アリーテ姫のゆくえ

心躍る演劇、ダンス、音楽、展覧会、映画、本を求めて、アリーテ姫は今日も行く!

【演劇】ロープ NODA MAP

2007-01-05 | 演劇
シアターコクーン 優先予約でとって、何ヶ月も楽しみにしていた公演じゃ~~~。ひとことでいうとね、う~~~ん、重たかったぞよ~~。

うんとね、野田さんの最近の戯曲のことを、
ニーナが対談で、「陶器の世界から出てきた」って
言ってたような気がする・・・・けど、
(ああ、頼りにならぬは姫の記憶力じゃのぉ)
もっともっと「泥臭く」なってきている気がする。
気のせい?

もっともっとストレートに言わないと、
通じないのかっ!っていう野田さんの苛立ちとか、
焦りとか、
なんかそんなものを感じてしまう。

正直、姫は見ている間は、
重たいな~、ちょっとつらいな~、って思って見てたノダ。
すごおく構造が巧みだとか、
よく出来てるな~、とか、
それはすごい思ったよ。
それに、たっちゃんだったし・・・うふ。
ええ、結局、そこですともっ!
でも、思ったほど、別の世界につれて行かれちゃう
めくるめく感っていうか、
ジェットコースター感がなくて、
そこが姫的には、
もっともっと!って思うところだったな。

ひとつひとつ、どうしてこの話がここに来るのかとか
頭では理解できるの。
例えば、生身感のある最後の戦争がベトナム戦争で、
湾岸戦争になると、もうインベーダーゲームになっちゃうとか、
だから、ベトナム戦争じゃなきゃだめだったとか、
アジアで起こった戦争だとか、
そこに日本も手を貸した戦争だとか、
いろいろ理由はあると思うの。
そこへつなげるイメージとしてプロレスっていう
身近な「公認された暴力」を持ってくるとか、
野田さんは、すごく戦略的に
(だって、野田さんが戦略的でないわけがない)
考えていると思うの。

あと、「ユダヤ人の社長」とかね(笑)。
それを最後に、「八百長の主が本当のことを言うわけないから、
ユダヤ人じゃないだろう」ってひっくり返すとかね。
すごい知的。

前に、「アル・ハムレット」っていう
えっと、どこだっけ?
(もう、姫ってば本当に固有名詞が弱いんだからぁ)
レバノンだかの演出家の芝居を見たんだけど、
ハムレット物語を使った読み替えで、
それって、イギリスのRSCとかの常套手段で、
手法としてはモロイギリス演劇だったのに、
その人がレバノン人(たぶん)だっていうだけで、
なんだか、英雄扱いだったのが
すごく不愉快だったんだけど、
(だって、比ゆっていうか内容はCNNでもやってる程度の世界観だったから)
だって、なんかそれって、
日本人の無知を利用したバブリーな評価だったと思っていて、
(中東の戦闘地域の人だから、きっと芝居をやるのが大変で、
扱っているのも政治的に深遠なことなんだわっていう思い込み)
それを考えたら、
わがほうの(姫の国のね)野田秀樹とやらは、
物語を一から自分で作り、
そこに自分の世界観を展開して、
才能で言ったら、
もう10馬身くらいそのレバノンの演出家を引き離してあっぱれじゃ。
(それにしても、有馬のディープはすごかった!)

でも、それだけじゃね~、
姫はデザートも欲しいの~~、って思って、
帰りに、ロビーで戯曲を売っていたので、
なけなしの1000円をはたいて
(貧乏姫のお財布には、今日は1500円しか入っていなかったノダ~~~、
これホント)
帰りの電車で読んだら、あ~ら不思議!

野田さんって、最後を決めてから書くんだな、って。
だから、一度最後まで見てからもう一度戯曲を読むと、
せりふのあちこちが、二重の意味を帯びてきたり、
伏線とかがよく見えたりするの。
もうずいぶん前から、野田さんの戯曲は、
読むとよけいに良さが分かる
スルメのような戯曲(姫は育ちがワイルドなので、姫なのにスルメ・・・爆)
だと思っていて、
今回も、やっぱりかめばかむほど味がでたぞよ~~。

最後のたっちゃんの長台詞は、
音楽もなく、ただただ、台詞だけで、
その台詞が、「~しますように」っていう祈りの言葉で終わっているの。
それを読んだとき、
姫は電車の中で、泣きそうになっちゃった~~~。
アジアと日本とか、エスカレートする暴力とか、
いろいろなイメージが重層的にミルフィーユのようになっていて、
直接的だって見えることにも
二重の意味があって、
でも、本当に言いたかったひとことはこれなんだって。
この人は、本当にミライを信じようとしているんだな、って。
ニヒリズムにもおちいらず、やさぐれたりせず、
祈っているんだな、って。

その台詞を言ったたっちゃんもぎゅっと抱きしめたいけど、
(当然でしょ?)
それを書いた野田さんも、渡辺えり子じゃないが、
ぎゅっと抱きしめたい。
(いや、姫はおじさん好きというわけじゃあ・・・)

もう、たっちゃんが素敵なのは、
いわずもがなでしょ。
姫は、やっぱりあの声が好きかも~~~。
宮沢りえちゃんも、姫的には透明人間の方がよかったかな~。
すごい台詞とかがんばってたけど。
でもね、これが松たかことかじゃダメなの(笑)。
上手いから。
野田戯曲のヒロインって、上手いってことがバレちゃダメなの。
「歯の浮くような台詞」を上手く言われると、
うそ臭くなるから。
不器用な正直さが必要なの。
だから宮沢りえという人が持つ清廉さが必要なの。

お芝居って不思議だね~。
お芝居なのに、上手いとうそ臭いって言われるんだから。
(そういうのは姫だけ?)

やっぱ、一年に一度は、
野田戯曲の新作が見たいのう。
姫の所望じゃ~~。
1000姫ポイントで、なんとかならないかのう。
じぃ、よしなに、よしなに。






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1 コメント

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TBありがとうございます。 (野鍛冶屋)
2007-01-08 23:42:44
はじめまして野鍛冶屋と申します。拙ブログにTB頂き誠にありがとうございました。

「ロープ」確かに、以前の野田さんの作品と比較すると、めくるめく別世界というのが「押さえられて」いるのかな。との印象を真っ先に受けました。

ことばの耽美さよりも、現実の「ふじょうり」に重きを置いているのは、野田さんもトブ少年がさかさになった、地球を背負うおじさんになったためでしょうか?。

「ふじょうり」は「扶助」と「売り」がかけっこしだしたんだ。「不条理」は裏通りで「扶助」を押し売りしている。。というようなのが、野田さんの飛び方だったんでしょうが、この作品は、そんなふうに世界を分けてませんね。

逆にどんどん囲いこまれて、観てる方も追い詰められて。。

そうなると、もう信じることが必要となってくるのですね。

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