蛇口が取れた

4年半の杭州生活を終え、ついに帰国。現在、中国人化後遺症に悩まされ、好評リハビリ中。

行かず嫌い

2009-07-14 00:58:39 | 杭州・杭州周辺
公安にビザを取りに行くついでに、呉山を探索してみた。
呉山近辺には、呉山広場河坊街柳浪聞鶯など観光地が多く、
また、呉山の中腹には杭州歴史博物館もある杭州でも有名な場所。

その頂上付近に城隍閣という建物がある。
遠くからでもよく見える建物で、
夜になるとライトアップされているので、
杭州に遊びに来た人なら一度は見たことがあるかもしれない。

しかしボクはまだ行っていなかった。
なんとなく、行く気が起こらなかった。
今日ようやくついでに足を延ばしてみた。

城隍閣の入場料は30元。
ただし公園カードがあれば10元で入れる。
財布の中に常に公園カードを携帯していたボクはちゃっかり10元で入場。

建物自体はそれほど大したことはない。
ただし、この建物からの景色は絶景。
西湖を一望に眺めることができる。

西湖南の雷峰塔からも望めるが、
あそこは入場料が高く、人も多い。
しかし、ここは安くて落ち着ける。
ボクはこちらのが断然いいと思う。

さらに、城隍閣を後にして帰ろうと思ったが、
山をなめてはいけなかった。
山の中には城隍閣以外の見所もたくさん点在していた。

ここで特に気に入ったのが、溌水観音
岩に細い線で刻まれた観音像(写真)。
なかなかきれいな観音像である。

なぜそんな名前かというと、
像の刻まれている岩は苔などに覆われていた。
しかし、ある時水によって苔が洗い流されると、
なかから観音像が現れてきた、
という話があるため。
一つ物語ができそうな話ではないか。

一通り山の中をうろうろしたし、
お腹も空いてきたので帰ることにしたが、
行きと同じ道じゃ面白くないから、
別の道から下山していくか、と思い、
なんだかやや寂しげな所を抜けて下山した。

一体ここはどこじゃ?
と思いながらも、
大きな道がありそうな方へ向かっていくと、
だだっ広い公園を見つけた。

ついでだから公園を抜けていこうと思って、
ふとプレートを見ると、「太廟」と書いてあるではないか。
ああ、ここが南宋太廟の遺跡が見つかった公園か、
いずれは行こうと思っていたが、ここもまた行かず嫌いの場所だった。

実際は礎石が一つ残されているだけで、
太廟遺跡の面影は一つも残されていない。
単なる、本当に単なる公園である。
だけど、場所を確認できたのは収穫だった。

その後、鼓楼(朝天門)を抜けて、
河坊街を通り過ぎ、食事をして帰宅。

まだまだ杭州でも見ていないところがいっぱいあるねえ。