住まいの安全 心の健康 住まい塾 21

住まいの安全性、食物の安全性、政治の危険性、感動の共有
心と体のリラクゼーション、誰かに秘密を話すストレス解消

報道の怠慢か、アフォなのか、LED効率・・・

2012年01月10日 | 日記
 1月7日のNikkei.comに出た、LED効率についての記事について、ウラも取らずに記事にする記者に、注意を喚起するブログが有った。 それを否定する訳でもないようだが新聞社の名前にかけて「負けたくない」とでも言うかのごとく、又1月10日付、自説を強弁するような記事を乗っけている。

  ***以下引用・LED効率記事の注意喚起ブログ 下記URL ***
    http://homepage2.nifty.com/kamitsuki/

  ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 これは1月7日の日経に載った記事によるものですが、その記事には「LEDタイプは従来の蛍光管タイプに比べて消費電力が2~3割少ない」と書かれています。

 これはまったく逆で、シーリングライトに関して言えば、LEDは蛍光管より大きく見劣りします。 つまりLED式シーリングライトのエネルギー消費効率は蛍光灯式よりかなり低いと言うわけです(エネルギー消費効率はlm/W、つまり消費電力1Wあたりの全光束で表します)。

 価格.comの絞込み機能を使えば両者を簡単に比較できます。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 LEDの検索で表示されるのは163件、新しい順の60件のエネルギー消費効率は約60~85lm/Wの範囲で、65lm/W程度のものが多くを占めています。 これに対し蛍光灯での検索では2626件表示され、同様の60件は87~127lm/Wの範囲で、118m/W前後のものが多くを占めています。


 65lm/Wと118lm/Wをそれぞれの代表値と考えれば、LEDと蛍光管のエネルギー消費効率の比は実に約1.8倍となります。 将来、LEDの効率は改善される可能性があるでしょうが、現在のシーリングライトは、世評とは全く逆で、蛍光灯に大きく劣ります。

 上記は最近の機種を取り上げているので蛍光管は高効率のものが使われています(寿命も20000時間程度あります)。 しかし古いタイプのものでも70ml/W程度の効率のものが多く、これでもLEDとほぼ同等です。 記事にある「従来の蛍光管タイプに比べて消費電力が2~3割少ない」という記述はごく一部の低効率のものを基準にした場合にだけ言えるもので、このような表現は実質的にはインチキです。


 LEDを無条件で省エネに貢献するものであると無知なマスコミが宣伝した結果、1.8倍も電力を食い、しかも2~4倍もする高額のものがよく売れるという奇妙なことになりました。 シーリングライトは比較的使用時間が長く、こんなものが普及すれば原発1基分程度の電力が余分に必要になるかもしれません。

 たとえば1リットルのガソリンで10km走る車と18km走る車があれば、その差はすぐ理解できます。 照明の場合も同じエネルギー効率の問題であり理解は簡単です。 しかしマスコミが伝える話からは、彼らはまったくわかっていないということが推測できます。 その結果、節電とは逆の方向へと導きかねません。

 現在、エネルギー効率はとりわけ重要な要素です。 中学生でも理解できるものにもかかわらず、何万というマスコミの方々がそろいもそろって理解し検証しようとしないのは実に不思議なことですが、このような理解力の方々が大真面目にエネルギー問題を論じ、国の政策にも影響を及ぼすというわけです。

 LEDのエネルギー効率など、ちょっと調べればわかることで、裏も取らずに報道するのは彼らの怠慢のためなのか、
  ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

  ***  以上引用   終   ***



  ***  以下引用 Nikkei.com 1/10付 ***

  ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
  ― 人気のLED照明、「節電」よりも重視するのは ―

 実はLEDシーリングライトの省エネ効果は電球ほど大きくない。
「おおむね2~3割程度の削減だが、最新型の蛍光灯の場合はほとんど差がない」(日立アプライアンス)という。 調光・調色機能が支持されている理由について、東芝ライテックLED事業本部の杉下直樹グループ長は「照明は生活空間を快適にするうえで欠かせないと考える消費者が増えているため」とみる。
  ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 電通総研の四元正弘ヒューマン・インサイト部長は「将来不安から消費者の節約志向が強まるなかでも、節電商品に求められる付加価値の水準は高まっている」という。
LEDの意味は本来、発光ダイオード。  だが消費者にとっては「L」=longlife(長寿命=取り換える手間が省ける)、「E」=ecology(エコロジー),economy(経済性)に加え、「D」=delight(喜ばせる)といえるかもしれない。最後の「D」はまさに生活を快適にすることだ。

  ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

  ***  以上引用   終  ***


 筆者が、へそ曲がりと言われるのは、この日経の記事はどう見ても負け惜しみにしか見えないところに有るのだろうか・・ 。
新聞記事などは、記者クラブの取材に基づいて書けば良いとの長い間の暗黙の了解によって、社会の木鐸としての『記者魂』は何処かに置き忘れた記者ばっかりになったのか・・・ 。
ネット情報に触れるようになってから、新聞記事は『ウソ半分』と思って眺めてはいるのだが・・あながちそれが間違いでは無いとの確信に変わりつつある・・ 。

           1200年以上前開山の寒河江・慈恩寺の新鐘楼