蛇口が取れた

4年半の杭州生活を終え、ついに帰国。現在、中国人化後遺症に悩まされ、好評リハビリ中。

安全って何?

2007-03-28 00:09:00 | 杭州・杭州周辺
杭州はよく「治安がよい」と言われている。
もちろん、中国の中では、ということだけど。
確かに、夜、散歩していてもさほど危なくない。
しかし、この言葉には罠が。

先日、こちらの友人から聞いた話。
彼女が昼間に自転車に乗っていたとき、
うしろから3人の男が走ってきて、なんと彼女の鞄から財布を抜き取ったという。
鞄は肩掛け鞄。
腰の横のあたりにあったらしい。
それをチャックを開けて、中からまんまと財布を抜き取っていったらしい。

バスの中から一部始終を見ていた乗客が教えてくれて、
初めて彼女も気がついたとのこと。
つまり、全く気付かれずに犯罪をやってのけた3人組。
しかも、自転車に乗っている相手に対して。

ある意味完全犯罪。
盗まれたお金もさほど多くない。
しかし、目撃証言もあり、彼女は早速警察へ連絡。
ところが、現場に警官は来てくれず、自らが派出所へ。

そして、そこで聞いた驚愕の話。
警官が開口一番、え~!?な発言。
「あんたみたいな人、珍しいよ。わざわざ届け出るなんて」
警官が言うか、そんなこと。

さらに続けて驚くべき発言。
「被害額が2000元以上じゃないと、犯罪として立件できないよ」
なんじゃ、そりゃ?!

2000元は日本円にして、3万円くらい。
でも、こっちでは楽に1ヶ月暮らすことができる額。
なんで立件できないかというと、簡単な話。

 「法律でそう決まっているから。」

なんちゅー、法律。
なんちゅー、理屈。
なんちゅー、世界。

そして、これは家に空き巣が入ってもだ。
寝ているときに、強盗が押し入ってもだ。

おいおいおいおいおい。
立派に「住居侵入罪」じゃないのかよ。

じゃあ、「治安がよい」って何?


それは、

 「殺人が少ない」

ってこと。


全くもって平和なことで・・・・・