鮎川俊介の「幕末・明治の日本を歩く」

渡辺崋山や中江兆民を中心に、幕末・明治の日本を旅行記や古写真、研究書などをもとにして歩き、その取材旅行の報告を行います。

2012.冬の取材旅行「平泉~足利~佐野」 その6

2013-02-28 06:00:06 | Weblog
石井さんは次のように述べる。「救護チームの一員として半年間、石巻圏のさまざまな避難所や救護所を回り、さまざまな被災者に接してあらためて感じたことは、やはり人は、仕事をして、お金を稼ぎ、それによって生活することで初めて人としての“誇り”が生まれるということだった。津波は人々の命や財産だけでなく、その誇りさえも奪ったのである。」「被災した人々がそれらの悲しみを乗り越え、自立への道を歩めるようになるためには“誇り”が必要だ。政府や自治体には、なんとしても雇用を生みだしてほしいと切に願っている。」この石井さんの言葉は重い。私たちの支援は被災者の人たちの“自立”と“誇り”を生みだすものでなければならない。被災者の「働く場」(雇用)をいかに生み出すか。壊滅的な津波による打撃を受けた、石巻を含む東北地方の太平洋沿岸部において、それがいかにして可能となるか。多くの被災者の人たちの“自立”と“誇り”が取り戻されるまでは、軽々しく「復興」「復旧」などと言うべきではないのだと、石井さんの著書を読んであらためて私は思いました。 . . . 本文を読む