鮎川俊介の「幕末・明治の日本を歩く」

渡辺崋山や中江兆民を中心に、幕末・明治の日本を旅行記や古写真、研究書などをもとにして歩き、その取材旅行の報告を行います。

甲州街道を歩く-高尾から小仏まで その1

2017-04-11 07:02:40 | Weblog
故(ゆえ)あってしばらく休載していましたが、久しぶりにこのブログを再開します。甲州街道については、昨年、すでに東京日本橋から高尾(浅川)までは歩いていたのですが、高尾から西へは足を踏み入れていませんでした。車では国道20号線を何度も走っています。しかし甲州街道は高尾から先、途中で国道20号線から右へ折れています。甲州街道は私が住んでいるところから身近な「五街道」の一つであり、いつかは全道を歩いてみたいと思っていました。その道行(みちゆき)の基本となる史料は、『東海道五十三次』や『名所江戸百景』で有名な浮世絵師歌川広重の『甲州日記』です。街道を歩き通すという試みは、渡辺崋山の『游相日記』で大山街道を歩いて以来となります。崋山の『游相日記』の旅は天保2年(1831年)のこと。広重の『甲州日記』の旅は天保12年(1841年)のこと。崋山の『游相日記』の10年後のことになります。この間には、「天保の大飢饉」や「大塩平八郎の乱」、崋山が関係する「蛮社の獄」、甲斐一国を巻き込んだ「郡内(ぐんない)騒動」などがありました。それらのことを頭に入れつつ、甲州街道を歩いてみたいと思っています。 . . . 本文を読む