいなかったが、札幌市交通局が今年4月1日から地下鉄での携帯電話の機能限定使用を認めたため、携帯使用派が絶対的多数を占めるようになった。横で携帯を操作する若者の画面を盗み見ると、ネットをやっている。漫画を見ている女性もいる。どうやら、メールは少数派のよう。そんな中先日少数派がいた。60代後半と思しき女性2人がシルバーシートに座り弁当を広げて食べている。おにぎりやサンドイッチを申し訳なさそうに食べている方は何度か見かけたことはあるが、お2人は正々堂々としかも自然体。公共マナーからは逸脱している行為をほのぼのと感じさせるのは不思議。だが、煮しめの匂いはしばらく鼻についた。