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第18回シルバー川柳入選作品

公益社団法人 全国有料老人ホーム協会主催による「シルバー川柳」の今年度の入選作品が先日発表された。選考に協力した会員法人は、(株)延寿館、かんでんライフサメ[ト(株)、(株)共立メンテナンス、近鉄スマイルライフ(株)、(株)神戸健康管理センター、(株)サンライズヴィラ土浦、(株)サンロイヤル新潟、JR九州シニアライフサメ[ト(株)、(株)ソノラス、(株)千葉シルバー福祉研究所、(株)日本ケアリンク、(株)ベネッセスタイルケア、(株)瑞穂会、(株)ゆうらく、(株)陽楽、(株)ロイヤルハウス石岡など。

<応募総数>7,872作品<応募者年齢>平均年齢:69.2歳 最年長:105歳(女性) 最年少:5歳(女児)<応募者男女比>男性:54%  女性:45.6%  性別不明:0.4%

「年代構成比において、65歳以上の応募が減少し(対前年-7.5%)、40~64歳の応募が微増(+5.2%)しています。男女比では、男性が54%、女性45.6%と、昨年に比べ男性の割合が大きく伸びています。40歳未満の応募者は全体の5.2%と少ないものの、シニア世代の様子を的確に表現した句が多く寄せられています。」と言う主催者側のコメントがついている。以下入選作品を紹介する。

入選作品 ★の作者名はペンネーム
※敬称略・順不同

■デイサービス「お迎えです」はやめてくれ
相野正(男性・大阪府・68歳・無職)
■ベンツから乗り換えたのは車椅子
井堀雅子(女性・奈良県・65歳・無職)
■朝起きて調子いいから医者に行く
小坂安雄(男性・埼玉県・77歳・無職)
■百年も生きりゃ貯金に先立たれ
川野誠(男性・大分県・46歳・病院職員)
■仲いいねいいえ夫は杖代わり
佐々木美知子(女性・埼玉県・67歳・無職)
■「インスタバエ」新種の蝿かと孫に問い
石井丈夫(男性・滋賀県・83歳・無職)
■うまかった何を食べたか忘れたが
アリス(女性・三重県・52歳・福祉施設職員)★
■Siriだけは何度聞いても怒らない
小栗洋介(男性・東京都・32歳・社会福祉士)
■靴下を立って履くのはE難度
近藤真里子(女性・東京都・56歳・パート)
■「ご主人は?」「お盆に帰る」と詐欺に言い
川野虫q(女性・群馬県・73歳・主婦)
■「もう止めた」検査ばかりで病気増え
かつ子(女性・山形県・85歳・無職)★
■お揃いの茶碗にされる俺と猫
角森玲子(女性・島根県・50歳・自営業)
■納得をするまで計る血圧計
ハルル(女性・東京都・69歳・主婦)★
■家事ヘルパー来られる前に聡怩キる
Verveine(女性・熊本県・82歳・無職)★
■歩幅減り歩数が増えた万歩計
中川曙美(女性・新潟県・77歳・無職)
■私だけ伴侶がいると妻嘆く
長谷川明美(女性・東京都・58歳・主婦)
■古希を過ぎ鏡の中に母を見る
佐々木綾子(女性・大阪府・76歳・主婦)
■無宗教今は全てが神頼み
見辺千春(男性・東京都・72歳・会社員)
■君たちもどう生きるかと子に聞かれ
和沙楽(女性・長野県・52歳・会社員)★
■懐メロが新し過ぎて歌えない
宮内宏高(男性・千葉県・65歳・無職)

私がコメントするまでもなく、以下のような解説も付けられている。

題材の傾向と内容
流行語と社会に敏感なシルバー世代
 今回は、デジタルにまつわる言葉や流行語を詠み込んだ句が目立ちました。「スマホ」「携帯」といったデジタル機器についてだけでなく、「ライン」「既読」「インスタ映え」「自撮り」など、SNSとコミュニケーションをめぐる流行語が登場しています。
 また、前回に引き続き、ニュースでも話題になった「忖度」、そして「人工知能(AI)」といった言葉も登場し、社会の動向を敏感に捉えるシルバー世代の姿が浮かび上がってきます。
 入選作:『「インスタバエ」新種の蝿かと孫に問い』「Siriだけは何度聞いても怒らない」

題材ランキング一位は男性「年齢」や女性「長寿・高齢社会」。
 今回は、年を重ねること、それに伴う肉体・容姿の衰え、病についての句が最も多く目立ちました。
 老化に関する悩み、不安を自虐的に詠んだ内容はシルバー川柳の一番の特徴です。「認知症」「もの忘れ」といった定番のキーワードに加え、「米寿」「卒寿」「白寿」といった長生きを表す言葉も多く読みこまれ、高齢社会を示しています。
 又、加齢に伴う容姿の衰えとして、白髪や皺を題材にしながらも、それをユーモアたっぷりに捉えて前向きに生きるシルバー世代の姿が見えてきます。
 入選作:「古希を過ぎ鏡の中に母を見る」「うまかった何を食べたか忘れたが」『「もう止めた」検査ばかりで病気増え』

家族の絆と微妙な関係
 シルバー川柳の特徴として、家族との関係を詠む句が多いことが挙げられます。
 長年連れ添った夫婦のほのぼのとした日常や、子や孫との絆を情感たっぷりに詠み込む句が多く見られました。また、入選作にもいくつかみられるように、妻の夫に対する「愛の鞭」もユーモアたっぷりに詠み込まれていました。
 入選作:『「ご主人は?」「お盆に帰る」と詐欺に言い』「仲いいねいいえ夫は杖代わり」「お揃いの茶碗にされる

シルバー世代とは、高齢者世代のことだ。昨日テレビでは「高齢者ボーリング大会」の模様を報じていた。参加者には、後期高齢者が結構いたが、驚いたことに90歳代の人が数人いたことだ。文字通り矍鑠としている。ともかくも高齢者が話題に取り上げられるだけ、「高齢者抜き」には現代の日本は語れないということだろう。

コメント一覧

shuttle
わいわいさん

「インスタバエ」とか「Siri」などは、私も最近までまったく意味が分かりませんでした。スマホ世代でなければ、意味不明です。時代に取り残されそうな予感がしますね。
わいわい
「シルバー川柳」にさえ、「インスタバエ」とか「Siri」とかいった、
今風の新語が登場するようになった今日まで、よくぞ生き延びたものと、
感慨もひとしおです。そのうちに、「シルバー川柳」を読んでもチンプン
カンプンで、笑えない自分を笑うしかないような時が、やって来そうな
気がしてなりません。
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