35歳からのアメリカ行政学・公共経営PhD挑戦

ノンキャリ国家公務員を辞め、アメリカ行政学・公共経営のPhDに挑戦するオッサンのブログ(毎週1回更新...たぶん)

PhD生活の基本

2013-10-09 22:06:03 | PhD生活
 前回までPhD奨学金付合格を獲得するまでの7年間を振り返ってきましたが、今回から現在進行形の話をしていきたいと思います。まずは、今自分がラトガース大学の博士課程2年生兼Teaching Assistant(助手)として、どんな生活をしているのか書いていこうと思います。
 自分はY国立大の社会科学系修士課程(博士課程前期)も卒業しているのですが、日米博士課程のコース設計は大きく異なります。まず大きな違いは、授業の量です。日本の博士課程の後期では指導教授に従って自分の研究を進めることがメインで、博士課程後期向けの授業はあまり多くありません(イギリス博士課程も日本と近いようです)。これに対して、アメリカ大学院PhDでは最初の2年で指導教授を決めている人は稀で、とにかく詰め込み式の授業で学生を一杯一杯にさせます((( ;゜д゜)) 特に1年目の授業は厳しく、1週間で本4冊読まされることも稀ではありませんでした...じぇじぇじぇ!←使いたいだけ 更に、読んだ本の良い点と悪い点(pros & consなんて言います)をまとめたペーパーを毎週提出させられます。ただ、最近他の政治学系PhDの学生と話して分かったのですが、ペーパーまで毎週書かせるのは稀なようで、我がラトガース大学のプログラムは他のプログラムより厳しいと知りました...自分の研究もあるのに赤ペン先生までしてくれる教育熱心な教授に敬礼(-_-)ゝ
 1年目で必修の授業が終わると、Comprehensive Exam(Comp:「コムプ」と呼ばれています)あるいはQualification Examなどと呼ばれる試験を受けることになります。大学院により試験の方式は様々ですが、うちの場合は必修授業(基礎科目)が終わった時点でComp Iを受け、選択授業も含め全72単位を修了した時点でComp IIを受けます。典型的な日本の大学院は、このような総括試験的なものはないと記憶しています。Comp Iは参考書などを持ち込めず、基礎理論に対する暗記力を試す筆記試験です。対して、Com IIは自分の専門分野に関する難解な質問(指導教授が出題、Comp II前に自分の専門及び指導教授を決めます)に2日程かけて回答する自宅持ち込み型試験です。CompがI&IIと分かれておらず、厳しいCompが一度だけという大学院もあります。ちなみに、Compは2度失敗すると退学です...じぇじぇじぇじぇ!←しつこい
 このアメリカ特有の詰め込み式PhDコース設計は、自分みたいに歳をとってから英語を勉強し研究の世界に入った人間にとっては非常に有難いものだと思っています。だって、今有名教授が教える授業に必死に喰らいついてけば、たとえ以前勉強をしていなくても逆転できるのですから(`∩´)ファイト!! ここでは自分が日本の名もない中堅大学出身であることは誰も気にしません。T大やK大と聞くとビビッてしまう自分ですが{{{゜◇゜;}}}ガクガク...同級生が韓国トップのS大出身でも気になりません(日本のT大以上に韓国のS大神話は強いらしい...ビビれなくてゴメン)。自分は他の同級生より才能はないと思いますが、今努力の量では絶対負けていません!土日も研究室にいるので、授業を逃避行気味の20代アメリカ人学生にこんなことを言われました:

「何が楽しくて土日も研究室にいるんだ?人生には、enjoyが必要なんだよ!おまえは、クレイジーだ!!」
 
 この言葉をライバルでもある同級生から頂いたとき、嬉しくてしょうがありませんでした( ̄ー ̄)←褒めてないから そんなこんなで、1年目は彼女もつくらず、ほとんど寮と研究室約300mを往復する日々を過ごし、成績も1番 + Comp Iも突破し、ご褒美として大学院から36万円の研究資金も頂きましたm(_ _)m アメリカは努力次第で、すぐに待遇が変わってきます。厳しい面もありますが、本当にやりがいのある場所だと感じています。そんなアメリカでの研究に魅せられた36歳のオッサンの日々を書いていきます。今後ともどうぞよろしくお願いします!

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