ちょっとマンネリですが・・・

ダラダラ過ごしている毎日のことあれこれ・・・・

「事件にならないと動けない」という姿勢・・・

2009年09月25日 | Weblog
「壊れる日本人」柳田邦男著より。

この章のタイトルは「水をかけない消防士」となっていた。これは作家の井上さひさしさんが柳田さんに話をしたことだった。井上さんの自宅がボヤになったとき、119番に通報すると消防車が到着したのだった。ところが隊長らしい人物からは「もう少し火が大きくならないと、放水するわけにはいきません」と言われ、二の句がつげなかったという。

一定の規準以上に燃えていないと、放水はしないという決まりがあるようだった。結局、くすぶっている火に自分たちで水をかけて、ようやく鎮火させたという。確かに、放水によって水の被害が大きくなることも考えられる。しかし、そんなことを言う前に、率先して何らかの方法で鎮火に努めるべきだろうな。その後の説明なら納得できそうな気もするが。

しかし、実際には殺人事件の現場でも似たようなことが起きている。子どもが行方不明になったのでその捜査の依頼を両親がしたところ、「事件にならないと動けない」と警察は言って対応しなかったのだ。その間疑わしかった不良グループに監禁され殺害されていた、という事件が実際に起きていたのだった。

実際に被害にあってそれが確認されなければ動けないというのは、庶民からするとまったく納得できない。警察はむしろ事件が起きないように、捜査するのが務めなのではないだろうか。ちゃんと始めから捜査していれば、今までも未然に防げたかもしれない事件だってかなりあったに違いない。こんなマニュアルにばかり縛られていたら、本当の安心や平和はいつまでたってもやってこないだろうな。

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