金谷武洋の『日本語に主語はいらない』

英文法の安易な移植により生まれた日本語文法の「主語」信仰を論破する

第1回 「三階でございま~す」

2005-09-01 07:22:49 | 日本語ものがたり

日本に行って帰ってきた学生が「あー驚いた」と一様に言うのが、デパートの女性店員などの声の高さである。例えば「いらっしゃいませー」とエスカレーターの隣で客に頭を下げる店員の声(学生:えっ、これが彼女の仕事なの?)。「三階でございま~す」と教えてくれるエレベーター嬢の声(学生:表示を見れば言われなくても分かるけど)。

 

 


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https://shugohairanai.com/1_this-is-the-third-floor/

 


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3 コメント

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・・でございますウーー  !? (上戸 万弥)
2006-10-19 14:55:33
第一回「三階でございま~す」を読ませてもらいました。

確かに、語尾が高くなる(上ずる)のは、恐・畏・怖・懼のオソレを基礎にした敬意表現だと、私も思います。語の感じ=語感にそのオソレを感じることは、エレベーター嬢のあの高い声からは感じられませんが、言われてみれば成る程と思うのです。むしろ、私の場合は、女性特有の(男にはない)あの甘い?高い声は、耳障り(耳触り?)良く聞こえてきます。オスがメスを感じる声だとも、思います。



 話が飛びますが、・・・でございまアーす ではなくて、・・・でございますウーー と、ございますのすを上げて話す地域があります。私が単身赴任で大阪に行き、兵庫県を担当した時、京都弁(京言葉?)とは少し違う話し方に接し、戸惑いはなかったものの、のったり?しているなアーという感じを受けました。京都弁の、私にすれば人を少し小バカにした様な語尾の上げ方ではなく、穏やかなイントネーションの上がり方に聞こえたのです。そういうイントネーションで話されると、怒りようにも はぐらかされているようで、tensionが萎えてしまうようになるのです。ああーこういう話し方をすれば、喧喧諤諤の会話?も穏やかになり、丸く治まるのではないかな、と思ったことでした。兵庫県の日本海側の出石(イズシ)という地区の人の会話を聞いていて、感じたのでした。此処は忠臣蔵の大石内蔵介のお内儀の「りく」さんの生家がある処です。

 オソレがあって声が高くなり・上ずり、観念して・開き直って穏やかになっていくのでしょうか?。



 三戒に 身を置きしかな 声荒げ  061019 14:58



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高い声は遠くまで届ける為では? (かもめ)
2007-06-17 02:14:32
エレベータ嬢などの声が高いのは 普通の音程では人の多い所では 喧騒に消されてしまうからだと思います。
また
エレベータ嬢は 極端に言えば 信号機とか警備員とか 遊園地のマスコット等の機能を兼ね備えているので 自然な声でなく 人工的な声になるのではないでしょうか?
固定電話で 話す時の声が 高くなるのも 遠くの相手に届くようにという気持ちが あるのではないでしょうか。或いは 年が行くほど 声が低音になるので 声の若作り という側面もあるかもしれません。携帯では あまり高音で話しているのを見かけないような気がしますが。
少し違うかもしれませんが スーパーや商業施設内での呼び込みは 結構 高い声が多いような気がします。
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地声では長時間持たない (げんた)
2007-10-20 12:30:17
 エレベーター嬢の場合、畏敬と同時に「かもめ」さんが仰るように、地声では遠くまで届かないからという理由のほかに、地声で長時間声を出していたら、たちまち喉をやられてガラガラ声になってしまうから、頭声を出しているのです。

 頭声なら、声を張り上げようと意識しないでも、また、それほど力まなくても声は遠くまで届きます。

 オペラ歌手の声はピアニッシモでも客席の後ろまで届きます。

 教壇で毎日授業する場合も、自然に頭声を身につけています。そうでなければ、喉をやられる教師が続出することでしょう。

 エレベーター嬢も教師も労災保険で耳鼻咽喉科に行くことになるでしょう。
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