石川県加賀市大聖寺にある「深田久弥 山の文化館」へ行ってきました。加賀市大聖寺は「日本百名山」の著者として知られる小説家で登山家の深田久弥氏の生誕地で、生家は「山の文化館」から徒歩で10分ほどのところにあります。
この建物は、明治後期に建てられた絹織物工場の事務所を修築したものです。門も展示館となっている石倉も織物工場の建物を利用しています。
事務所の前には樹齢650年のイチョウ（イチョウ科イチョウ属）が聳えていて、晩秋に落葉が辺りを黄金の絨毯と変えます。また、この樹は雌株で銀杏の実をつけます。実は小粒ですが、とても甘味があります。
建物の右手にはスダジイ（ブナ科シイ属）、タブノキ（クスノキ科タブノキ属）の巨木が並んでいます。スダジイは樹齢が700年だそうです。スダジイは葉が密集していて、見上げると真っ黒です。
こちらはタブノキです。
「雪嶺に 向ひて 町を行きつくす 九山」とあります。「九山」は深田久弥氏の俳号です。
建物の左側に目を転じると、ヤマザクラ（バラ科サクラ属）が花を咲かせています。ヤマザクラは葉芽が花と同時期に開きますが、これもまた風情があってよいものです。
別館の茶房「聴山房」では、折々各種展示会が開催されています。この日は小幡猛氏の水彩画展が開催されていました。
「聴山房」の脇の塀際にシャクナゲ（ツツジ科ツツジ属 ）が花を咲かせていました。
裏庭に回るとツクシが出ていました。
こちらは、ヒメリュウキンカ（キンポウゲ科キンポウゲ属）です。
建物の中の様子は、どうぞこちらの公式HPをご覧ください。特に昨年新築された文献資料室は充実しています。
http://www2.kagacable.ne.jp/~yamabun/
さて、ここからは、私の実家付近から見たふるさとの山々です。
先ずは、深田久弥氏が最も愛した故郷の山「白山」です。この日白山は、前日に降った新雪が陽を浴びて真っ白に輝き、神々しいほどでした。現在、北陸新幹線の延伸工事の真っ最中で、開通後はここから新幹線の車両と白山が望めることでしょう。
こちらは白山連峰の北側に位置する、「大笠山」（左、1822m、日本三百名山）と「笈ヶ岳」（右、おいずるがたけ、1841m、日本二百名山）です。
最後にご覧いただくのは、江沼三山の最高峰、「大日山」（1368m）です。
春の桜の季節にこんなに山々がくっきり見えることは稀です。残念ながら実家での用事があり、外へは出られませんでした。多くの人々がきれいなお写真を撮られていることを期待します。
「深田久弥 山の文化館」、織物工場を利用しているとか、趣がありますね。
スダジイとタブノキの大きさに圧倒されます。
shuさんは石川県のご出身なんですか。
知りませんでした。
白山、新雪が積もって美しいですね。
その他の山々もくっきり見えて、春霞でなくて良かったですね。
山の名前はさっぱり分かりませんけど、山を見て育ったので、千葉県のように高い山が無い所は寂しいです。
まだ旅行は続くのでしょう？
お楽しみ下さい。
コメントありがとうございます。返事が遅くなりました。ごめんなさい。
日曜日の夜に帰ってきましたが、その後仕事でやることが多く、あわただしく過ごしました。
さざんかさんのブログは拝見しておりますが、コメントは書けていません。ごめんなさい。
さて、「深田久弥 山の文化館」へは何度も行っていますが、建物の外を回るのは初めてでした。
スダジイもタブノキも、存在すら気にしていませんでした。
よく考えてみると、大聖寺には大きな樹が残っていますね。
もともと城下町で、寺院も多くあり、また、戦災の被害がなかったからかと思います。巨木が好きな方には羨ましいでしょうね。
今回の帰省中、お天気が良かったのは13日の土曜日だけでした。
その日は忙しく、遊びに行く暇はありませんでしたが、誘われて早朝にワラビ採りに行ってきました。
1時間ほどでワラビを袋いっぱい採り、その間にキクザキイチゲ、イカリソウなどの山野草も見ることができました。
午後3時過ぎにようやく時間が空き、「深田久弥 山の文化館」へ出かけてきました。
千葉への帰路、晴れていれば北アルプス、八ヶ岳などを見ることができますが、残念ながら曇り空でした。
今週は、大菩薩嶺、茅ヶ岳へ行ってきます。今度は、ちゃんと山とお花の写真を撮ってきますね。