攻守所を変えたような首相の質問に、小沢氏は「総裁、副総裁の中に必ず旧大蔵省出身者がャXトを占める既得権益がある。官僚支配はいけない」と持論を展開して反論した。「原理主義者」と揶揄される一面躍如と言ったところとか。小沢氏は日銀に限らず、多くの官庁が、関係部署、企業に「天下っている」事実を述べ、この弊害をも併せて述べた。これには首相も「全く同感」と相槌を打ったが、事実は渡辺行革相の提案を、自民党は骨抜きにしている。もし、民主党が政権を取ったら、「天下り」が是正されるのかと言う、期待を抱かせる一面もあった。
ガソリン税などの暫定税率維持を含む租税特別措置法改正案の参院審議入りが、ずれ込み、結果的に現在ガソリン価格が大幅に値下げになっていることについても、両者の言い分は大きく食い違った。小沢氏は、「地方では、税収の不足と言うけれども、あちこちに余っているお金がある。先ずそれを使えばよい」と地方への財源移譲を訴えた。しかし、暫定税率の復活を願う首相は「まともな議論ができない。話し合いの機会をつくってもらいたい」と、民主党の対応を強く批判した。小沢氏は、「政府・与党の言うことを皆呑まないとといけない、と言うのはあり得ない。参議院は野党が過半数を占めているのだから、本来なら予算編成の段階から協議しようというのが当たり前だ」と、政府・与党側の責任を指摘した。
「大事なことに結論が遅いですよ、民主党は。誰と話をすれば信用できるのか、ぜひ教えて頂きたい。可哀想なくらい苦労しているんですよ」。首相は、額に青筋を立てて、早口に捲くし立てた。 首相は就任から半年間、小沢氏を正面切って批判したことはなかった。「ねじれ国会で問題を解決するには連立しかない」と思い定め、小沢氏の協力を期待し続けたからだ。首相はこの日も、大連立を協議した党首会談を引き合いに、思いを語った。「代表は(一緒にやらないとできない)と考えて、あの会談をセットされた。その気持ちは忘れてもらっちゃ困る」。これだけ正直に思いを語った福田氏を、初めて見た。しかし、小沢氏は、衆議院の解散、総選挙に狙いを定めている。この討論会は、いわば、総選挙の前触れか、と思わせた。
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