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BooksReview No.332「オレンジの壺」

2010-10-08 | 読書
宮本 輝 著(講談社文庫)

<評価>
感動度:☆☆☆☆
知識度:☆☆☆☆☆
娯楽度:☆☆☆☆
難易度:☆☆☆

60年以上前に書かれた祖父の遺品の手紙を読み進めることによって過去の物語をつむいでいく本作のジャンルは、ミステリーなのか時代小説なのか恋愛小説なのか・・・?
謎が謎を呼ぶ息もつかせぬ展開で一気に読ませるが、結局その謎はほとんど解決されないまま読者は放りだされてしまう感じ。
読み終わると、喉の奥にモノがはさまったようなもどかしい感じが残るが、あとがきを読む限りそれを狙ったと言う感もある。
作者も取材の過程で現実に対して同じような感じを受け、歴史というのはそういうものだと言いたかったと私は感じた。

やっぱり、宮本輝は圧倒的におもしろい。


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