「ギフト~E名言の世界~」2010.4月号より。
これは前日とりあげた羽生さんの言葉の一部だった。どんな世界でもトップに立つためには、長年にわたって死ぬほどの努力を徹底して繰り返してこなければ不可能だと思われる。天才棋士と言われる彼もきっとそうして、トップに立ったのだろう。
このテキストの面白いところは、その名言を残した人物のちょっとしたドラマが描かれているところだ。これは英語のテキストだが、実は英語など別にどうでもよくて、むしろそんな名言が生まれるまでのドラマに関心があった。どうしてその人はそういう名言を口にしたのかは興味深い。
羽生さんは25歳で公式タイトル7冠を完全制覇していた。これは全人未到の偉業だった。しかし、その7冠を保持し続けるのは並大抵のことではない。防衛戦が続く過密スケジュールのなかで、かつての勢いにも陰りが見え始めたのだ。
ついには1冠だけになってしまった。当然ながら悩む日々が続いたようだ。そんなある日、60歳を過ぎても若手棋士たちと、生き生きと懸命に将棋を求めるベテラン棋士たちの姿が目に留ったという。
そこで、勝負に焦るよりもむしろ自分らしい手を打つことにこだわって、対局に臨むようになったのだ。その後次々と失ったタイトルを奪い返している。このような経験から将棋への情熱を持ち続けることこそが難しいのだと気付いたようだ。そこで、才能というものを考えた場合、意外にもフレーズにあげた部分がポイントだった。またそれが実行できる人はすごいのだろうな。
(蛇足)
英語で「才能」を表す語は、talent,ability,giftなどがある。talentは一般的に何かをするのがうまいということだった。abilityは何かをする実用的技能があるという意味。giftは、生まれついて秀でた能力ががあり、熟練している人につかうものだった。
これは前日とりあげた羽生さんの言葉の一部だった。どんな世界でもトップに立つためには、長年にわたって死ぬほどの努力を徹底して繰り返してこなければ不可能だと思われる。天才棋士と言われる彼もきっとそうして、トップに立ったのだろう。
このテキストの面白いところは、その名言を残した人物のちょっとしたドラマが描かれているところだ。これは英語のテキストだが、実は英語など別にどうでもよくて、むしろそんな名言が生まれるまでのドラマに関心があった。どうしてその人はそういう名言を口にしたのかは興味深い。
羽生さんは25歳で公式タイトル7冠を完全制覇していた。これは全人未到の偉業だった。しかし、その7冠を保持し続けるのは並大抵のことではない。防衛戦が続く過密スケジュールのなかで、かつての勢いにも陰りが見え始めたのだ。
ついには1冠だけになってしまった。当然ながら悩む日々が続いたようだ。そんなある日、60歳を過ぎても若手棋士たちと、生き生きと懸命に将棋を求めるベテラン棋士たちの姿が目に留ったという。
そこで、勝負に焦るよりもむしろ自分らしい手を打つことにこだわって、対局に臨むようになったのだ。その後次々と失ったタイトルを奪い返している。このような経験から将棋への情熱を持ち続けることこそが難しいのだと気付いたようだ。そこで、才能というものを考えた場合、意外にもフレーズにあげた部分がポイントだった。またそれが実行できる人はすごいのだろうな。
(蛇足)
英語で「才能」を表す語は、talent,ability,giftなどがある。talentは一般的に何かをするのがうまいということだった。abilityは何かをする実用的技能があるという意味。giftは、生まれついて秀でた能力ががあり、熟練している人につかうものだった。