今回の開票は、逆転に次ぐ逆転で、テレビ前の視聴者も一種のスリル感を味わったのではないか。以下、日本時間での、開票結果(選挙人獲得数)を、時間を追って記してみる。
時間 ヒラリー・クリントン氏 ドナルド・トランプ氏
10時30分 68人 66人 その後逆転
11時00分 97人 110人
11時30分 104人 137人
12時30分 109人 168人 この後逆転
13時5分 190人 187人
13時15分 197人 187人
13時30分 197人 193人 この後逆転
13時50分 209人 244人
その後はトランプ氏が優勢を維持し続けた。
トランプ氏優勢の情報を得て、日本の金融市場も大きく動揺した。何しろ、メール問題でヒラリー氏が検察に告訴されるかどうかで、一時ヒラリー氏が窮地に落ち込んでいたのだが、「告訴せず」と言う判断が出て、これで、ヒラリー氏の優位は動かないと世間は見ていたのだ。トランプ氏の「アメリカ中心主義」の考え方から行くと、輸出で成り立つ我が国の経済に与える影響は計り知れない。アメリカ人の雇用を確保する為なら、移民の排除も辞さないトランプ氏が大統領になったら、アメリカの工業を救うためと称して、例えば日本からの自動車輸入により高い関税をかけてくるかもしれない。もともと「TPP」には反対の立場だ。日本株式のダウ平均は、終値で919円暴落した。
15時現在では、ヒラリー氏の獲得選挙人数は215人,それに対しトランプ氏は244人に達している。後の州でも、トランプ氏優勢の州が多い。間違いなく、次期アメリカ大統領にトランプ氏がなるだろう。「アイオア州」を制するものが、アメリカを制する、今回もその通りとなった。また、民主党と共和党が、交代しては政権を握るのも慣例となったようだ。
しかし、良く考えると、何か、恐ろしい予感がする。世界が再び、暴力の支配する時代に逆戻りするかも知れないのだ。「言葉の暴力」は「暴言」である。「恐喝」でもある。前途に希望の幻想を抱かせる「扇動」でもある。凡そ平和・平穏とは縁遠い。フィリッピンのドゥテルテ大統領は、麻薬撲滅の為に、何万人を殺しても、市民が支持する。ロシアのプーチン大統領もロシアの為なら、敵対する異国の市民を平気で空爆し殺傷する。北朝鮮のキム首領は、自国の市民をも平気で抑圧し、言論の自由をも奪っている。中国の習主席も、中国の権益拡大に躍起だ。反対する一般大衆を弾圧して省みない。権力者が自身の保身と自国の権益を中心とする政治を行えば、必ず他国と摩擦・闘争が起こり、やがて拡大して戦争になる。ナチスドイツのヒットラーの例をもう一度、学習すべきだろう。次期アメリカ大統領の「アメリカ中心主義」が、世界の協調・連帯意識を妨害することにならないよう願いたいものだ。
コメント一覧
shuttle
のんびり万歳
shuttle
たきあん
shuttle
わいわい
最新の画像もっと見る
最近の「ノンジャンル」カテゴリーもっと見る
最近の記事
カテゴリー
バックナンバー
人気記事