ブログも、波長の合う人の文章に巡り会った場合、なかなか離れ難くなるものです。
筆者は、その方の想いは理解出来るのですが、必ずしもその方と意見を一にするものでは有りません。
だがしかし、心に響いたものは響いたものとして、忘れたくないと思うのが人情です。
記憶が衰えつつある筆者としては、三日もたてば忘れそうなので、それをここに転記して備忘録として置きたいと思います。 本来ならば、引用するブログに有るような妻をめとれば、何も問題が無かったのですが、そのような女人はなかなか居るものでは有りません。 いや、筆者がその別れた女房の理想に遠かったのかも知れないので、愚痴は此の位にして・・・・ 。
*** 以下引用 下記URLより ***
http://kkmyo.blog70.fc2.com/category10-28.html
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話を要約しますと、結婚式を挙げてほどなく、万里の長城の建設のために夫を奪われた孟姜女は、夫の帰還をひたすら待って祈り、ついには北の果ての万里の長城へ夫を探しに行きます。 夫が死んだことが分かると、後を追って身を投げました。
(孟姜女―巨いなる墓標)より
『ここまで来ました、ようやくここまで来ました,あなたに遭いたくて、この 北の果ての地へと、ここはなんて寒いところなのでしょう、山々は赤茶けて色もなく、冷たい風と、冷たい砂とが、競い合うように吹きすさぶだけ、あなたは こんなところにいたのですね
こんなにも冷たい暗い大地に あの緑なすふるさとに 私と帰りましょう あなた
あのころは 幸せだった、あのころは 幸せしか見えなかった、
小さな家に あなたとわたしがいて それだけで 満ち足りていて、あなたは朝から晩まで 畑を耕し続けて わたくしは家で火をおこし、水を汲み 機を織り 土にまみれて帰るあなたのために たっぷりと粥を煮て
夜が寒くても 暗くとも あなたの腕に抱かれていれば 限りなくあたたかくて あのころは 幸せだった
あのころは幸せしか見えなかった それがいつまでも 続くと信じていた
ある日お役人がやってきて あなたを連れて行ったの 国中から百万の人を集めて 北のはてに大きな 大きなお城を築くのだそうな、北の異邦人から この国を守るためにと、
あなたは旅立った わたくしの縫った小さな袋に わたくしの髪の毛を一束入れて このお守りがあれば大丈夫だと笑みさえ浮かべて、わたくしも 涙を見せないように 笑って見送ったのに
一年もすれば帰ってくるだろうと あなたは言った でも それきりあなたは帰らなかった 三年待っても帰らなかった 寒くて暗い夜もあなたのぬくもりは もう どこにもない
そして ここまで来ました ようやく ここまできました
長い長い旅を続けて この 北のはての地へと、日に照らされ 雨に打たれ 獣や盗賊の影におびえながら あなたにあうために
新しい冬着を縫ってきました もう 前のは破れはてているでしょうから あなたの喜ぶ顔が見たかった でも こんなに寒いところだったなんて・・・・
あなたが撫でてくれた髪は 硬くこわばってしまった あなたがいとおしんでくれた肌も 黒くひび割れてしまった もう あの頃には戻れないのかも でも ひとめ逢いたくて
造りかけのお城の下には 疲れ果てた男の人たちが ものも言わずにうずくまっていました あなたの行方を聞いても、誰も答えてくれない
光の消えかかった瞳で わたしを見上げるだけ
誰もあなたのことを知らない 誰もわたしのことを知らない・・・
もう 歩けない かじかんだ足の裏は破れ 爪は割れて 血さえもどす黒くにじみ出すだけ こんなに訊ねても あなたの行方はわからない もしあなたが もういないなら わたくしもここで旅を終えよう
枯れはてたと思っていたのに わたくしの瞳から 涙がひとしずくふたしずく やがてからだじゅうからあふれだして 河となって盛り土の上に流れた
河は盛り土を崩し 盛り土は石垣を崩し 城壁が音を立てて崩れ落ちた その中に いくつもの白い骨 骨・・・ 北のはてに 命を落とした人々の 哀しみの墓標
あそこにあるのは わたしの縫った小さな袋ではないかしら わたしの髪の毛を一束入れて あなたが持って行った このお守りが あれば大丈夫だと 笑って持って行った
愛する人の骨は 血汐を吸い取ってくれると わたくしのおばあさんが言いました
わたくしは腕を咬み破って 白い骨の上にひとしずくわたくしの血汐を吸った骨が 朱に染まる
やっと逢えました あなた もうどこへも行かせない もう決して離れない 今度は わたくしがあなたを抱いているから
北のはての この巨いなる墓標の下で わたくしと眠りましょう・・・ あなた・・ 』
*** 以上引用 終 ***
― 句読点は、筆者が変えたところが有ります。 悪しからず・・・