「美しい話ではない」などと婉曲に言わないで「汚いやり方だ」と言っても良かった。大手証券には、外資系の証券会社も、2つ3つ入っているらしい。日本の銀行や証券会社が、外資系の金融機関に不当に安く買い叩かれたのは、つい先年の話である。「生き馬の目を抜く」と言われる金融社会に、「道徳」を要求する方が無理かもしれないが、真面目にこつこつと働いても、容易にお金が貯まらない一般大衆にとっては、「火事場泥棒」のような大手証券のやり方に、憤慨する向きも多いだろう。
そこで思い出すのは、昨今のIT成金の活躍ぶりだ。ただ同然の安い金利で、大銀行から何億と言うお金を借り出し、それで、会社の乗っ取りを図り、株価が上昇した所で、売って大儲けをする連中の事だ。そう言う連中が、現代では、持て囃されるのである。こう言う連中は、アメリカの大学や、会社で手口を学んで来ている。
そう書いて、今年初めに、「eの悲劇」と言う本を読んだことを思い出した。幸田真音と言う人の作品である。詳しい内容は、忘れてしまったが、「現代は既に株にしろ、商品にしろ、インターネット、電子画面上での取引が主体となっており、決済の一瞬化は日常的なことになっている。その為にちょっとした勘違いとか、ミスが致命的な損失となって来る。その恐ろしさを描いたものだ。」と、私の日記帳には記してある。経済小説は読む限りでは、面白いが、現実にそう言うことが起こっているいるとなると、面白がってばかりもいられないだろう。
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あきら
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