ちょっとマンネリですが・・・

ダラダラ過ごしている毎日のことあれこれ・・・・

感受性の散歩を満喫・・・

2010年02月01日 | Weblog
「朝日新聞」2010.1.30付けより。

実にユニークな表現だが、これは作家の落合恵子さんの連載エッセイからのワンフレーズだった。この日のタイトルは“やわらかな時間”となっていた。いったいどんな時間を過ごしたのだろう・・・。

どこの場所とは書かれていないが、「寒椿が紅色の花を点々と落とす海沿いの道~」という記述がある。仕事で出かけた空き時間にそこを歩いていると高齢の女性とすれ違ったのだ。

その人は手ぬぐいで頬かむりをして、両手に泥つきの大根をぶら下げていたという。そして、すれ違いざま「こんにちは」と声をかけられ、落合さんも慌てて「こんにちは」と返答したそうだ。そして、あの大根はどう調理されるのだろうかなどと勝手な想像をめぐらしている。

さらに進んでいくと、今度はランドセルを背負った男の子たちとすれ違ったのだ。何がおかしいのか、弾けたように笑い肩をぶつけあっていると表現している。そこからは無邪気な子供たちの元気で明るい様子が伝わってくる。そんなこともたちも、あと10年もしないうちに、海のない遠い街でここでの会話を懐かしむ子もいることだろう、などと想像してる。

その後夕方になったらしく、次のように書かれていた。「空に薄くかかる雲の輪郭が金色に縁取りされて、輝きだした。もうすぐ夕焼けの時間だ。なんだかとても丁寧な時間を贈られたような・・・」さすがに作家らしく、実に抒情的な表現だと思った次第。

そして、最後のワンセンテンスのなかに、上記に上げたフレーズが含まれていた。「『御馳走さま!』と言いたくなるよな、柔らかで懐かしい時間の中で、感受性の散歩を満喫させてもらった」と。なんだかあわただしい日々を過ごしていると、こんな表現が新鮮に思えくるな・・・

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